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【チェブラーシカ】はいつから日本で人気者になったのか

突然ですけど、チェブラーシカとダイソーがコラボして、62種類もグッズを出しているそうで、これがむちゃくちゃ可愛いのですよ。
100円だからといって、全部揃えようと思ったら金欠必至です。

最近は和柄チェブラーシカなんてシリーズの商品も登場しています。
独特のタッチのチェブラーシカ。これも可愛いのです。
ライオンのレフ・チャンドルも和柄に馴染みすぎ。
日本のチェブラーシカ人気はあいかわらず熱いですね。

すっかり日本ナイズが活発になってきて、忘れてしまいそうになりますが、チェブラーシカはロシア出身
これほど、日本での知名度が高いロシアのキャラクターって他に居ないでしょう。

これだけグッズに溢れている今だからこそ、チェブラーシカのルーツをしっかり抑えておきたいものです。
ということで今日は、チェブラーシカのルーツから最近までの話をまとめました。

1960年代チェブラーシカ誕生!

時を遡ること半世紀以上前の1966年。
ロシアのエドゥアルド・ウスペンスキー氏による絵本で、チェブラーシカはこの世に生まれます。ワニのゲーナが主人公だったり、リスとタヌキを足して2で割ったような姿だったりと、現在の設定とは大きく異なる状態でした。

それからわずか数年後の1969年。
ロマン・カチャーノフ監督によって、短編のストップモーションアニメーション化を果たし、シリーズとして1971年、1974年、1983年と10年以上の月日を経て全4作のチェブラーシカのアニメシリーズが生まれます。

それが、今ジブリさんから出てる『チェブラーシカ』のDVDに収録されているチェブラーシカなわけですよ。

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チェブラーシカ
1969年公開/制作国:ロシア
原作:エドゥアルド・ウスペンスキー 監督:ロマン・カチャーノフ

日本で火がつく00年代

そして、チェブラーシカは日本へやってきます。

映像作品『チェブラーシカ』は、70年代には日本での上映がされていたようですが、現在のようなマスコットキャラクターとして火がついたのは2001年。吉田久美子さんという方がきっかけで、『チェブラーシカ』が改めて劇場上映を果たして大ヒットとなります。日本でのチェブラーシカブームのスタートでした。

単館上映からたちまち広がった『チェブラーシカ』はカルト的な人気を獲得します。吉田久美子さんも“チェブラーシカジャパン”を立ち上げ、上映やグッズ販売に勤しんでおりました。

が、それも束の間、版権問題に直面します。

『チェブラーシカ』が旧ソ連時代の作品だったこともあり、版権が複雑なことになっており、“チェブラーシカジャパン”さんが契約していたアメリカの会社とは別に、ロシアから権利の主張を受けてしまいます。原作者からも権利主張を受けたりと、ゴタゴタを経て、最終的に和解は果たすものの、“チェブラーシカジャパン”は権利を手放すことになります。

そして、2006年、チェブラーシカは株式会社フロンティアワークスとテレビ東京ブロードバンド株式会社による“チェブラーシカプロジェクト”の管理下に置かれる時代に突入します。

2006年以降のチェブ快進撃!

この“チェブラーシカプロジェクト”は版権も整理し、チェブラーシカの包括的版権を、旧ソ連のテリトリーを除いて、ワールドワイドで保有することになります。

ほぼチェブラーシカを自由に使えるようになった日本は、早速日本版『チェブラーシカ』を制作するのでした。

それが、2009年の新作ショート『チェブラーシカ あれれ?』シリーズであり、2010年の日本版リメイク&完全新作『チェブラーシカ』です。この頃を皮切りに続々と、日本発のチェブラーシカの活動は活発化していきます。

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チェブラーシカ(併映:『くまのがっこう ジャッキーとケイテイ』)
2010年公開/制作国:日本
監督:中村誠

着ぐるみチェブラーシカ。
チェブラーシカカフェ。
白チェブラーシカの登場。
などなど……チェブラーシカの活躍はどんどんその幅を広げていきます。

そして、現在。
すっかり人気キャラクターの一員となり、版権問題もクリアしたチェブラーシカは、ダイソーで大量のグッズが発売したり、和柄チェブラーシカといった特殊シリーズを発表しているわけです。

現在の分裂するチェブラーシカファン

日本でのチェブラーシカ人気は、吉田久美子さんなしには生まれなかったわけですが、チェブラーシカプロジェクト以降、彼女の名前は表に出てこなくなります。そういったこともあり、人によっては、チェブラーシカプロジェクト以降のチェブラーシカをよく思っていなかったりもします。

たしかに、最近のマスコットキャラクター然としたチェブラーシカの姿には、小綺麗で商品として売られるべくして生まれた感じが出てしまっている……気がしないでもなかったりするのですよね。

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ただ、そんな中で特殊な色を持っているのが、2010年版『チェブラーシカ』を監督した中村誠監督が2015年に発表した新作短編『チェブラーシカ動物園へ行く』。この作品のチェブラーシカはどことなくロシア生まれの頃のチェブラーシカらしさを宿している気がして、懐かしさを感じました。

スローシネマとして、被災地を中心にゆっくりと上映を進めていたこのチェブラーシカの姿は、資本主義に揉まれていない、愛おしいあの頃の面影が残っていたような気がしたり、しなかったり。メディア展開の広がりがあるのは、決して悪いことばっかりじゃないです。

さぁ2020年。
チェブラーシカにとって20年代がどういった年になるのか。
共に歩んで見届けてまいりましょう。


そんな感じで切りどころが悩ましいので、今日の記事は全文無料公開にしておきます。
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