マカオのポーカー事情

はじめに

 2018年9月と2019年9月にマカオへ旅行してポーカーを打ってきたので、これからマカオへ行く予定のある方のために情報をまとめました!もとの記事は2018年9月に執筆したものですが、2019年10月に一部加筆修正しました。

交通手段

 マカオへは飛行機または香港経由でフェリーで行くことになります。マカオ航空の直行便が一番楽だと思います。マカオ内での移動手段はタクシーが安くて便利です。夏は台風が来る可能性があり、飛行機もフェリーも止まって橋も通行止めになることがあるので注意が必要です。

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通貨

 マカオでは香港ドルが中心に流通していますが、タクシーのお釣りなどでマカオパタカを渡されることもあります。どちらも基本的に同じ価値で使えますが、マカオパタカは日本国内で円と両替するのが難しいので、現地で優先的に使うとよいです。
 香港ドルとの両替手数料を避けたい場合、カジノにはHOLDというシステムがあります。自国通貨をチップに替えて増やした場合に、最初にもらったチップを返すと預けた自国通貨がそのまま戻ってくる仕組みです。増えた分のチップは香港ドルへの換金になります。WYNNでは2万HKD以上を一度に両替したときだけHOLDをお願いすることが可能です。チップに替えるときにHOLDする希望を伝えて、その証明証を受け取る必要があります。チップを返しに行く期限は朝6時までです。HOLDした額よりチップが減ってしまった場合は、すべて香港ドルへの換金になります。カジノで両替手数料をとられる形になるので、カジノより良い為替レートで両替できる手段が別にある場合は、HOLDするのとどちらが良いか考えたほうがいいです。
 WYNNのポーカーテーブルで使われているチップは以下のようになっています。$5/$25/$100/$500/$5,000/$10,000/$100,000(いずれもHKD)。$100,000からは円形ではなく、大きな板状のチップであるプラークになります。プレイ中に使えるチップはSBで使うチップが最小です。1SB = $25 x2になる50/100HKDでは$225をベットできますが、1SB = $100 x1になる100/200HKDでは$450はベットできません。オールインのときも端数の$5チップはベットできずに残ります。

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言語

 マカオのカジノでは広東語と標準語の両方が使われており、同じ中国語でも全然違います。ディーラーはベットされた金額を中国語で発声しますが、日本人だと分かれば英語でも言ってくれると思います。$500のチップを投げて$300をベットしたいときなどは、英語で発声して指の本数でも示せば一番確実かなと思いました。(指の本数だけでは無効で、発声が必要です)
 中国語は以下のような発声で、ずっとプレイしていると、だんだん慣れて聞き取れるようになります。

100 イーバイ (yī bǎi)、200 リャンバイ(liǎng bǎi)、300 サンバイ(sān bǎi)、400 スーバイ(sì bǎi)、500 ウーバイ(wǔ bǎi)、600 リューバイ(liù bǎi)、700 チーバイ(qī bǎi)、800 バーバイ(bā bǎi)、900 ジューバイ(jiǔ bǎi)、1,000 イーチェン(yī qiān)、10,000 イーワン(yí wàn)

食事

 WYNNのポーカールームには飲料水のペットボトルがたくさん置いてあり、自由に飲むことができます。他にも赤い服を着たサービス係の人にいろいろな飲み物を注文することができ、すべて無料です。飲み物はhot honey lemon waterが好きな人が多かったです。食事はカジノの中にレストランがいくつかあり、1時間以上プレイしたテーブルでは食事休憩(dinner break)を1時間までとることができます(お昼でも取れます)。休憩を取るときはフロアのマネージャーに声をかけて、自分の名前と、座っていた場所を伝える必要があります。ポーカールームから、出前を注文することもできます。1~2bb程度で美味しい料理が食べられるのは、とても幸せな気持ちになります。

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携帯電話

 ポーカーテーブルに座っているときは、ハンドをプレイしていなくても携帯電話に触れるのは禁止です!メールや電話、インターネットなど携帯を使うときは席を立つ必要があります。みなが携帯を触るために頻繁に席を立つ光景を目にすることになります。ホテルやカジノは基本的にfree wifiです。充電に使うコンセントはイギリスと同じです。ポーカーテーブルにはUSB充電も付属しているので、ケーブルがあればカジノで充電できます。

ポーカールーム

 CODとGALAXYはポーカールームが閉鎖しました。現在の選択肢としてはVENETIANWYNNです。どちらもレーキは5%($5未満は切り捨て)ですが、VENETIANは500HKDキャップでWYNNは200HKDキャップです。この違いはけっこう大きいと思います。VENETIANのほうがポーカーで稼いでいるレギュラーが少ないので、プレイヤープールはよりぬるいのではないかとの情報があります。
 それ以外はWYNNについてしか知りませんが、オールインのときのRun It Twiceはありません。プリフロップでBTNまで全員がフォールドしてSBとBBだけが残った場合はチョップが可能です。チョップするかどうかは両者の合意で決まりますが、低レートではほぼ全員が常時チョップをしています。わたしは2018年は常にチョップせずプレイしましたが、相手からの誘いを断り続けることになり、少し疲れました。面倒なので2019年はずっと相手の言いなりでチョップしました。50/100の最小バイインは50bbです。UTGから2bbでストラドルが可能です。チップの買い足しはいつでも自由です。増えたチップをテーブルから持っていく利確はできません。どうしても利確したければいったんプレイを完全にやめてwaiting listに並び直すしかありません。わたしも多いときは100bb開始から600bb以上まで増えた状態でプレイを続けていました。

