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大反響御礼!【連載】猪木とは何か?〈親族編〉サイモン・ケリー・猪木、その半生を激白!(5)「新日本から『PRIDE』へ。藤田和之が征く!」

 アントニオ猪木の娘婿にして、元・新日本プロレス社長と現IGF取締役の肩書きを持つ男。それがサイモン・ケリー・猪木である。その肩書きが示す通り、サイモンの人生は常に激動の中にあった。

 そんなサイモンが半生を振り返る大反響の連載。注目の第5回は、新日本プロレスから『PRIDE』に乗り込んでいった藤田和之に関して。迷わず読めよ。読めばわかるさ!(聞き手◉“Show”大谷泰顕

〈前回までの内容はこちら⬇︎〉
【連載】猪木とは何か?〈親族編〉サイモン猪木、半生を語る!
(素顔のA猪木とその愛娘・猪木寛子、そして倍賞美津子…、親族のみが知る真実!)


▪︎藤田和之、『PRIDE』初参戦の舞台裏


――以前のインタビューでも少し触れましたけど、藤田和之が『PRIDE』に初参戦(2000年1月30日、東京ドーム)した時は、サイモンさんは新日本の社員だったんですか?


サイモン 社員でしたね。新日本もやっていたし、猪木事務所(当時)の仕事もやってしましたね。両方のスタンスだったから。だけど、藤田さんに関して、前田(日明)さんとかいろんな話があったじゃないですか。


――当初、藤田和之は『PRIDE』じゃなく、リングスにさん参戦して、日明兄さんのお世話になるっていう話だったんですよね。


サイモン そういう話は全然知らなかったですね。ただ、猪木事務所の伊藤(章生)さんから連絡が来て、藤田さんが急にMMAをやるっていう話があって。もちろんMMAの試合やイベントは小川直也さんが『PRIDE』にも出たりしていたから観てはいたけど、どっぷり浸かっていたわけではなかったんですよね。


――藤田和之と関わることによって、徐々に知識を高めていったとサイモンさんは言っていました。


サイモン そう。確か『PRIDE』初試合まで2週間とかそのくらいじゃなかったかな?


――確かに藤田和之の『PRIDE』初戦のハンス・ナイマン戦まで、2、3週間しかなかったんですよ。1月4日に東京ドームでキモ戦があって、1月10日に『PRIDE』への参戦会見があって、その後、すぐにアメリカに飛んで、モーリス・スミスのジムに向かったんですよね。

サイモン あー、はいはいはいはい。


――実はそのモーリス・スミスのジムでの練習を取材しに行ったから記憶に残っているんですよ。


サイモン そうだったんですね。


――確かシアトルだったと思うんです。そこには佐竹雅昭、TK(高阪剛)らもいたんですけど、その時の藤田和之には、そこの練習が合わなかったんだと思うんですよ。

(⬆︎2000年1月、米国シアトルのモーリスジムにてTKや佐竹らとMMAの特訓を行なった藤田)


サイモン それで帰国するんですよね、急きょ。


――そうです! 急きょ帰るってことになって。


サイモン 藤田さんも藤田さんで、扁桃腺か何かで体調がよくなかったんですよね。


――コンディション調整をするはずが、慣れないことを一気にやったから、体調不良になってしまったんだと思いますね。


サイモン そうでしたね。


――ちなみにシアトルでは午後からMMAの練習で、午前が身体機能とかコンディションを上げる練習をみんなで一緒の場所でやっていた記憶があるんですけど、その場には結婚前の清原和博選手もいて、藤田和之のことを「藤田くんは絶対に卵で生まれて来た」って言ってましたよ(笑)。


サイモン ハハハハハ。


――その後、帰国してからどうなったかは知らないですけど、そこから試合当日まではどうだったんですか?


サイモン 短期間にいろんなことをやった記憶がありますね。ハンス・ナイマンがオランダ人だったから、ジェラルド・ゴルドーに連絡を入れて、「ナイマンを知ってる?」みたいな話を聞いて。要は、ナイマンのクセとかを聞いて。「わかる」っていう話だったから、じゃあ日本に呼んじゃえ! って。それも試合の前日か前々日みたいな、そのくらい直前のタイミングだった気がしますね。


――前日か前々日!!


サイモン だから実際の作戦は、1日とか2日前だった気がしますよ。タックルに行くタイミングだけを練習して。ぶっつけ本番みたいな。 


――その流れでナイマン戦は、藤田和之のセコンドにゴルドーが付いたと。


サイモン そうでしたね。


――あの日、藤田和之は初めて赤い闘魂タオルを巻いて来たんですけど、その辺りのことは覚えていますか?


サイモン あれは伊藤さんが考えたんだと思いますね。


――そんな感じでしょうね。


サイモン あの頃の伊藤さんのプロデュース力は凄かったですよ。


――あー、それは激しく同意です。とにかく伊藤さんの、藤田和之への尽くし方は凄かった。


サイモン そう思いますね。あの試合は、入場曲もまだ『炎のファイター~オーケストラバージョン~』ではなかったんですよね。確か新日本の外人選手の曲だったかな?


――『ワールドプロレスリング』の次期シリーズ参加選手紹介の時に流れる曲でしたね。


サイモン そうでしたね。


以下、その内容を一部紹介
▪︎サイモン猪木、セコンドデビュー!
▪︎地下MMAにて「サイトー(藤田和之)」が2連勝!
▪︎ドン・フライ&ジョンストンが六本木で20人を相手に大ゲンカ!?

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