全11作品!アヌシー国際アニメーション映画祭2023の長編コンペティションノミネート作品一覧!
賞レースシーズンもひと段落したかと思ったら、あっという間にアヌシーの季節がやって来てしまいました。
2023年6月11日〜17日にかけて、世界的にも特に大きなアニメーションの祭典、アヌシー国際アニメーション映画祭が開催されます。今年は『ブックオブライフ』のホルヘ監督がポスターを担当しています。
ということで例によって、私のnoteでは長編コンペティションのノミネート作品をまとめていきます。
アヌシーの公式サイトはこちらね(↓)
そして、去年の記事はこちら(↓)。
今年も日本作品から紹介していきますね。
かがみの孤城
『オトナ帝国の逆襲』や『河童のクゥと夏休み』の原恵一監督が辻村深月さんのベストセラー小説をアニメーション映画化したヒット作がアヌシーにノミネート。原恵一監督は『カラフル』や『百日紅 〜Miss HOKUSAI〜』でノミネート・受賞経歴があるだけに今年こそ最高賞のクリスタル賞受賞なるか注目。
夏へのトンネル、さよならの出口
『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』の田口智久監督と『映画大好きポンポさん』のCLAPのタッグによって生まれたSF青春ラブストーリーがアヌシーにノミネート。プチョン国際アニメーション映画祭で特別賞を受賞するなど高い評価を受けているだけに、こちらのアヌシーの評価にも注目。
以上、今年も日本から2作品が長編コンペティションにノミネートされました。
続いて、開催地のアヌシーとも近いヨーロッパ圏の作品。
Four Souls of Coyote
2005年のアヌシーにて『Nyócker!』でクリスタル賞を受賞したこともあるÁron GAUDER監督が久しぶりに長編作でカムバック!コヨーテと呼ばれるアメリカ先住民の民話に基づいたTVシリーズを製作していたようですが、石油のパイプライン事業に立ち向かうティーンズの物語と古代の物語に通じていく作品になるようです。
Kensuke's Kingdom
トレーラー(↓)
https://vimeo.com/lupusfilms/kensukeskingdom
日本人としては、“ケンスケ”!?とタイトルにびっくりしますが、こちらは原作から原題どおり。遭難した少年がある島で旧日本兵に遭遇するマイケル・モーパーゴさんの小説「Kensuke's Kingdom」……を原作にしたアニメーション映画企画。声優にはサリー・ホーキンスさん、キリアン・マーフィーさんに加えて渡辺謙さんの名前も報じられている企画です。
THE SIRENE
イラン出身でドキュメンタリー映画を手がけてきたSepideh監督が、アニメーション作品を製作。本作も1980年のイランを舞台にした映画で、イラクの包囲に抵抗する住民の一人である14歳のオミッドが、祖父と一緒に街に留まることを決意する中、放棄されたボートを見つけて……というお話。
Linda veut du poulet !
アヌシーで審査員特別賞を受賞している『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』のセバスチャン・ローデンバック監督が、実写畑であり奥さんのキアラ監督と共に新作アニメーションを製作。ルックですぐにセバスチャン監督の新作だ!って分かるこの感じもすごいなぁ。
Mars Express
TVアニメシリーズの『Last Man』のJérémie Perin監督が長編作品に挑戦。製作発表からしばらくでしたが、この春ついに完成するそうです。私立探偵のアリーン・ルビーと、亡くなったかつてのパートナーのレプリカのアンドロイドであるカルロス・リベラが、暗殺者に襲われる学生を追うSFノワール作品になるそうです。
Sirocco et le Royaume des courants d'air
『Tante Hilda!』や『Neige et les arbres magiques』などに共同で監督としてクレジットされてきたBenoît Chieux監督が、単独監督で長編作品に挑戦。
二人の姉妹が「The Kingdom of Air Streams」という本の世界に迷い込み、元の世界に戻るために風の魔術師シロッコを探す──というファンタジー作品。カラフルでポップなキャラクターがまず可愛いので楽しみです。
The Inseparables
『おじいさんと子猫の魔法の家』や『The Son of Bigfoot』のビッグフットシリーズなどで監督に名を連ねてきたジェレミー・デグルソン監督が単独で新作アニメーション映画に登板。ニューヨークを舞台に、フィギュアとぬいぐるみコンビによるバディムービーが描かれます。
続いて、ヨーロッパ圏に加えてアメリカの作品が一本。
The Inventor
『レミーのおいしいレストラン』の原案に名を連ねるジム・カポビアンコさんが脚本と監督を担当し、レオナルド・ダ・ヴィンチを題材にストップモーションアニメーションを製作。2Dパートには『ウルフウォーカー』のトム・ムーア監督も参加していたりと、手堅い布陣で製作されている企画となっています。キックスターターの目標5万ドルに対して、10万ドルの支援を獲得しています。
そして最後に中国の作品が一本名を連ねています。
Art College 1994
『Have a nice day』のリウ・ジエン監督の最新作が登場。1994年の芸術系の学校のキャンパスを舞台に、若者たちが理想と現実を知っていきながら自分たちの未来を決めていく作品となるそう。これまでの作品の“物騒”な感じが好きだったので、個人的には今作でも“物騒”な作品が出てくると嬉しいです。
以上、11作品!
今年は以前から報じられていた作品たちが続々と完成を発表した感じもする年に。この中から、最高賞であるクリスタル賞を受賞する作品が選ばれます。果たしてどの作品が受賞することになるのでしょうか!?
といういつものテンプレートな締め方でこの記事を終えます。
作品個別にもうちょっと詳しい情報なんかを今後も記事にしていこうと思いますので、無理に購読までしてとは言いませんが、フォローしてくれたら嬉しいな。
そして、例によってアヌシー長編の部はこれで終わりではない!
コントルシャン部門という部門で、さらにもう12本の長編アニメーション映画が選出されています。
……例によって体力をゴリゴリ削られるので、また改めて別でまとめます。
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一昨年のノミネート一覧(↓)
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