大反響御礼！【連載】猪木とは何か？〈親族編〉サイモン・ケリー・猪木、その半生を激白！（８）「藤田和之アキレス建断裂！　その時何が!?」

　アントニオ猪木の娘婿にして、元・新日本プロレス社長と現IGF取締役の肩書きを持つ男。それがサイモン・ケリー・猪木である。その肩書きが示す通り、サイモンの人生は常に激動の中にあった。
　そんなサイモンが半生を振り返る大反響の連載。注目の第８回は猪木軍×K-1開戦前後の舞台裏。２００１年の年末、藤田和之がアキレス建を断裂！　その時いったい何が起こったのか!?　迷わず読めよ。読めばわかるさ！（聞き手◉“Show”大谷泰顕）

〈前回までの内容はこちら⬇︎〉

【連載】猪木とは何か？〈親族編〉サイモン猪木、半生を語る！
（素顔のA猪木とその愛娘・猪木寛子、そして倍賞美津子…、親族のみが知る真実！）

▪︎猪木軍×K-1直前、ジョンストンが倒れる！

――実は、なぜか試合の直前に、安田さんをメディカルチェック用の血液検査を受けさせる病院まで僕が連れて行くことになって、車で送って行ったら、「５千円貸してくれ」って言われたんですよ。

サイモン　そうなんですね（笑）。

――たぶん、戻ってこないんだろうなーと思いながら貸したんですけど、次に会った時には戻って来ましたからね（笑）。

サイモン　あー、凄い（笑）。

――その、凄いっていうのも凄いですけどね（笑）。

サイモン　あの試合は、安田さんもレネ・ローゼのハイキックにやられましたもんね。

――あれは壮絶な試合でしたね。

サイモン　試合後の映像だと、（安田が）タンカに乗せられて、だれかに「安田さん、ここはどこかわかりますか？」って聞かれたら、「両国…」って答えていましたもんね。

――ありましたね、それ。

サイモン　あの日は変な流れが来ていたんですよね。

――あの日、ブライアン・ジョンストンが倒れたんでしよね？

サイモン　ありましたね。

――あれは試合のどのくらい前の話なんですか？

サイモン　試合の少し前だった気がする。しかも、徐々に変だったんですよ。ジョンストンは試合の何日か前にセコンドで日本に来て、新日本の道場で練習をしていた時に、確かに「頭が痛い」とは言っていたんですよ。

――その段階で兆候はあったんですね。

サイモン　それで「頭痛薬あるよ」って答えたら、「自分の持っている薬を飲んだけど、そういう感じじゃないんだよ」って言うんです。ずっとそんな感じだから、「医者でも行く？」って聞いたら、「たぶん大丈夫だから」って。

――その段階ではそこまで深刻な感じではなかったと。

サイモン　今思えば、道場で練習していて、チョークを安田忠夫さんに教えていた時も、「なんかおかしい」って言っていたし。だから、その練習によってちょっと症状がエスカレートしたのかもしれないけど。

――そんな状態で会場入りしたわけですね。

サイモン　そしたら、今度は「寒い」って言い出して。

――真夏だから、「寒い」は確かにおかしいですね。

サイモン　そしたら今度は「暑い」って言い出して。コロコロ変わっていた気がしますね。でも、林先生（リングドクター）を含め、医者もその場にいたから、「風邪かね？」みたいな話をしていて、まだその辺りでは気にしていなかったんですよ。

――ええ。

サイモン　だけど、いよいよ藤田さんたちの試合が近づいて来た時に、立ってもいられない感じになって来て、医者もチェックしていたけど、「後で病院に行くか？」みたいな感じで、そこまで大きな話にあると思って胃なくて。

――試合前ですからね。それどころじゃないのが本当のところでしょうから。

サイモン　だけど、今度は（ジョンストンが）まともに話もできなくなって来てしまって。

――ええーーッ！

サイモン　これ、ヤバいよねって言っていたら、確か今、『ベラトール』の代表をしているスコット・コーカーがその時に一緒にいてくれたのかな？　

――スコット・コーカーはその当時、『Kー１ USA』の代表をしていたんじゃないかな。それで会場に来ていたんでしょうね。

サイモン　たぶん、一緒に何人かいてくれた気がするんだけどな。それで藤田さんもジョンストンのことを頭のどこかにあったと思うから、「とにかくタックルに行けばいい」って言うのだけが残っていた気がするんですよ。結構、無意味に行っていたみたいな。

以下、その内容を一部紹介

▪︎９・１１同時多発テロの直後に
▪︎藤田和之アキレス建断裂！　その時何が!?