【映画レビュー】『I LOVE スヌーピー』の感想!「日常アニメが映画になる壁」とこの映画のした選択
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【映画レビュー】『I LOVE スヌーピー』の感想!「日常アニメが映画になる壁」とこの映画のした選択

※この記事は過去にアメーバブログで投稿した記事の再編集版として無料公開としております。
https://ameblo.jp/nejimakikoibumi/entry-12104450662.html

中国で観ました。

『I LOVE スヌーピー』のざっくりとした感想

『I LOVE スヌーピー PEANUTS THE MOVIE』を見てきました。

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I LOVE スヌーピー PEANUTS THE MOVIE
制作年:2015年 / 制作国:アメリカ
監督:スティーブ・マーティノ

実は中国のほうが早く上映していたこともあり日本よりもちょっとだけ早く観ることができました。

私自身はそこまでスヌーピーファンでもないし、原作のPEANUTSのファンでもない立場の者であります。

そういう立場なりに見てきた感想をざっくり言わせてもらえば

悪い作品じゃないけど・・・
良いとは言い切れないんだよね

って感じでした。
もう少し詳しい感想を書いていきます。

唯一無二の3DCGタッチ

まず本作でしっかり評価しておかねば!と思うのはここ!
1年前から公開されていた特報時点から各所で言われてましたが、PIXARやドリームワークスとはまた違ったテイストの3DCGアニメとしてある意味本作は発明だと思うのです。

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3DCGアニメといえば、立体的にキャラクター達がぐりぐり動く印象が
強いのですが、本作はかつての漫画やアニメのイメージに近づかせるよう
平面的な見せ方で、アニメを制作して、今までなかった3DCG作品の手触りに達していると思います。

私は「唯一無二」ってだけでかなり大きな価値があると思っているので
3DCGアニメ史にもひとつの歴史として大きく刻まれてもいいぐらいの作品ではないかと思うほど。

制作したブルースカイチームといえば、今まで『アイスエイジ』などの
どちらかというとよくある立体的な3DCGアニメ映画を作ってきましたが
中でも特にリアル志向の前作『メアリーと秘密の王国』のことを思うと
思い切った舵取りだなぁと思います。

スヌーピーも抱える“日常アニメが映画になる壁”

アニメーションとしての意義は十分あるということを踏まえた上で
じゃあその中身は?・・・といえば
ここが結構人を選ぶんじゃないでしょうか。

その話をする前に、まず前提として、スヌーピーって手に汗握るアクションものでもなければ何かゴールがあってそこに進んでく物語ってわけでもないですよね。日本でも『となりの山田くん』『あたしンち』なんかが、興行で苦戦を強いられましたが、それらと似た制限として“日常アニメが映画になる壁”という特性持った作品だと思います。

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“日常アニメが映画になる壁”とは。
具体的に言えば、尺は長いし、大画面に映える物にしないといけないんだけど、日常的アニメはそこをやりくりするのが難しいってことです。
そういったことを踏まえて、『クレヨンしんちゃん』なんかはうまく映画版は映画版としてTVアニメ版とは大きく趣向をかえて、しんちゃんが強大な的な敵に立ち向かうという別のアプローチをとってたりします。

そんな感じで、派手なアクションや展開の変化があるような作品の映画化って非常に厄介であり、TVではウケても映画では評価を得にくいのです。

そんな中、今までいくつも長編が作られてきたスヌーピーが
今作『ILOVEスヌーピー』はどう立ち向かったかと言えば・・・

原作準拠の良さで押し切ってるんですよね。

そこが結構人を選ぶと思います。
もうちょっと具体的な話は次の項にて。

飛空戦のくだりに思うスヌーピーの限界

本作はチャーリー・ブラウンが恋をするというエピソードを主軸に、スヌーピーの妄想で飛行戦が繰り広げられます。

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このスヌーピーが飛行機に乗ってアクションを繰り広げるという点が
まさに本作の“日常的アニメが映画になる壁”に対する打開策の一つだったと思うのですが、個人的に意外とここが退屈。

飛行シーンといえば『ヒックとドラゴン』という金字塔級の前例がありましたが、どちらも3Dで見たうえで、個人的には『スヌーピー』の飛行シーンに
『ヒクドラ』ほどの爽快感もなければ、なんなら妄想だってこともわかるのでスリルを感じることもなく、ただひたすら茶番にしか感じられませんでした。その癖、意外となんどもこの話が挟まれるので、苦痛に感じました。

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それよりもむしろチャーリー・ブラウンが恋に励むという、エピソードの方が全然見応えのあるものになっていて、スヌーピーに習って、ダンスの練習をしたりマジックの練習をしたり、心をいれこんでしまう努力シーンとして
すっごく親指がビシッと立つグッジョブ!描写でしたよ。

その一転二転でも十分楽しかったし、ちょっかい出したり、頼もしかったりするスヌーピーもまたすごく魅力的でしたよ。そう思えば思うほど、妄想でしかない飛行機シーンは結構イマイチ。

なんかスヌーピーの葛藤とシンクロしてるとかならまた話は別なんだろうけど別段そういうわけでもないので尚更、蛇足感は強かったです。

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原作のあのシーンがある、とか
あいつが出てる、とか
スヌーピーの声ってすでに亡くなってる方の以前のアニメの音源を使っているんですよ!、とか細かい部分で品質管理を徹底している作品であることは
重々承知のうえでこういうこと言うのも心苦しくもあります
が、これぐらいの感想を持っちゃいましたってのは、やはり私が外野の人間だからってこともあるのかもしれませんね。

ファンの皆様、すいません。
そんな感じで、大は付かないぐらいの傑作だったように思います。

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画像引用:https://amzn.to/3naew8W

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