ステークス

 2018年にはWYNNは25/50, 50/100, 100/200, 300/600, 1000/2000NLHEと100/200PLOがありました。2019年に工事の影響でポーカールームの場所が変わり、少し狭くなったのでテーブル総数が9テーブルに減少しました。そして25/50が完全に消滅しました50/100HKDが最低レートです。
 普段オンラインで10NLzを打っているような人にとっては未体験のマネープレッシャーを感じるかもしれません。十分なバンクロールがない人がいきなりマカオでライブデビューするのは、かなり緊張すると思うので注意です。
 わたしは毎朝8時頃に行きましたが、その時間帯であればほとんど待つことなくプレイできました。最初は50/100HKDだけ立っていて、昼過ぎから高いステークスも立つ感じでした。昼12時には既にwaiting listがかなり長くなっており、運が悪いと数時間待ちになっていました。なるべくすぐにテーブルに座って打ちたい人は午前中早めから行くのがいいかもしれません。

プレイヤー層

 100/200HKDまでは中国人などアジア系が多くて、1000/2000HKDは筋骨隆々とした欧米人が大半でした。だいたい毎日同じ顔ぶれで、レギュラーがかなり多いです。以下それぞれのステークスのレギュラー分析を書きます。

50/100HKDレギュラー分析

プリフロップ:
 まずリンプがめちゃくちゃ多いです。リンプやオープンに対してコールが同様に多く、4way以上のマルチウェイになることはざらにあります。3betは極端に少なく、かなりプレミアに偏っています。3betに対しても、コールが多いです。すでに3betされている状況で、ポジションがないSBからcold callしてしまうようなプレイヤーもいます。

ポストフロップ:
 レギュラーにはさまざまなタイプがいます。人によってルースパッシブだったり、タイトアグレッシブだったりします。ある程度プレイしていると、どんな相手なのかはだいたい分かってくると思います。マカオのポーカー専業の人たちは、他のレギュラーの特徴を細かく把握しているようです。

攻略のポイント:
 マルチウェイが多いので、オンラインの6max zoomとはかなり別のゲームになります。わたしはマルチウェイをあまりプレイしたくないので3betを高頻度に打っていましたが、それでもマルチウェイになることはしばしばありました。レギュラーからは、ちょっと異質なプレイヤーだとは思われていたようです。
 レギュラーは、こちらがどういうプレイヤーなのかを興味深く見てきます。相手にどう思われているかは非常に大事だと思います。タイトなプレイヤーだと思われてそうなら、かなり降りてくれるので積極的にブラフを打つことが利益的になります。
 本当にどんなハンドもコールしてしまうプレイヤーもいます。そういう相手にはブラフは打てませんが、マージナルに思えるハンドでもバリューが打てます。
 多くのプレイヤーはリバーで大きくベットやレイズするハンドが、バリューに偏っています。マージナルなハンドはブラフキャッチせずにフォールドするのも選択肢だと思います。ただし降りすぎる印象を相手に与えているかどうかは気をつけてください。
 相手のブラフはめちゃくちゃです。ブラフをすべき状況とハンドの見極めがかなり甘いと感じました。強いプレイヤーはブラフする期待値がプラスになる状況やハンドのときにブラフを打つことを考えますが、彼らは気分でブラフしていてブラフならハンドはなんでも同じだと思っているようです。
 基本的に全員のプレイがGTOからは大きく乖離していて、このステークスではGTO戦略を意識する必要は少ないです。
100/200HKDレギュラー分析

プリフロップ:
 50/100HKDといきなり雰囲気が変わり、別世界になります。まずリンプが激減します。そして3betがかなり増えます。3betに対するcold callは見かけますが、cold 4betを目にする機会も増えます。
 100/200HKDと300/600HKDの両方を打つ強レギュラーの4betにはポラライズされたブラフの4betも混じるようになります。

ポストフロップ:
 全体的にはアグレッシブなプレイヤーが多くなります。50/100HKDではベットサイズはだいたい状況によらずポットの60~70%が多かった印象ですが、100/200HKDでは戦略的にサイズの調整が行われるようになってきます。ポットの30%程度の小さいCBを打った次のストリートで、120~180%のオーバーベットをするような高級なプレイも見かけます。

攻略のポイント:
 プリフロップおよびポストフロップの全体的なプレイは、オンラインの25NLzのような雰囲気です。PioSOLVERで勉強してきたGTO戦略が活きる場面も多くなると思いますし、実際にこのステークスから強いプレイヤーはPioSOLVERで勉強しているようです。
300/600HKDと1000/2000HKD

 かなりの高レートだと思いますが、平日も午後になると人が集まって卓が立っていました。$100,000の高額チップも使うことになるステークスで、見ているだけでかなり迫力があります。カモになるような社長がいるときがあって、その間はwaiting listがすごくて座る権利が抽選になったりするらしいです。
 1000/2000HKDのレギュラーになるには数千万~1億円程度のバンクロールが欲しいところですが、それを目標にマカオでライブポーカーを頑張ってプレイする生活もすごく楽しいかもしれませんね。

 2018年も2019年もポーカーでたくさん勝つことができて、とても良い旅行になりました。笑

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ポーカーのGTO戦略を研究しています。

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