Asahi Nekomura

猫とカメラと限界サラリマン。IT企業のPdM。 PENTAX K-3 Mark III…

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猫とカメラと限界サラリマン。IT企業のPdM。 PENTAX K-3 Mark III, K-3 Mark III Monochrome, 645Z, Q7, RICOH GR III, FUJI GW690 III Professional

最近の記事

社会人がお金をそれほどかけずに博士号を取得し、転職した話

背景この記事は、私(@neko_ptx)が働きながら大学院に通って博士(薬学)を取得し、その経験を活かして転職した記録である。 大学院に進学した理由私は6年制の薬学部を出て、「患者の役に立つ」とはどういうことかを実感するために大学病院の薬剤師となった。その後社会人2年目から大学院に通い、博士号取得を目指した。理由は以下の2つである。 論文を執筆する過程で技能(論理的思考力、ライティングスキル等)を高めるため 博士号や論文投稿実績を要求される職種への転職を可能にするため

    • ChatGPTとRで、手持ちのレンズの焦点距離をまとめた図を作る

      背景と趣旨 ある日、手持ちのレンズの焦点距離をまとめた図を作ろうと思い立った。図を作成することで手持ちのレンズの焦点距離が必要十分であることを可視化し、なんとなく新しいレンズを購入したいという愚かな願望を抑制しようと考えたのである。  図を作るだけならExcelでもPowerpointでもよいが、どうせならプログラミングで出力しメンテナンスを簡単にしたいなと思った。そこで、ChatGPT(無料版のGPT 3.5)とオープンソースの統計解析ソフトウェア「GNU R(以下、R)

      • 疲れた夜、猫とカメラ

         ああ、今週は疲れた。頭も身体も……感情の動きまで鈍くなったようだ。でも、このまま寝て終わりにするのは嫌だ。そんな夜、私はカメラを手に取ることにしている。  ーー鯖白くん、いいところに来たね。ちょいとモデルになってくれないか。  ーーずいぶんとやる気のないモデルだなぁ。何、オヤツか猫じゃらしの時間じゃないなら、放っておいて欲しい?しょうがないな。君がそんな調子なら、三毛ちゃんにモデルを頼むとしよう。ああ、そこにいたのか。よろしく頼むよ。  ーーなんだい、三毛ちゃんはもっ

        • PENTAX K-3 Mark III Monochromeを買った話

           私(@neko_ptx)は2023年4月にAPS-Cデジタル一眼レフ機のPENTAX K-3 Mark III Monochrome(Matte Black Edition)を買った。モノクロ写真しか撮れない連射型の一眼レフという尖ったカメラである。完全に「俺得」なスペックなので売れるのかと心配していたが、案外人気があるようだ。  私は2022年11月のファンミーティングでこのカメラが開発されていることが公表されてすぐに、予約することを決めていた。なぜ買おうと思ったかとい

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          PENTAX 645Zを買った話

           そういえば、私(@neko_ptx)は2023年1月に中判デジタル一眼レフ機のPENTAX 645Zを買った。2022年の末に書いた「来年欲しい機材」には記載していなかったもので、要は衝動買いである。  とはいえ、初めての一眼レフ機としてAPS-C機を選択した時から、いつか中判に手を出すことは考えていた。状況に応じて適するカメラが変わることは自明であり、様々な写真が撮りたくなれば、複数の機種を使うこともあるだろう。APS-C機の他にカメラを持つとしたら、特性が大きく変わる

          PENTAX 645Zを買った話

          L字プレートに照準器を載せる

           最近、私(@neko_ptx)は望遠レンズを使った野鳥の撮影にハマりつつあるのだが、肉眼で被写体を認識してから狭い画角のファインダーに捉えるまでが大変なので、照準器を導入することにした。この記事では、選定したパーツと使用感をまとめる。  照準器とは銃などの狙いを定めるために使う機器で、野鳥撮影では光像式の「ドットサイト」がよく使われている。等倍のドットサイトを使うと肉眼で捉えた野鳥を違和感なくドットサイトで追うことができ、ドットサイトの光点とファインダーの中心が一致するよ

          L字プレートに照準器を載せる

          望遠レンズの沼にハマった話

           私(@neko_ptx)がPENTAXの一眼レフを初めて手にした時、18-135mmの標準ズームレンズがカメラについてきた。このsmc PENTAX-DA 18-135mmF3.5-5.6ED AL [IF] DC WRというレンズはバランスのとれた高倍率ズームなのだが、使っているうちに更なる描写や広角/望遠を求めたくなる「沼への先導人」でもある。  私の場合はめでたく広角と望遠の沼にハマり、最近は望遠レンズで楽しく遊んでいるので、沼にハマった過程を書くことにした。 s

          望遠レンズの沼にハマった話

          今年の機材を振り返り、来年の機材を妄想する(PENTAX)

           カメラとレンズの妄想をするのはいつでも楽しいものだ。年が変わる節目に、私(@neko_ptx)が今年買った機材を振り返り、来年に向けて妄想を膨らませておこうと思う。 今年買った機材  色々買ってしまった。私はレンズについては博愛主義で、「どのレンズが良かった?」と訊かれても「全部良かった!」と答えてしまうのでレビューはできそうにない。個別の評価についてはPENTAX Forumsやpentax memoのような素晴らしいWEBサイトにお任せする。  しかし、この問いにな

          今年の機材を振り返り、来年の機材を妄想する(PENTAX)

          写真がつなぐもの

           私(@neko_ptx)は今年7月にPENTAXの一眼レフを手にして以来、写真撮影を趣味にしているが、元々は写真を撮る習慣がなかった。進学を期に実家を出て以降、時々母から写真を撮って送れと催促され、渋々スマートフォンで写真を撮影して送る程度であった。写真に対し、母、父、姉、時には祖母からコメントがつき、それに私が返信していた。  母が私に写真を送るように促した理由は「生存確認」のためであった。大学に入り、一人関東で生活を始めた息子は元気にしているのか。電話も手紙もよこさず

          写真がつなぐもの

          245枚の記憶

           この記事は、私(@neko_ptx)が猫の写真を撮るようになった経緯をまとめたものである。  2019年、私は東京の某所に引っ越した。野良猫が多い街で、つまりは猫に餌をあげる人が多い街であった。私が住んでいた二階建てのボロアパートの向かいにも「猫おじさん」が住んでいて、夕方にはボウルに水を入れ、地面にキャットフードをばら撒いていた。餌やり地点を共有するように複数の野良猫が縄張りを構えており、うち一匹の縄張りはボロアパートの二階、私の居室の前にまで及んでいた。  その野良

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          PENTAXの一眼レフカメラを買って、レンズ沼にはまった話

           私(@neko_ptx)は2022年7月に、PENTAXの一眼レフカメラ(PENTAX KP)を購入した。8月に生まれる我が子の成長を記録したかったから……というのは建前で、一眼レフカメラ(以下、一眼レフ)が欲しかったからである。私の父は登山が趣味で、一年中、毎週のように山に登ってはNikonの一眼レフで高山植物の写真を撮っている。それを見てきた私も、社会人になったら自分の稼ぎで一眼レフを買おうと思っていたのである。  さて、2022年時点でレンズ交換式カメラの主流は、内

          PENTAXの一眼レフカメラを買って、レンズ沼にはまった話