見出し画像

【ブック・オブ・ライフ】は綺麗!熱い!ちょっとダーク・・・そんなベスト級アニメ映画だった

※この記事は過去にアメーバブログで投稿した記事の再編集版として無料公開としております。
https://ameblo.jp/nejimakikoibumi/entry-12014043173.html

去年気になっていたけど中国で上映されなかった。
だけど最近やっとDVDで見ることができた・・・という作品があります。


それが 「ブックオブライフ〜マノロの数奇な冒険〜」

画像1

https://amzn.to/2LwAOjj

ブックオブライフ〜マノロの数奇な冒険〜
2014年公開/Reel FX Creative Studios製作/製作国:アメリカ
監督:ホルヘ・グティエレス


私にどストライクだった「FreeBirds」のReelFX制作の映画であり
プロデュースは「パシフィック・リム」「パンズ・ラビリンス」
ギレルモ・デル・トロということで期待せざるを得ない作品です。
監督のホルヘ・グティエレスさんって方は存じていないお名前でしたが
かなり熱意をもって本作に取り組んだとのこと。


見た感想をざっくり言わせてもらえば
ベスト級の作品でした。


すごく良かったです。昨年劇場で見ていたら
間違いなく年間ベストの上位に食い込むやつでした。
もうちょっと詳しい感想も書いていきますね。


すっげー綺麗なCGで魅せるすっげー綺麗な世界

いまや3DCGで作られるアニメも作り手によってかなり個性が出ます。
全体的にCGをどんな質感にするか選べる時代です。
本作のメインストーリーに登場するキャラクター達は
おもちゃのような材質となっております。
この材質感の出来が非常に高い。
劇中劇であることが明確に分かる役割の他にも
単純なデザインとしてもおもしろいものとなっております。
キャラデザインも媚び過ぎない可愛いさで私好み。

さらに見事なのは色彩の鮮やかさ。
最初に訪れる死後の世界はDVDながらも「おぉ・・・」と感嘆。
なかなか映画の画面の綺麗さに声出ないですよ。
鮮やかな死の世界は、これは是非とも、劇場で見たかった!と無念を感じております。

情熱的でこういう大好き!
私をアガらせるあれこれの乱れ打ち。


画は十分な出来・・・・・・じゃあ話の方は?といえば
こちらもかなり情熱的で素敵な出来。
主人公のマノロとライバルのホアキン
そしてヒロインのマリアの三角関係(ドロドロ感はない)、
マノロの牛を殺せないという闘牛士としての壁、
そして、シバルバの暗躍で行われる地獄めぐり。
いろんな見方で楽しめるエンターテイメント作品になっています。

中でも闘牛がテーマのアニメは初めて見たので思わず興味津々。
昔、スペインの文化について調べていた時期がありまして
闘牛というスポーツはマントをひらひらさせるだけでなく
牛を殺すという見世物の側面があることを知り衝撃を受けました。

闘牛が日本ではあまり馴染みのないものなので
(一応日本にもあるとこにはあるけど)
主役のマノロが牛殺しに抵抗を見せる姿は、日本人ほど感情移入しやすいのではないでしょうか。

さらに演出も好き。
最後に全員に見せ場を用意してくれるサービス感とか
ONE PIECEのアラバスタ戦を思わせる塔登りのシーンなど、
こちらの気持ちを盛り上げてくれる上手さがあります。
非常に見事だと思います。

こっそりブラックなとことか
 みんなも好きじゃないですかこういうの?

そして今作は“死者の日”という
メキシコ文化に根付いた風習がテーマになっております。

白黒イメージの日本の葬儀感に比べて
鮮やかな飾り付けが行われる印象があります。
本作でもその風習の雰囲気が伝わると思いますが
作品全体でもその「死生観」の感じが出ていると思います。

登場キャラクターに生死を行き来させる演出は、死の意味が軽くなるので、加減が割と難しいとも思うのですが、
思わぬ形であるキャラクターがあの世に現れる、
というのをさらっとできちゃう感じなどはとてもクールでしたし、上品さすら感じました。
危険な橋を笑顔で渡り切っちゃうようなスマートさのあるこういった黒さが好きな人って結構多いのではないでしょうか。


素敵、素敵、素敵。
いろんなとこがホントに素敵な作品だったので
ぜひとも日本の皆さんにもご覧いただきたいです。

というか今からでも遅くないんで、劇場公開させてくれたっていいんですよ、配給会社さん。

ここから先は

0字
月20回以上更新(多分)。一記事あたり25円以下でお楽しみいただける計算となっています。クレカ決済だと初月無料です。

アニメ映画に関する最新情報、イベントレポート、古今東西のアニメ映画作品レコメンド、海外アニメ映画事情、Tipsなどなど…アニメ映画に関する…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?