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『PIXARのひみつ展』へ行くとPIXARがどれだけ徹底した科学部隊なのかがわかる。

もうすぐ終わっちゃうところだったので危なかったぜー。

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2019年12月21日(土)~2020年2月24日(月・祝) の期間、グランフロント大阪北館 ナレッジキャピタル イベントラボにて開催されている『PIXARのひみつ展 いのちを生み出すサイエンス』へ行ってきました。

キャラクターのフォトスポットが並んでいるだけのイベントかなー……ぐらいに思って舐めてかかったのですが、このイベントではPIXARの製作現場を学べて楽しめる超体験型展示企画だったのです。

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というわけでそんなイベントの模様を紹介します。

インタラクティブな展示ばかり!

会場は展覧会というよりももはや科学館。
PIXARがどういった流れで映像作品を作っていくのかを、各工程ごとにブース化して、来場者が体験できるような作りになっています。

例えばライティングの作業。

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光の当て方によって異なる素材の球体が、どんな風に見えるのか……を自分で光を当てることで体験できるようになっています。

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球体だけでなく、実際のアニメーションの映像でライティングの体験ができるブースもあります。左からの光なのか、右からの光なのか、窓からの光なのか……その違いで画面の雰囲気や見え方がガラッと変わります。

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もう十分だろって思うぐらいなのですが、なんとこのライティング体験ブースには、ミニチュア版も用意してあるのがすごい。映像で体験した照明効果を、実物でも体験できるような仕組みになっているのです。

こんな感じで、リギングやモデリング、レンダリングに到るまで、工夫を凝らした体験ブースがいくつも並んでいます。もういくつか、簡単に紹介しますね。

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これは3D空間に立体を配置していくモデリング作業の体験筐体。
これ、自由度が高い分、意外と思ったように操作できなくて慣れが必要でした。

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これはキャラクターの骨組みである“リグ”によって変化する動きの違いを体験する筐体。ウッディ、イラスティガール、イヴという、腕の構造が違う3キャラクターがピックアップされています。

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こちらはサーフェイスの作業体験筐体。車のボンネットの表面をコーティングしていきます。光沢のある表面にしたり、サビれた効果も付け加えたりできるのが面白いです。
実はブース毎にテーマとなる作品が異なるのもよく考えられています。
このサーフェイスブースでいうと、『カーズ3』がテーマになっています。

子供も楽しめる企画展なので、家族づれでもデートでも最適な遊び先なんじゃないでしょうか。ただ、人が少ない日を狙った方がいいと思いますが。

お一人様の必見は映像コーナー!

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一人で行くっていう人もぜひ、注目して欲しいのが映像展示のブース。
PIXARメンバーによるこだわりの数々をPIXARメンバー自身が映像でレクチャーしてくれます。

例えば、PIXAR作品はキャラクター製作毎に立体モデルを作っているのですが、バーチャルモデルの製作に関しても、詳しく紹介してくれています。立体モデルを作って、スキャナーで取り込んで、バーチャルモデルにするという工程の中に、

●モデル製作に実は数枚のスケッチを参考に立体を製作していくこと
●スキャンの際には模型に縞模様を照射して、その歪みから奥行きを図り形状データにすること
●バーチャルモデルにする過程でもスキャンしたモデルの関節点を人力で最小限に減らしていき仕上げる必要があること

なんてポイントがあることが映像では語られていて目から鱗でした。

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その他にも、メリダの髪の毛を動きを望み通りに再現するために、スプリングの中に骨組を入れる構造にしたという話だとか、『バグズライフ』では草を複数製作するために、放物線の数式をベースに、数字とプログラミングによって背景を生み出している……など、PIXAR作品がどれだけサイエンスによって生み出されているのかがわかる映像の数々が20以上用意されています。

また、そのあたりの話も、今後このマガジンで紹介していこうかと思います。一回じゃ話しきれないぐらい本当に密な内容なのですよ、ホント。

そんな感じで『PIXARのひみつ展 いのちを生み出すサイエンス』は、めっちゃ面白い企画展でした。ちなみにアートワークも申し訳程度ですがいくつか展示があります。デロデロなカナシミとか笑えます。

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以上、『PIXARのひみつ展 いのちを生み出すサイエンス』のレポートでございました。

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