見出し画像

ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝  -永遠と自動書記人形- を観て

最初は途中で寝落ち(作品が不出来というためではない)して、起きてから続きを観た。
再度、通してもう一度観た。

感想

大きな感動は無いが登場人物の心情をとても丁寧に描いていた。
感想は以上。

以下は作品関する表層的な記述。

粗筋

未見の方は要注意(まあ、筋が判ったからといて評価が変わる作品ではないと思うが)。

少女、イザベラに淑女の作法を習得させる依頼を受けたヴァイオレット。
イザベラは孤児でありテイラーという幼い少女と暮らしていたがイザベラだけ裕福な家庭に引き取られる。
その際、イザベラと言う名を与えられ元のエイミーと言う名を捨てさせられた。

三ヶ月の契約が終了し、ヴァイオレットは寄宿舎を去る。
その際、ヴァイオレットはテイラーへの手紙を託される。

ベネディクトがエイミーとヴァイオレットの手紙をテイラーに届けてから3年が過ぎる。
テイラーがクラウディア・ホッジンズ郵便社にヴァイオレットを訪ねて来る。
人に幸せを運ぶ郵便配達員になりたいと。

ヴァイオレットに勧められエイミーに手紙を書くテイラー。
ベネディクトと共にエイミーへの手紙を届けに行くテイラー。
陰から手紙を受け取るエイミーを見るテイラー。

エイミーとテイラーの思いが通じた瞬間。

テイラーはエヴァーガーデン家の養女となり、郵便配達員を目指す。

シンボリックな描写

当てずっぽうを含め象徴的な描写に関して記す。

三編み
ヴァイオレットがエイミーとテイラー、それぞれに三編みを結うシーンがある。
慣れない手付きで自分で髪を編もうとしているテイラーに「二つだと解けてしまいます」といって三編みをする。
これはヴァイオレットが加わることで二人に人生がまた、交差することを表している。
公式サイトにも以下のように記されていた。

画像1

©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会

電波塔
序盤、ベネディクトが配達先の老婆に窓の外の電波塔について訊かれる。
彼には「つまんねえ仕事」である郵便配達に替わる新しいもの(電信)に見えている。
しかし、終盤で再び老婆に訊かれた時は晴れやかな顔で同じ説明をする。
この心境の変化はエイミーとテイラーに関わった事にも起因しているだろう。
ちなみに序盤・終盤で電波塔の建設の進捗は全くなく、これは郵便配達の有用性を示しているのではないか。
まさかタイトルの「永遠」とは「変化がない」ことを示しているということではないだろう。
新時代
電波塔とともに「新時代」の訪れを感じさせる描写がある。
・電気灯
ガス灯に替わるもの
・女性の働き方
ルクリアの結婚の話の際、アイリスが「結婚しても仕事は辞めない、それが女の花道」というような発言をしている。
・エレベータ
設備されている建物が作られ始めた。
ヴァイオレットが「階段のほうが早かった」と発言するが、これは「新時代はこれから」ということだろうか。
2羽の白い鳥
2羽の白い鳥が並んで飛んでいるシーンが何箇所かある。
言わずもがな、エイミーとテイラーである。
髪を解くエイミー
ラストで外に出た白いドレス(それまでは暗い色のドレスを着ていた)のエイミーが青空に向かって、髪を解くシーンがあるが、これは心の開放を表しているのか、それとも、もうヴァイオレット無しでもテイラーとは繋がっていられるということか。
髪の毛
エイミーがヴァイオレットの髪をすいているとき「とてもきれいなブロンド、高く売れそう」と話している。
テイラーと暮らしていたときのエイミーはとても短い髪型だったが髪の毛を売って生活していたのだろうか(短髪は貧困の象徴?)。

相変わらずなヴァイオレット

イザベラに優しいと言われた時「ただ真似ているだけです」と答えるバイオレット。
テイラーと一緒に郵便配達をしている際、ルクリアに出会うが一緒にいた男性とルクリアの関係が読み取れなかったヴァイオレット。
ほんとうの意味での心は持てていない。
「自動書記人形」=ロボット=バイオレットということなのだろうか。そんなことはないだろう、たぶん、

もう一度、観て、追記する予定。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?