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器 いとおかし

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長く漆器作りをしていますが、器は中の物を大切に守るものです。そして、食文化の豊かな海から、器は誕生してきたのだろうと思います。
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#工芸

あれこれ … 工芸界のすみ分け 3/3

前々回までのあらまし 工芸界をその傾向から分け、案内図を作ってみようと思います。ただし、私の長年の見聞や知識が基なので漆芸が中心です。現場(当事者)からの見解というレベルです。 公募展や団体の傾向と連動し工芸界は四つほどに分かれていると、私には見えてきます。そして、以前に書いたのは、A、伝統工芸展 系(伝統技術重視)B、日展 系(美術重視)C、民藝 系(手仕事尊重)D、クラフト 系(北欧調尊重)についてです。 今回は最終回、α、番外(その他団体、無所属)です。その他では、団

あれこれ … 工芸界のすみ分け 1/3

長く物づくりに携わっていると、一口に工芸と言っても色々で、大まかに言うと四つに分かれているような気がしてきます。なぜなら人間国宝が顕著な例ですが、クラフトの工芸家や日展でオブジェを作る作家が選ばれることはまずありません。 ご理解を深めてもらうために、工芸家の傾向を俯瞰し目安になるような案内図作りを試みようと思います。ただし、私の長年の見聞や知識を基にしているので漆芸が中心です。学者や評論家ではなく現場(当事者)からの見解というレベルですが、ご参考になることがあれば幸いです。

あれこれ … 工芸界のすみ分け 2/3

工芸界をその傾向から分けて、案内図を作ってみようと思います。ただし、私の長年の見聞や知識を基にしているので漆芸が中心です。学者や評論家ではなく現場(当事者)からの見解というレベルです。 分け方はあくまで私見です。 A、伝統工芸展 系(伝統技術重視) B、日展 系(美術重視) C、民藝 系(手仕事尊重) D、クラフト 系(北欧調尊重) α、番外(その他団体、無所属など) 予 定 前回はAとBについて書きました。 今回はCとDです。その概要と私なりの解説です。    (す