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板じゃないドス(ラクドスミッド)解説記事

ネグセん

皆さん初めまして。ネグセんといいます。
今回はチャンピオンズカップシーズン２サイクル3でファイナル予選の権利を獲得した、ラクドスミッドレンジ(通称”板じゃないドス”)のデッキリスト解説記事になります。
特に新しいアーキタイプではなく、サンダージャンクションからの新しいカードも採用されておりませんが、現在のパイオニア環境のメタゲームに合わせたデッキリストの調整を行いました。
思いの他解説記事の執筆要望があったため、筆を執った次第です。

内容については、現在のパイオニア環境におけるラクドスミッドレンジの立ち位置と調整の結果、デッキに採用されたカード、不採用になったカードを記載します。
有料部分はありませんが、記事の購入をしていただきますと執筆の励みになります。


OTJでのラクドスミッドレンジとは

デッキ選択理由

今回のチャンピオンズカップ、シーズン３サイクル１はサンダージャンクションの無法者が発売されてから1週間もたっていない状態での店舗予選のスタートです。
精鋭射手団の目立ちたがりが様々なフォーマットで活躍しておりますが、環境自体は発売前とあまり変わらない想定でデッキを調整していました。
久しぶりにパイオニアをするにあたり、去年の年末に使っていたラクドスミッドレンジをそのまま使用し、環境の調査として晴れる屋平日大会に出向いたところ、思ったより勝率が高かったためそのまま調整することにしました。
言ってしまえば惰性でのデッキ選択ですが、あまりにも勝率が良かったため、突き進むことにしました。

デッキの構築方針

ラクドスミッドを使う上で個人的に意識している部分はハンデスという盤面に影響しないカードで妨害を使うため、デッキの他のカードの構成を除去に寄せた構築を好んでいます。環境の上位がラクドス吸血鬼、イゼットフェニックス、アマリアコンボの3t,4tにゲームを動かす仕掛けを行うデッキが大半です。序盤の妨害から大きいクロックでゲームを畳むには差し返しの打点が高すぎるため、クロックを排して受けきる構築にするのが良いと思っています。
OTJでカードの種類は増えたものの、妨害をしつつ大きくキルターンを詰められるカードは増えていないイメージです。すりのチビボネが妨害から打点形成をスムーズに行ってくれるカードではありますが、安定したゲームプランとは言えません。
結果、除去やハンデスで相手が息切れするまで耐え、ミシュランや踏み付けのおまけで殴るデッキとなりました。

採用カード

権利を獲得したリストはこちらになります。

現在のパイオニア環境のトップメタにはラクドス吸血鬼、イゼットフェニックス、アマリアコンボ、イゼットエンソウルの4種に加え、ロータスコンボ、青代コン、青黒コン、５Cニヴ、発見コンボ、無駄省きなどが存在します。
これらのデッキに対してサイドカードとして採用していたカードの中から、サイドインするアーキタイプの多いものをメインボードへ上げていきました。
本項では一般的なラクドスミッドの中でも自由枠とされているカードの中で、調整の結果変動した部分の採用理由について記載します。

絶望招来

正直このカードを打つためだけにパイオニアをやっています。デッキリストの最初に絶望招来４と書き、相性の良いカードで残りの75枚を埋めるぐらいには好きです。
なのでこのデッキリストの絶望招来４は調整の過程で変更することはなく、減ったりサイドアウトされることは無いカードとなります。
実際このカードを正しく２発打てば、盤面は空になり３発目にはライフルーズでリーサルが狙えるカードとなります。この絶望招来を強く運用するためにリソースの増えるカードをハンデスし、序盤から展開される生物を片っ端から潰す構築にし、これらのアクションを絶望招来が肯定してくれる構築にしています。

強迫

元々サイドに2枚取っていたカードですが、メインボードに枠を移したカードになります。
ラクドス吸血鬼がソリンを使用するコンボであり、寓話、ハンデスを有するデッキなのでサイドからメインに昇格しました。
フェニックスにはもちろんサイドインしますし、アマリアコンボも肉デッキではあるものの、集合した中隊や戦列への復帰を打たれたくないため、サイドインしてました。
1マナのハンデスは中盤から絶望招来でカードを引く都合上、6枚以上は取りたくないためサイドに7枚目は取らずにメインボードで完結させています。

覆い隠し

ラクドス吸血鬼が出してくる血管切り裂き魔へのスマートな回答としてサイドに入っていましたが、フェニックスを直接追放出来るためメインに昇格しました。
除去コンを作るときにクリーチャーが入っていない相手に腐るカードはなるべく減らしたいのですが、このカードはＰＷも追放するため評価が高かったです。
単色からの呪禁を持つ至高の者、ニヴ＝ミゼットへのガードがついでに上がったのがいいですね。

