障害者職業センターに通所したよ

障害者職業センターというところで行われている障害者向けの就労プログラム、準備支援というものに参加してみました。準備支援のプログラムは最大8週間行われ、その中で疑似業務のようなものをしたり、就労についての講座を受けたりしつつ自分の特性や適性、対策などを見極めていくものです。

障害者向けといっても、利用に特に障害者手帳が必要なわけではなく例えば今まで転職を繰り返してきた、職場で他人とのコミュニケーションがうまくいかなかったというようなグレーゾーンの人も利用OK。それから例えば聾唖者のような身体障害の人も利用ができるようです。(ただし利用開始までは結構待ちがあるようです)

自分の場合は精神3級で、診断名はうつとADHD。大きなトラブルはないものの職場でのコミュニケーションがうまくいかなかったり頻発するミスで職場での立場があまりよろしくないものになってしまうということの繰り返しだったのでその辺の解決策や対応策が見つかればという気持ちもあって通所を決定しました。

準備支援に通う人にはひとり担当カウンセラーの方がついてくれて、本人の特性や向き不向きなどからプログラムの内容などを調整してくれます。わたしはそこそこ他人と話すことに慣れていて外面が非常によいため「このプログラムは簡単すぎるのでは?」「必要ないのでは?」みたいなアドバイスをいただきましたが、一応一通り受けられるものは受けたいですと話をしてそのように調整をしてもらいました。

いざ通所がはじまると、他の利用者さんとも会うわけですが「わかる、ぜったい苦労したよね、わかる、わかるよ」「それな!!!」という感じで共感できるエピソードを持っている方が大半でした。そりゃそうか。

お話が苦手な方がいても冷やかしたり茶化したりというようなこともなく、とにかく優しい人が集まっているという印象でしたね。優しすぎるとね、苦労するんだよね…。

準備支援で行ったプログラムは目で細かい文字を追ってみてどういうところで見逃すのか、どうすれば見逃さないかを研究したり、自分の作業にかかる時間を把握できるようにマネージメントする練習をしたり、ストレスってどういうことかしら?という講座を受けたりとにかく就労後に役立てられるような内容がメインでした。

そこそこ負荷のかかる作業もあるので、自分がどういうタイミングで疲労を感じるのか、どういう休憩で回復ができるのかなども模索することができるというのもよかったですね。

また、プログラムの中では障害者枠で企業に就労する際に活用する「ナビゲーションブック」というものを作りました。(ナビゲーションブックというのは自分の障害の特性やそのことに起因する配慮事項などを面接などの時に企業の方に見てもらったり、自分で説明するときなどに使う自分の取り扱い説明書のようなもの)

今までは自分の事をうまく説明できずにいましたが、ナビゲーションブックを作ったことで、自分がどういうことで困っているのか、どういうことなら得意なのかということを前よりも把握できたのは大きな収穫だと思います。

最終的にわかったことは、自分は健常者の水準で業務を遂行することはできるが、そこにものすごく体力を使ってしまうので他人よりも猛烈に疲れやすいということ。(そしてそれは見た目では全然わからないので、できるんだったらちゃんとやってよね!みたいに言われてきたわけです)

たとえば周囲にあるたくさんの情報のうちの必要なひとつだけを拾うのが苦手なんですね。前で後ろで横で遠くでしゃべってる声や作業する音やらが全部一気に入ってくる。そしてそれを整理しながら作業することになるので、頭がとても疲れてしまうのです。脳みそが常時ラッシュアワー…というかわたしの疲労の原因ぜんぶこれだ!!!!

今後は「(ギリギリ何とかヘトヘト)できる」と「(何事も問題なく)できる」はイコールじゃないということを念頭に、生きていきたいとおもいます。

プログラム最終日は同じ日から利用開始をしたメンバーとお互いに頑張ろうね、とか早く仕事決まればいいねみたいな挨拶をして別れてきました。「できることならはたらきたくないでござる」とは返事をしなかったので安心してください。本音だけど。

そんなわけでわたし、よくがんばりました。おわり

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