見出し画像

流れが来ている?

自分でも不思議だなと思う。でも、それと同時に、「ああ、こういう感覚あったよなあ、そういえば」みたいな思いもあったりする。つまり初めてじゃない。前回がいつだったかはもう忘れてしまった。たぶん10年以上前。いや、それ以上だろう。いつだったっけなあ、あれ?

3月の下旬から仕事を休むことになった。時間がある。時間だけならある。休職に入る前に、敬愛する大先輩から「外の風を入れなさい」みたいなアドバイスをいただいて、心のどこかに留めておいた。それってきっと大事なことのような気がしたから、ただなんとなく。

家でじっとしていてもよかったのだけど、それじゃあ広がりってもんがないし、「まあHさんのアドバイスに従っておくか」みたいな、まあまあ人任せの感覚で新しいことをすることにした。4月はのんびり休んで、今年の5月から。そこで選んだというか、目に留まったのが、援助者どうしのセルヘルプグループと、大人向けのタグラグビーのサークルだった。前者は月に1回だから6月に初参加して、7月が2回目になる。1回だけではまだわからないので、これはもうしばらく続けて参加してみるつもり。

もう一つのタグラグビーは月に2回あるのだけれど、、5月に1回参加して、6月にも1回参加。ものすごく明確な手応えがあったわけではなかったけれど、なんとなく続けたほうが良いような気がして継続して参加することにした。すると、2回目の参加になる6月。不意に、サークルを主催するの男性の方からBBQへのお誘いをいただいた。誘ってもらって素直に嬉しかったし、「こういう流れは断ってはいけないんだよな」という思いもあって参加させてもらうことにした。大人数での会食はこの時期、憚られる感じもあったけれど、会場は広いし大丈夫そうであることを確認して、ユウウツな気分をひと抱え持ちながらも行きの電車に乗った。楽しみではあった。でも、ほとんどが知らない人ばかりの集まりに出かけるのは、ユウウツであるというのが正直なところである。サボってしまいたい気持ちもあった。楽しみよりユウウツのほうが強かったと思う。でも、今はこれが自分の仕事。患者役割。こういうお誘いは断るな。そういう思いで参加した。

BBQが終盤に差し掛かった頃、「オカモトさん、このあとフットサル来れます?」と尋ねられた。

は? フットサル? なんでまた。ここタグラグビーのサークルでしょ?!

と思いつつ話を聞いてみると、別口でフットサルもやっていて、今日は雨のせいか人数が足りないらしい。もういるだけでも良いから来てくれないかとのこと。おっと急展開。指定された時間はたまたま空いている。よく考えもせずに、半ばノリだけで「いいっすよ」と答えていた。「よく考えもせずに」というのがよかったのだろう。考えすぎたところでろくなことにはならない。最近そう思う。

フットサル。15年ぶりである。20代のときはよくやっていたけど、今の職場に入って忙しくなってしまって、久しく途絶えてしまった。もう体重も体つきも運動の勘も違う。カラダが動いてくれるか正直心配だった。案の定、息はすぐに上がった。でも昔の勘はまだ残っていた。伊達にJリーグを山ほど見てはいない。動かなくて済むGKなら結構できるじゃないか。しかも「岡本さん上手いですね。(サッカー)やってました?」とか言われる始末。こちらの年齢を知ってのリップサービスというわけでもあるまい。足は出ないが声だけは出るからコーチングだけしてなんとかそれっぽくやっていた。まあまあサマになっていたらしい。

フットサル。まわりはどう見ても20代と30代がほとんどである。46歳は最高齢じゃなかろうか。でも「まあええわそんなん」と思っているので気にせず気にならず。20歳も下の人とLINE交換している自分がすごく不思議だった。いや、嬉しいんだけどさ。

なんだか流れが来ているみたいだ。こういうことって、ある。良い流れが良い流れを呼ぶのだ。とても都合よく。こういうのが経験的にわかるというのは、年齢を重ねることの素敵な側面のひとつではあるまいか、と思う。

村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』。踊るんだ、みんながハッとするくらい上手く。

そしてこれも年齢を重ねたからわかることだけれども(と、僕は思うのだけれども)、こういう「好き流れ」を呼んだのは、自分から求めたからなんだよな。自分から求めたから、何かが応えた。まあ、そういうもの。せっかく良い流れが来ているので、このまま継続しようと思う。考える前にとりあえず行動。考えるのは、そのあとで。

この流れがいったい自分をどこに運んでいくのか、楽しみに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?