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おとなの歯列矯正やってみた日記 序

こどもの頃から歯並びがわるかった。
歯医者さんに行き、お医者さんに矯正したほうがいいと言われたが、かなりお金がかかると聞いてわたしの親は諦めてしまった。確かに高いと思う。顎の骨のサイズが足りず、V字の形になっているせいで歯が乗りきってないらしい。まあでも今までずっとこれで生きてきたし、ガチャっとした歯がいっそキュートだとすら思っていたのでそこまで深刻に考えておらず、特に治療することなく大人にまで育った。
健診に行くと歯石を除去するのにすごく時間がかかるものの、今までで虫歯は1本のみであるので、歯並びが原因で重大な病気になることはなかった。

幸い、いま就職しており安定した収入がある。特段お金持ちではないが、生活に困るほどではない。長く働いて多少の余裕が出てきたところで、自分じたいに投資する考えが生まれた。

わたしが生きている間、わたしと一番接している時間が長いのはわたしである。
そもそもそんなに”わたし”を好きではないのに、なんなら嫌いなほどなのに、その”わたし”が不満足な出来ではつらくなってしまう。嫌いなやつと一緒に過ごしたくない。どうやらまだしばらくは生きているようだし、せっかくだからメンテナンス可能なパーツは直してしまおうと考えた。

精神や行動はちょっと難しいが、目に見えているパーツを修理する分にはお金をかけて専門家に施術して貰えばよい。シワが気になるならシワ取りすればいいし、鼻の形が気に入らないなら整形すればいい、といった具合だ。

何を修理するか、落ちこんだことのある人生のコンプレックスを挙げてみた。

  • 太っている

  • 毛並みがおおい

  • 歯並びがわるい


解決法

太っている→ダイエットする
ずっと標準と肥満の間をうろうろする程度にふくよかだった。大人になり、食事を自分で用意するようになって、量が適正になったらしく気にならなくなってしまった。効率の良いきちんとしたダイエットは専門家が必要だが、今回は不要。

毛並み→脱毛
これは別で書いたほうがいいかもしれない、、
全身脱毛2セット、現在は顔脱毛やり放題を契約中。施術前は、とにかくコンプレックスで夏でも冬でもずっと長袖の服を着て誰にも肌を見られたくなかった。青春とか呼ばれる年齢は服装を全てドブに捨てた。今は肌が見える服でも気にせずに着ることができる。

歯並びがわるい→歯列矯正
虫歯にならないだけなら歯磨きを頑張ればいいかもしれない。でもわたしはすごくズボラで怠けがちだ。この先しぬまでずっと毎日必死に歯磨きしなくてはならず、必死にやったとしても歯石の除去で苦労をかける。しかもサボったらさらに歯石がくっつき、もっと年を重ねたら細かい作業ができなくなり、絶対にうまく磨けなくなる。そんなのは嫌になった。
わたしの歯磨き作業が楽になるための投資(多分約100まんえんぐらい?)をして、わたしの時間をほかの楽しいことに使いたい。

段々歯列矯正をする気になり、歯を観察していて改めて認識した。歯の左右の並びが乱れているだけではなく、上顎の前歯が羽の如く前方に飛び出ている。下顎の前歯とは噛み合っていないのだ。つまり前歯をつかって食べ物を噛み切ったことがない。噛み切ってみてえ!

矯正することにした。

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