中年のバイク教習 大型2

大型は中型に比べて教習時間が少ない。そして中型とほぼ同じ教習が何時間かあった。シミュレーションや、危険運転の体験というのだろうか、実際に結構なスピードでカーブを曲がってみたりだとか。
大型車は私にとってはパワーがあって、400ccよりも運転しやすかった。エンストもしなかったと思う。白いボディもカッコよくて好きだった。

ただ、波状路は怖かった。

まず、スタンディングが怖い。教官はすっくと綺麗な姿勢で乗車していたが、私はかなりへっぴり腰だったと思う。そしてまた、予想以上に衝撃が大きい。困った事に教官によって教え方が微妙に違う。半クラをキープして進め、という方もいれば、後輪が障害物に乗るタイミングで少しアクセルを開けろ、という方もいる。
さらには私の通っていた教習所では、そこそこの直線の先で二輪専用のエリアに入って課題をするのだが、そのエリアに入ってすぐに波状路が始まる。
直線では30kmを出せと言われているので、できるだけ素早く3速まで入れてスピードを出して、そこからすぐに減速して、左折の目視をしながら左に寄せ、1速まで下げて、すぐにスタンディングに入らないといけない。まぁ忙しい。

教習中、教官の後ろに付いて行った時、教官の減速がスムーズすぎる上に波状路を随分とゆっくりと走るため、私が波状路に入った時に追突してしまいそうになった事があった。慌てて減速するも、一気にパワーを失った事で波状路を乗り越えられずに転倒。
その時はもう嫌だ!と思ったけど、結果として、減速や車間距離の大事さ、自分は運転が上手くないんだという意識が身について、現在公道を走る時の安全運転を心がけるベースになったように思う。実際、教官には「教習中はいくらでも失敗したり、転んでもいい。公道ではそうはいかない」と言われてきた。本当にその通りだ。

公道を走っていて、信号待ちの時などバンバンすり抜けていくオートバイやスクーターをよく見る。というか、何ならそれがほとんどだけど、私は身をわきまえて、他者に迷惑をかけないようにSR400に乗ろうと思う。

ゆっくり走るオートバイも、じゅうぶん楽しいから。

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