真髄の針

メインへ強迫を上げた都合上、サイドに追加のピンハンデスを取りたくはありません。しかし7枚目のハンデスを投入して序盤の強力なスペルを妨害したい相手としてラクドス吸血鬼が環境にかなり存在します。メインボードをこれ以上ラクドス吸血鬼に寄せたとしても丸いカードでは勝率に関与することはないため、専用のサイドカードとして真髄の針を選びました。
ソリンを止めるのは勿論、ハンデスでソリンを削いだ後のドローでも、ラクドス吸血鬼のメインクロック兼エディクト避けの変わり谷を指定出来るので使用感は悪くなかったです。
ついでに刺せるカードもありますが、今の環境ではラクドス吸血鬼以外にはロータスコンボぐらいにしかサイドインしません。

軍団の最期

このリストではあまりにもハサミの付いたダークスティールの城塞に無力でした。
エディクトが4枚入っているとは言え、１ｔにゴミを置かれてからの城塞ハサミになるため、２種のエディクトが機能しづらい状態です。そのため、「ターゲットを取る追放除去」が必要で、探した結果がこのカードとなります。
採用している以上は他のデッキにもサイドインする機会があるのですが、今のところフェニックスやアマリアへの追加の除去としてしかサイドインされてません。
ハサミを殺すためだけのカードとなります。

揺れ招き

対アマリアコンボ専用のサイド。
ライフゲイン阻止であれば暴れまわるフェロキドンでも同じなのですが、マナコストが5なのでスカイクレイブの亡霊で除去されない点で揺れ招きを採用しています。
揺れ招きのメリットはもう1点あり、デッキに夢を引き裂くもの、アショクが入っている場合は、墓地対策として能力を起動する際に対象を自分にして墓地に揺れ招きないし、クロクサを落としてクロックを早められる点もあります。

不採用カード

採用カードではサイドボードのカードをメインに上げたり、サイドチェンジ時に必要なカードをサイドに採用したりしましたが、逆にサイドアウトが多かったり、メインへのIN率が低かったりしたカードは不採用にする手順を繰り返しての調整を行いました。
その中でいくつかのカードを紹介したいと思います。

黙示録、シェオルドレッド

メインに３枚入っていたカードですが、デッキのクリーチャーの総数が少ないため、余っていた除去が飛んできて何もしないカードになっていました。
あればライフゲインをゲームプランに組み込めますし、生き残れば簡単にゲームが決まりますが、無ければ無いなりのゲームを進められますし、何より1ターン生き残らなければ何もしなかったクロックと変わりません。
クリーチャーの枚数を多くとっていれば序盤中盤でライフや除去との交換後にシェオルをキャスト出来ますが、このデッキではフリースロットを5マナのカードに割いてしまっているためシェオルの安全を確保できませんでした。
よってクビです。
最終的に1枚スロットが空いたので色々カードを入れましたが、内なる太陽、チミルが家のストレージに入っていたのでデッキに入れてました。
これもより強いカードが見つかり次第クビにしたいと思います。

密輸人の回転翼機

こちらもシェオル同様クリーチャーの枚数が少ないため、安定して起動できなくなり、クビになりました。
銀行破りは自身で搭乗員を用意できますし、殴らなくてもカードを引ける役割があります。コプターは単体では何も仕事をしない上にクロックかブロッカーの役割しか持てないため、解禁後に何回か試しましたがクビとなりました。

全体除去

このリストでは食肉鉤しか取っておらず、絶滅の契機や神々の憤怒等の全体除去を採用しておりません。
理由は絶望招来を強く打つためのデッキリストであるため、引くかどうかわからないラスのために除去を温存するより、かたっぱしから除去をしていった方が絶望招来の受け入れが広くなるためです。
早いターンに大量展開をされると、エディクトでどかしたいクリーチャーが残る場合もありますが、現在のパイオニアではラスを打ちたい相手の筆頭であるアマリアコンボには、重いソーサリーアクションのスタックでコンボを決められる可能性があるため、なるべく避けたいと思っています。
なので絶望招来が効果的でない相手でも他のデッキへサイドインする機会が少なくなるラスはライフゲインが出来る食肉鉤のみとなりました。

最後に

長々とカードの採用不採用を記載しましたが、このデッキは絶望招来4枚から組み始めたデッキになります。5マナのカードを打つにあたって3マナの鏡割りの寓話でマナジャンプをした方が都合がよく、黒に赤をタッチした後に除去とハンデスとアドバンテージカードで脇を固めただけのリストです。
結果的にプレミアム予選を抜けましたが、チミルよりいい1枚を探す旅はまだまだ続けますし、よりよいサイドボードの構築も探していきますので、新たに発見がありましたら追記したいと思います。

コメントや個別での連絡があればお答えしますので気軽にお声がけください。


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