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スタン:ギトラグモンスターズ解説記事

皆さん初めまして。ネグセんといいます。
今回は2024/5/25に行われたスタンダードオープンにてTop8に入賞した、ギトラグモンスターズ(BGミッドレンジ)のデッキリスト解説記事になります。
デッキ自体は一週間前にアーキタイプだけ決めてラストチャンス前日の木曜日にパーツを買い、ラストチャンスで0-2したものの、他に持ち込むデッキが無かったためそのまま持って行ったものになります。(なおリバウンドスタンダードは2-3した模様)

Top8という好成績は自分にとっても予想外の結果でしたが、せっかくなのでアーキタイプの選択、デッキ構成の方針、各カードの解説を記事にしたいと思います。
今回も有料設定ではありますが、有料部分は設けておりません。
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アーキタイプの選択理由

現スタンまでのナレッジ

今回のスタンダードはチャンピオンズカップサイクル2シーズン3のエリア予選の権利が獲得できなかったところから始まります。
BGtUで前半の店舗予選を回っていましたが、あまりにもデッキが弱く、後半はバントしげ樹コントロールをプレイしておりました。ここで得られた経験からは普段コントロールを使っていない人間が、勝利までが遠い重コントロールを使うとプレイミスを多発すること、ゲームが1-1-1で終わらせられないことが問題であることを認識しました。実際しげ樹コンは悪くはなかったのですが、とにかく練習不足が目立った感じです。代わりにBGtUはデッキパワーは低いものの、プレイ面で不足を感じることが少なかった記憶がありました。

アーキタイプの決定

エリア予選に参加出来ないとなれば、当然次のシーズンを走るためOTJ環境のスタンダードは全く触らないままラストチャンスから三日間スタンダードで遊ぶことになりました。正直店舗予選を突破できなかったスタンダードに自信はなく、雑に組んでもある程度は回せるという謎の自信がある黒系ミッドレンジを持って行って、休日カジュアルMTGおじさんになることまでは決めていました。
ありがたいことに友人複数人から版図ランプやエスパーミッド、青白コンを貸して頂ける提案をしてもらったものの、また練度の足りないデッキでしょうもない戦績を出すのはデッキを貸していただいた人に申し訳ないため手持ちのパーツでデッキを組む選択から変わることはありませんでした。
版図ランプのツモ勝負、エスパーミラーのシーソーゲームを嫌ったのもあります。

BGの選択理由

かなり消極的な理由ですが、黒系ミッドレンジを選択することにしたため、サブカラーの選択についてはかなり真面目に検討しました。
青黒のクロックパーミッションについては打ち消し構えとクロックの展開が微妙に難しく、環境デッキの最大値の動きは理解しているものの、そうでない場合の動きとリスクリターンが理解できていなかったため、候補から外しました。
黒赤についてはアグロにするには3マナ域の生物の差が緑黒に比べて劣る点、デッキを重くしても強い即時打点が無い点から却下。
黒白も候補には上がるものの、白いカードを全く持っていなかったこと、白を足すことで盤面を広げることがメリットであると考えていましたが、この点は環境に太陽降下があるので魅力を感じませんでした。
以上の理由から黒緑の検討を始めました。メリットとしては序盤のクリーチャーに苔森とグリッサがあるため、マウントを取ったときにダメージとアド稼ぎを同時に出来るのが良いと感じておりました。
重たいカードの選択でカードパワーのある速攻生物としてギトラグを採用できるのが最終的な決め手になりました。ミッドレンジの苦手なランプやコンボに対して速攻の6打点は相手のリーサルをずらせる点、騎乗でのドロー能力も盤面が止まってしまった生物をリソースに変換できる点をそれぞれ評価しました。
そんなわけでBGを持っていくことが決定したため、一週間前ぐらいからゆるゆるとデッキの調整を始めました。

各カードの採用理由

当日使っていたリストはこちらになります。

全体的にギトラグを使う前提でカードの調整を行いました。
その上でなるべくテンポよく攻められるように細かいカードの選択をしたつもりです。
今回は各マナ域ごとに枚数とカードの選択をした理由について書いていこうと思います。

2マナ域

デッキを前寄せする上で2マナのクロックを厚く、重く取りたいと考えました。苔森が緑を使う最大の利点なので4枚入れるとして、クロックとしては合計9枚で再現性を確保することにしました。候補としてはコウモリと荒馬になるのですが、コウモリは打点が低いため4枚は採用したくなく、荒馬は荒馬で乗騎が出来ないため2枚のみの採用としました。
除去の枠はなるべく軽く、範囲が広いものを取る事にしたため、喉首4枚+長い別れ1枚の5枚とし、タップイン処理をする都合上2マナの切り返しのアクションとして切り崩しを2枚取りました。ここら辺の枚数は諸説ありますが個人的にはちょっと過剰だったなと思います。
逆に前寄せするにあたってメインに採用しなかったカードは強迫になります。クロックを通すにはクロック以外のカードは除去で盤面を開けることに注力したく、ハンデスによって相手のテンポを落とす動きは1ターン目か4,5ターン目に行いたいと思ったため、メインの動きのノイズになると判断し、全てサイドに移しました。

