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観劇記録

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ムラがありますが、言語化したい時に書いております。
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同時代性

本日7月30日日曜日、劇団チョコレートケーキの、「ブラウン管より愛をこめてー宇宙人と異邦人ー」を観劇した。今年のメニコンシアターAoiでの主催公演だ。 本当は初日の土曜日に名古屋入りしたかったが、我が家の7歳さんが発熱した。7歳さんは昔から、私が忙しくなると鼻を詰まらせ、小屋入り(劇場に準備に入ること)あたりで発熱するのが定番だが、今回は私の大阪の本番をスルーしチョコレートケーキに合わせてきた。夫の方は保育園でシフト制、急に休むと人が補充できずに現場が困るため、私が休むこと

高槻芸術時間「インタールード」

私は今、劇場の前のヤウゼという喫茶店で、勢い余ってこれを書いている。開演前に久しぶりにランチを食べにきたら現金しか取り扱ってなくて、普段現金をほとんど持ち歩かないようになっていたので、とりあえず謝って、劇場で体験してから、京都銀行に行ってお金を下ろして戻ってきたところ。(ヤウゼのランチおすすめです) 感想を読めると思ったらいきなりこんな話で恐縮ですが、かつての高槻現代劇場で、Kと私は、初めて出会い、初めて一緒に仕事をした。あの場所が、私たちの出会いの場所だと言っても過言では

未練の幽霊と怪物 ー『挫波と敦賀』ー

 KAAT神奈川芸術劇場プロデュースのこの作品を、兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて観劇。岡田利規さんの作品を観るのはこれが2回目。2階席は見えなかったのでわからないけど、1階の600席はほぼ満席。いくら著名な方が出演されているとはいえ、こういった質感のお芝居で関西でこれだけのお客さんが入っていることがなんだか嬉しくなる。 この作品は、幽玄能という能の構造を利用して、前半は「挫波」ザハ・ハディド・アーキテクツ+設計JVによる新国立競技場のデザイン白紙撤回について、後

お寿司「桃太郎」

忘れぬうちに観劇記録を書いておく。お寿司はこの週末、初めての東京公演を敢行する。お寿司とは、私が演出を行う公演の際たびたび衣装として帯同してくれた南野詩恵さんの演劇ユニットを指す。 この文章を読むにあたって、私が詩恵さんを個人的に知っていること。そしてお寿司のお芝居も割とほとんど観ていること。また、1歳と5歳をつれて観劇したことなどから、初めて見る方とはかなり違う条件だと思うので、その点を留意して読んで欲しいと思います。もちろん、ネタバレありまくりですので、お気をつけくださ

ソノノチ2020「たちまちの流」

観劇日を忘れてしまった。この週は他にも観劇が重なっていましたが、サファリ・Pの芦谷くんが出演していたのでご招待状を頂いており、観に行ってまいりました。 観劇中ずっと考えていたのは、これは多分、王様、あるいはお客さんが王様気分で見るようなものじゃないかということ。フカフカのソファに深く腰掛けて、手足をプロのマッサージ師にもまれながら、時折ハーブティをいただきつつ、観る。癒しというか、体の細胞が治癒されていくような感じがして、芸術センターフリースペースの固い地面を惜しく思った気