見出し画像

新生児子猫2匹がやってきた(帝王切開ベイビーズ)

2週間前に、いつも保護猫を診てもらってる獣医さんから、生まれたての子を保護してくれないか?という依頼が入りました。

とりあえず、様子を見に行っ
て(様子を見に行く=引き取る、はほぼお約束。。。やっぱり見ちゃうと断るの無理。でも見に行っちゃうという悪循環)、いきさつを説明してもらう。

画像1

ある女性が手をつけられない暴れ猫を避妊してほしいと連れてきたそうで、キャリーからも出せない様な状態の中麻酔をかけたところ「妊娠してるかも」と言い出したらしい。麻酔のかかった猫を診察すると今にも産まれそうなパンパンのお腹。避妊手術から帝王切開に切り替え4匹の子猫が産まれてきました。ただ2匹は蘇生ができなかったそう。

女性に子猫が2匹生まれた事を告げたところ「処分してください」の一言。イタリアは生まれた子猫の処分は違法です。本来は母猫に育ててもらうのが一番なのだけど、帝王切開をした場合すぐに自分の子猫を認識できず飼育放棄される可能性もあるし、獣医さんはこの女性に無理矢理子猫を渡せば遺棄されるリスクが高いと判断。子猫を保護し連絡をしてきたという成り行きです。
哺乳瓶からミルクは飲めるようで、1匹(タビー)は元気良く泣き叫んでいましたがもう1匹(ブラック)はちょっとぐったり気味。

全力は尽くすけど、育つかどうか確約はできないという条件付きで引き取ってきました (ちなみに私はミルクボランティアのエキスパートです)。

家についてすぐに保育器を稼働。温度と湿度を最適なものに設定します。体温は確保されているので(これ保護時は最も重要)簡単にチェックをします。病院内で生まれた子達なので特に問題はないけど、1匹はぐったり。
ミルクがうまく飲めず血糖値が下がっているかもしれないので、とりあえずハチミツを舌の下にたらし血糖値を上げます。
2匹とも男の子で新生児にしては大きく、100gを超えているのが救いです。

画像2

元気な子にミルクを用意すると(母親のミルクを飲めない保護猫用に、最も栄養価の高い-お値段も高い-粉ミルクを使用しています)、すぐに元気良く吸い付きました。ただもう1匹はぐったりと横たわり自分でミルクは飲めなさそう。蜂蜜の効果が出るまで酸素吸入をします。しばらくすると、頭を上げられるようになったので、カテーテルを直接胃に通して哺乳しました。

画像3

子猫がミルクを自ら飲めない時、カテーテルが使えるかどうかで命の分かれ目になる事が多いのです。ミルボラをしている人はこれをしっかり習得する事をお勧めします(獣医さん、又はエキスパートに習ってください)。

ミルクを飲み終わると、頭を持ち上げ動けるようになりました。やっぱり血糖値が下がっていたようです。
この子はそれからも数日は自分から哺乳器に吸いつけずカテーテルでの哺乳を続けました。でも、今までの経験から、突然哺乳器に吸い付いて飲み出すので心配はナシ。

画像4


ただ最初の数日は24時間体制で、2-3時間おきの哺乳になるので睡眠の調整をしないとすぐにバテます。
ちゃんと人間用サプリも用意してますよー!

ひとまず状況は落ち着いたので離乳とトイレトレーニングが完了するまで、精一杯お世話をさせてもらいます。子猫の成長ぶりはこれからもアップデートしていきますね。

それではみなさん、またね!Ciao !!

猫ちゃんに少しだけ愛の手を!サポートは全て、遺棄、飼育放棄された孤児の乳飲み子の命を繋げる為、TNR、外猫の治療などのボランティア活動に使わせていただきます。