3マナ域

クリーチャーの質が高いBGではカードの採用には結構迷いました。
グリッサは生きてるだけでゲームを有利に進めてくれるため3枚と多く採用することは確定しています。
他の伝説の生物は被るとテンポ損になるため、なるべく複数積むのを避けるようにしました。2マナの生物を厚く取って前寄せをする方針のため、2→3の動きとしてバリューが出るギックスを1枚、荒馬に乗騎出来る上、アタックをしなくても常在が強いケアヴェクを1枚、2マナの生物を除去られた場合の返しにリソースと次のターンからのテンポを確保するためのラトスタインを2枚にしました。
ギックスに関してはBGでは積極的にカードを引きに行けるため、7マナの能力もXを大きく使うことが出来るのも評価が高かったです。
上記の伝説生物は2ターン目の生物が居ないとバリューが低い点、4マナ以降に唱えても十分なアクションになりうる点から、他に3マナでキャストしたい生物を2枚追加で取る事になりました。候補としては分派の説教者、都市の歩哨、自由放浪団の見張り、墓地の侵入者が上がりました。
分派の説教者はパワーが2と低く、荒馬に乗れない点がデッキの方針に合わないとしてクビ。
自由放浪団の見張りはキャストからリターンを得るためには悪事を働く必要があるため、単体での仕事が難しいと判断してクビ。
都市の歩哨は地図によって中盤のアクションを埋められるものの、ミッドレンジミラーでは除去での切り返しが一般的であり、除去耐性が無い面で最終的にクビに。
墓地の侵入者は護法のディスカードが硬く、夜になったときのパワー4と墓地に触れるカードとして採用することにしました。
実際に墓地の侵入者だったからよかったような試合はあまりありませんでしたが吟味した内容はデッキの方向性に合わせたカードを選ぶことなので、またスタンをやる際に使えると思っています。
最期にヴェールのリリアナですが、エスパーミッドレンジが2マナの生物をフラッシュで出してくる点でエディクトの評価が低く、プラスから入って奥義を目指すには3tでの設置がマストではあるものの、リスト非公開制の大会であるため、奥義プランはサイド後に絞ることとし、1枚のみの採用となりました。

4マナ以上のカード

デッキ選択の際にギトラグを入れることを決めていたため、5マナのスロットを2枚消費した状態から調整を始めています。一般的なBGミッドではアクロゾズ1枚とギックスの命令2枚の合計3枚が一般的ですが、ギトラグが相手の盤面に触らない以上、強力な盤面への干渉札を減らすのは危険であると判断し、ギックスの命令2枚を採用しました。
アクロゾズ自体は強いカードではあるのですが、除去耐性があるとは言えず、終盤の消耗戦の中で浮いたマナから再展開可能なカードという認識です。序盤でしっかり前に寄せる構築にする以上、殴りだしが遅い重たいクリーチャーはクビにすることになりました。
ここまでの採用カード的に確実に5マナまでまっすぐ伸ばしたいため土地は一般的なリストと変わらず26枚にすることにし、残りのスロットが4枚になったので4マナのカードを適当に入れることにしました。
シェオルは盤面に維持出来ればゲームが有利になるもの、ゲームを単体で終わらせに行くパワーは持っていないため、グリッサや苔森でのドロー補助として2枚にし、不笑のソリンはトークンでのライフゲインと+1でのリソース確保として2枚の枠を確保しました。結果的には奥義を達成することは無かったのですが、PWという別軸での展開と13点火力の圧はあったと思います。

サイドボード

サイドではメインで取らなかったプランへの換装用にカードが多く取られています。特徴としては追加のピン除去は取らず、ハンデス、全体除去、墓地対策、置物対策をそれぞれ取った形です。
真髄の針の採用についてですが、初めに採用した理由は青白コンの放浪皇が嫌すぎて採用してましたが、事件現場の分析者も止められるため、結果的に丸いサイドカードとして使い勝手がかなり良かったです。
青黒剣についてはエスパーミッド、青黒ミッドに置ければ相手が触れなくなるのと、フラッシュバックで打つ呪文は除去しかないため、疑似的な除去の水増しとして機能してくれました。
7マナのニッサは+1で簡単に大きい餌を供給してくれるのでギトラグと滅茶苦茶相性が良かったです。

最後に

長々と書きましたが一言でいうと以下の画像が全てです。

コメントや個別での質問があればお答えしますので気軽にお声がけください。


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