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【絶望の怪物】配信開始!ある日、自分が思っていた存在じゃないことに気づいたら・・・を描いた注目中編アニメーション!

長編アニメーション映画だけでなく、中編アニメーション界隈も熱い!というのが…2019年に分かったことなんですが、そんな面白さを感じた昨年の作品の一つ『絶望の怪物』の配信が2月12日(水)よりスタートしました。

一挙に多数のメディアで配信を開始しておりまして、ぜひ、身近な媒体を使ってチェックして欲しいです。

『絶望の怪物』とは何なのか!

そもそも『絶望の怪物』とは、どんな作品なのか。

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絶望の怪物
2019年公開/個人制作/制作国:日本
原作・脚本・絵コンテ・演出・作画・美術・着彩・撮影・編集・音響・監督・プロデューサー・ほか全般:コタニジュンヤ

物語の主人公は星野葵ちゃんという中学二年生の女の子。
クラスの男子のお家に遊びにいけたかと思えば、突如告白されて、すごくいい感じになるのですが、その矢先、自身がとんでもない存在であることに気づいていく…というお話。

ポスターからはホラー感が漂いますが、どちらかというとジャンルはSFです。

本作は個人制作作品で、一部のポジションをのぞいてほとんどコタニジュンヤ監督が担当しています。かつては、新海誠監督が『ほしのこえ』を一人で制作して話題になりましたが、現在も『コルボッコロ』の糸曽賢志監督など一人でのアニメーション制作をされている方がどんどん出てきています。

コタニ監督に驚かされるのは、アニメーター経験がないのに、ワークショップの経験をきっかけに独学でアニメーション制作を学んでアニメーションを作ってしまったところ。そのスタートから劇場での上映や、映像配信にもっていく根気と情熱には恐れ入ります。

シネ・ヌーヴォでの『絶望の怪物』コヤマ監督登壇回レポ

実は、昨年2019年の12月に大阪で『絶望の怪物』が上映された際に、監督の登壇回がありまして、私そちらに行ってきました。その際にも監督自身からいくつか作品に関するエピソードを聞いていたので、今更ながらそのレポートを紹介します。

まずこの物語、主題歌となっている「星の終わり」の詩が先にあって、そこからアニメーションが生まれているそうです。

主人公の葵役を演じている麻言さんが歌っているこの「星の終わり」ですが、監督は望むような歌を歌える方が見つからず苦労したことも語っていました。
この作品にとってこの詩は、重要な核のようなものでしょうから、こうしてエンドロールで、しかも、主人公の歌声で歌われるのは見事な活かし方じゃないかと思います。

また、印象的だったのが、本作を作る上で影響を受けたニュースがあったそうで、自分のことを日本人だと思っていた子が、実は親が日本人じゃなかった…という報道に着想を得ているという話です。

移民問題が声だかに叫ばれてしばらくになりますが、今や日本も海外出身の方もどんどん多くなってきています。正規に入国していればいいのですが、昨今は不法滞在者数も増加傾向にあります( http://www.moj.go.jp/content/001289212.pdf )。
辛いのはその不法滞在先で子供が生まれてしまった場合。自分のことを日本人だと思っていた子供達が、ある日突然、外国人だと言われてしまう瞬間があり得るのです。しかも、その瞬間に親と引き離されてしまう…という悲劇が今起こっていてしかも増加傾向にあるという現実もあります。

制作のきっかけをふまえると、こういった現状をうつしている作品として、『絶望の怪物』が現代的な作品として見えてきます。

そして、もう一つ、なぜ本作を“この結末”にしたのかという質問をしてみたのですが、それに対して、「言わない方が良い」「観てくれた方の解釈に委ねる」という回答をいただきました
コタニ監督の語り口からは、すごく真摯な方なのだろうという印象を受けていただけに、この回答には、作品の結末に対しては強くこだわりを持っているのだと感じました。
ぜひ、この作品を観た人は、この作品のラストをどう思ったのか。監督がどういう思いでこのラストに至らせたのか、想像してみると面白いのではないかと思います。

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最後にはパンフレットにサインをいただいたり、じゃんけん大会ではアフレコ台本までいただいてしまって良い思い出となりました。コタニ監督本当にありがとうございました。

台本に映倫のハンコが付いているのですが、映倫の審査を受けるのって任意らしいので、個人制作では珍しい…なんて話もシネ・ヌーヴォの方がおっしゃっていたのも印象的でした。こういった部分でも、監督の“らしさ”が出ていると言えるかもしれません。

以上、そんな感ジ。

中編なので空き時間などにタイトに楽しめる作品となっております。
ぜひ、一見の価値のある作品だと思うのでみなさん是非チェックしてみてください。


以下、購読者枠で思いっきり、結末に言及したネタバレありで話す『絶望の怪物』の私の見え方と、本作を“恋愛映画”としても観れちゃうって話をします。

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缶バッジ販売専門店「カンバーバッチ」のオーナーの傍らアニメ映画ライターとして各種メディアで執筆中。国内外問わずアニメ映画を中心とした有益情報を多くの人に提供できるよう努めて参ります。
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