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配牌・捨牌から考えること①

麻雀大好きNekoです。

私は、麻雀ほど理不尽に感じるゲームはないし、麻雀ほど運が左右するゲームはないと思っています。しかし、その中にでもその都度、最適な解答を導き出そうと努力する人を私は尊敬しています。

同卓していた人が、中盤に98mのペンチャンを払って次順に場に2枚切れの7mを持ってきてしまい、嘆きながら7mを切りました。麻雀ではよくある事ですよね(笑)
普通に考えれば中盤のペンチャン払いはターツオーバーかつ場に2枚切れの7mではターツとしては弱いので待てません。しかし、周りが萬子以外の混一色に向かってればどうでしょうか?
2枚切れと言えども7mは場況がいいと言えるでしょう。もし、そのような状況ならばあなたはペンチャンを払う以外の選択肢を考えるでしょうか?

つまり、何が言いたいのかと言うと結果ばかりに一喜一憂するのではなく、他の別解は無かったのか?などほかの道筋を考えるのが麻雀において大切なのではないでしょうか?

では、本題に入っていきましょう。下の写真をご覧下さい。あなたはこの配牌をもらってどのようなことを考えますか?

字牌を全て払ってのタンピン、345の三色、萬子が伸びての一気通貫などツモ次第では可能ではないでしょうか?
もちろん、四暗刻なども可能性としてはありますが、ここで言いたいことは現実的に高くなりそうな手役を考えるということです。

麻雀はスピードと打点のバランスが重要なゲームです。スピードばかり求めて1000ばかりの和了しても勝てません、同様に打点ばかり追い求めても和了できなければ勝てません。

つまり、手牌からの最大打点を想像しながら、局面に合わせて妥協点を考えなければなりません

実際にこの場面ではタンピンを目指しつつ、一気通貫や三色の可能性を考えながら、字牌を切り出して行きました。しかし、上家が第1打に8mを切ってきたので、打点またはスピードがあるなと感じていました。
(ドラ9mなので第1打8mということはドラ受けがいらないぐらい速いのかドラの対子固定で打点を確保していると考えられる)

※実際は打点のあるパターンでした。

この時点で最大打点を狙うならば字牌を全て切ってめいいっぱいに構えますが、他家の進行速度(特に上家)を考えるとあまりにも危険です。よって、字牌は全て切らずに安全牌を確保しながらの進行をすることにしました。

その後、対面からリーチが入り、上家がドラ9mをポンしてペン3mでテンパイしました。そして、自身もカン6sでテンパイしましたが、3mを切ればテンパイですが、場2枚切れの6sなのでリーチ者の現物である5pを切って回りました。

では、なぜ暗刻の5pなのでしょうか?一向聴をキープするならば2m切る人もいると思います。

まずは上家(左)です。
リーチ後に6sを切って対子落としをしています。目に見えて打点があるのが分かりますが、役がないので手の内に手役になる要素があると考えられます。
6sの対子落としなので塔子は足りていると考えれます。考えられる手役は役牌バック(または暗刻で完成してる)、三色、チャンタなどでしょうか?

役牌バックならば発、東、西でしょう。しかし、この順目でバックになってるのは少し不自然です。もし、バックならば9m対子を含め4対子あったので、七対子のほうが速いのです。9mを鳴く前に6sの対子落としをしようとしているので、役牌バックよりも暗刻のケースのほうが高いでしょう。

9mポンしているので、3面子1雀頭を考えると、三色かチャンタも候補にあります。チャンタは一見考えにくく見えますが、6s対子落としが入るぐらい速い手と考えれば絶対に無いとは言えません。

以上のことから、チャンタならば1~3や7~9はやや危険、三色(待ちは分からない)、役牌暗刻ならば上家の無筋は危険なので2mよりも5pの方が安全になります。

次に下家(右)です。
45m、34sの塔子を払ってるので、筒子の混一色が濃厚です。その後中ポン、9pポンが入ったので、対々和か混一色に絞られます。しかし、筒子が切られてないので混一色ならばテンパイの可能性は低いと考えられます。また、対々和ならば単騎の可能性を除けば5pは比較的安全な牌となります。

そして、以上のことを考えると、自分自身は和了への道は厳しく、失点がほぼ確定してます。下家がもし混一色ならば5pを喰わせて3人にやりやってもらい横移動の確率を高めるのがベストになります。

したがって、この場面では5pを選択しました。
この後、5pを鳴き48pのシャンポン待ちのテンパイが入り、対面が3mを掴んで上家への放銃となりました。


巡目にしたら速い決着になりましたが、この場面には大量の情報があるのです。配牌時点ではそこそこ和了出来そうで、打点も高くなりそうですが、捨牌をみると自分よりも速そうもしくは打点が高そうな人がいるのです。

そのような情報が出てるのにも関わらず、「安牌がないから当たったら事故でしょ!」というのは最初にも述べた結果しか見てない人なのです。ほんとに放銃しなければならなかったのか?という過程をしっかり考える人が麻雀の力をあげることができる人だと考えます。

捨牌や配牌からしっかり考えることで、危険な未来を回避することができるのです。

今回はこれで終わりたいと思います。
最後までお付き合いありがとうございます。