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第52回NAACPイメージ・アワードのノミネート作品発表!というかそもそもNAACPイメージ・アワードってなんだ?

こんにちは。
アニメ映画ライターのネジムラ89です。

映画賞シーズンということで、次々にノミネート作品が発表されて追いかけるのが大変ですね。今回も映画賞の話。

第52回NAACPイメージ・アワードのノミネート作品発表!

全米黒人地位向上協会主催の第52回NAACPイメージ・アワードのノミネート作品が発表されました。

NAACPイメージ・アワードとは
全米黒人地位向上協会(NAACP)が毎年春に開催している賞。対象となるものは映画、テレビ、音楽、文学と多岐に渡るのですが、この賞には功績があった有色のアーティスト・作品に与えられるという特徴があります。

noteや以前のブログでも取り上げて来なかった賞なのですが、それもそのはず、これまではアニメ部門にあたるものがありませんでした。でしたが、今年から、21の新部門が追加されまして、その中にアニメーション映画部門や、キャラクターボイス部門なども含まれておりした。

有色人種を意識した作品賞ということで、先日紹介したゴールデングローブ賞のノミネート作品とは、選出作品がちょっと違うのが面白いところ。比較してみるのいいかもしれないですね。

というわけでアニメーション映画部門であるOutstanding Animated Motion Pictureのノミネート作品5作品を紹介します。

2分の1の魔法

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2分の1の魔法
制作年:2020年 / 制作国:アメリカ PIXAR制作
監督:ダン・スキャンロン

ゴールデン・グローブ賞に続いて、ディズニーからの刺客1本目。登場キャラクターはみんな人間ではないからこそ、マイノリティ側の存在を意識したキャラクターが描かれていました。

フェイフェイと月の冒険

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フェイフェイと月の冒険
制作年:2020年 / 制作国:アメリカ・中国 パールスタジオ制作
監督:グレン・キーン

こちらもゴールデン・グローブ賞に続いての選出となるNETFLIXからの刺客。中国を舞台にしたファンタジー作品。こんなに賞レース強い作品とは思わなかったので、驚いております。

ソウルフル・ワールド

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ソウルフル・ワールド
制作年:2020年 / 制作国:アメリカ PIXAR制作
監督:ピート・ドクター

ゴールデン・グローブ賞に続けてのディズニーからの刺客2本目。今年の賞レースの最有力馬と言って良い作品。魂の世界のコンセプトがピックアップされがちですが、ジャズ関連のオマージュも高い評価を得ています。

弱虫スクービーの大冒険

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弱虫スクービーの大冒険
制作年:2020年 / 制作国:アメリカ ワーナー・アニメーション制作
監督:トニー・セルボーン

劇場上映できず日米共に配信作品となってしまった、ハンナ・バーベラの人気キャラクター大集合映画がノミネート。シャギーとスクービーの友情劇がじんとくるストーリーでもありました。

トロールズ ミュージック★パワー

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トロールズ ミュージック★パワー
制作年:2020年 / 制作国:アメリカ 
ドリーム・ワークス・アニメーション制作
監督:ウォルト・ドーン

ドリームワークスアニメーションからは、こちらも人間が一切登場しない『トロールズ』最新作がノミネート。音楽性による分断を、人間の分断のメタファーとして描いた秀逸作です。

第52回NAACPイメージ・アワード受賞作品予想

こちらも例によって受賞作品を予想しようと思いますが、今年新設された部門ということで傾向が読めないところでもあります。

『ソウルフル・ワールド』の手堅さはやはり捨て置けないところですが、個人的に応援したいのはやはり『トロールズ ミュージック★パワー』

前作でも奪う者と奪われる者を描いてきましたが、続編でも音楽というフィルターを通して、民族・人種・思想による分裂と前作とはまた別の形で奪う者と奪われる者の物語を描く高等な見せ方が見事。

『トロールズミュージック★パワー』の公式アカウントがNAACPノミネートを伝えるツイートでも、イメージにしっかりファンクトロール達をピックアップしてくれています。

ファンクトロールと言っても、作中では結構明確にブラックミュージックグループ。ポップトロールが他のトロール達の音楽を奪ってきた歴史を語る役割を担っています。ここが黒人の歴史も代弁する様な示唆的な演出にもなっているのです。

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そういう真面目なネタも混ざっているんだけど、冒頭でなんの意味もなく実写チワワをぶつけてきたりと、どうかしているスマートさがすごい。ドリームワークス好きという贔屓はあるのですが、希望も含めて『トロールズミュージック★パワー』の受賞を予想しておきます。

吹替部門の『ソウルフル・ワールド』無双にも注目

アニメ映画の作品賞以外にも、ボイスパフォーマンス部門も新設されたのですが、そのノミネートもなかなかすごいことになっていたので、オマケでそちらも紹介しておきます。

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出典:https://naacpimageawards.net/2021-nominees/

なんと『魔女がいっぱい』のクリス・ロックさん以外は、『ソウルフルワールド』のキャストが占拠するという、独占禁止法に抵触するんじゃないかという状態。ここまで圧倒的だと逆張りでクリスさん応援したくなりますね。

諸々の結果発表は3月27日(土)の発表予定となっています。
結果が出次第、続報を紹介するので、気になる人はフォローしてくれたら嬉しいです。

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