話は小学生の時に遡る。 無事小学校のお受験を突破した私は、県内でも指折りの教育学校に進学した。 幼稚園の頃から塾に通い、いろんなことを勉強した。指示通りに色を塗る、音声で流れてきたストーリーを覚えて質問に答える、決められたように工作をする、などなど。 私が筆記試験、そしてくじ引きという2段階の受験を突破し、晴れて小学校への入学が認められた瞬間。父親はあの時のことを繰り返し私にこう語った。 「ママはね、「やっと私の仇をとってくれた」って泣いてたんだよ」 母親も、地域の
なんで嫌いになったか、決定的なのは就活を控えた大学4年生の時のこと。 だが、話は遡って私の幼少期について綴ろうと思う。 私は自分で言うのもアレだが、『勉強が出来る大変優秀な子』だった。都心まで新幹線で何時間もかかるような地方都市に生まれ、将来の夢は海外で働くこと、医者、弁護士と当たり前のように“世に言う優秀な人材”に絞られた。 小学校からお受験、中学入試のための全国模試では総合1桁まで成績を伸ばした。 中高こそ成績は奮わなかったが、それでも学校名を聞けば「優秀なのね」と言
私は親が嫌いだ。 それも父親、母親共に。 世の中の人は一定の理解を示してくれる反面、そんな親不孝な、と糾弾しようとする人も少なからずいるだろう。 私だって嫌いになりたくて嫌いになった訳じゃないのに。
