出会い系で1日4人と会った話:2人目

京都でニートさんと別れたあと、18時ほどになっていた。そこで宿でもとりゃいいのに私はご飯を一緒に食べてくれる人がほしい!!とバカみたいに意気込み再びアプリを開き眺め、1人の男性とやりとりした。その人は滋賀に住んでいたが、わざわざ電車で30分ほどかけて京都まで来てくれた。

彼は確か24歳くらい?でその子もバイト民だったような…びっくりするほど記憶がおぼろげだ。ちなみに見た目は可愛い系だとは思う。車に乗せ、ご飯を食べに行こうと話したがヨドバシの上にご飯屋さんあるよーと言われた。

私でもおそらくヨドバシの上にご飯屋さんはあるだろうというのとは予想出来てしまうくらいヨドバシの上にご飯コーナーがあるのは常だ。普通にご飯を食べる分にはハズレはない。ヨドバシは決して悪くない。ただ、私は京都に来た感を求めていた。ヨドバシだとあれ?私は梅田に来てたんだっけ?と錯覚を起こすかもしれない、ダメだ。

とりあえず車を走らせたらなんかあるだろ的な危険な行き当たりばったり感で走らせる。

だが、ここで彼は私の中の頑固雷じじいを呼び出す行為をし始めるのであった。

私が運転し、彼は助手席だ、横並びに座っているけれど視界にはぼんやりと入っている。はて…?なんだかずっとスマホ触っとりませんか…?さらに私は見てしまった。私とやりとりしていたあの出会い系アプリを開いてフリック入力をしているであろう姿を…。ただ、一つのことに集中するタイプの私はスマホを触っていたら人と喋れなくなるのだが、彼はそうではなかった。普通にスマホを触りながら私とも軽快に話ができていた。なので私は一旦グッと堪えて平静を装った。だが、終わらないフリック入力。私はちょっと様子を伺ってみた。

私といるのおもんない?←(直球)

いや、僕誰に対してもこんな感じなので気にしないでいいですよ

そゆことじゃねえんだ。もう私はめちゃくちゃに頭の中スマホのことしかなかった。滋賀から京都まだわざわざ来てくれたんだぞ、という天使の私と人が運転してる時に他の女とやりとりするデリカシーなし男にこちらも気を使う必要ねえよという悪魔の声が、悪魔多めでせめぎあっている。コミュ力をつけてこなかった私、もはやド直球に言うことしかできない。

あのさ、私運転中にずっと携帯触られるの嫌いだからやめてくれない?

あっ、ごめんなさい…

言ってしまった。なんなら不快感を存分に出した顔もしている。彼は恐怖だっただろう。道端に降ろされるかもしれない、私ならそう思う。車内を気まずい雰囲気が襲う。しばらく無言だった私も耐えきれず何かを話しかけた記憶があるが向こうからは反応がない、ただの屍のようだ。屍を置いておきたくない。せっかくの京都なにしているんだ。そう私の頭は巡っている。おもむろにナビを操り出し、現在地から1番近い駅を調べ出す。

ここの駅なら電車乗って帰れます?

止まらない私の暴走唇。帰れる、というのでいそいそと駅に向かう。一分一秒でも早く解き放たれたい。駅につき、降ろしにかかる。

降りる際、彼は

僕の行動で不快にさせてしまってごめんなさい。京都旅行楽しんでください。と言った。

最後の最後でそんなこと言ってくるなんて…!!罪悪感を私が襲い、こちらこそごめんなさい………………と思いつつ手はすでに彼をブロックし、アプリの3人目を探す態勢に入っておりいかに私がクズなのかわかった2人目なのであった。

2人目終わり

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