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【無料】副島ムゲンダイナ デッキレシピ&解説

■副島ムゲンダイナとは?

2005年の春の公式大会の九州会場で「ハッサム単」というデッキが優勝しました。
当時のポケモンカードは展開補助のポケモンを並べて展開するデッキが多く、メインアタッカーであるハッサムexしかポケモンが入ってないこのデッキは画期的な構築でした。
このデッキは製作者で優勝者である副島氏の名前を冠して「副島ハッサム」と呼ばれました。
他にもハッサム単ほどメジャーにはなりませんでしたが九州ではウインディ単等のデッキも使われていました。

今回の副島ムゲンダイナは一番最初はガラルファイヤーVが登場した双璧のファイター発売当初に組みましたが、当初はムゲンダイナはマニューラと組み合わせてガラルファイヤーと併せて加速するタイプか、マタドガスと組み合わせてロックを挟むタイプが主流でした。
なので、シンプルにムゲンダイナしかアタッカーを入れてないこの構築を他と差別化して「副島ムゲンダイナ」と呼んでいました。
最近ではマニューラ型とマタドガス型は数を減らし、こちらのタイプの方が主流になりました。

■ムゲンダイナの立ち位置

ムゲンダイナのメタゲームの中の立ち位置としては「れんげきウーラオスには勝てないけど他には大体有利」だと思っています。
れんげきウーラオスに対しては構築で対策しようとしても(ウィークガードエネルギーやうねりの扇等)不利の中で勝率を多少上げる程度にしかなりません。
なので、れんげきウーラオスにたくさん当たると思われる環境では選択したいデッキではないと思いました。
例えば、前回のチャンピオンズリーグ愛知では優勝を目指すのであれば予選の9回戦のうち8回は最低勝たないといけません。
当時のデッキ分布を考えると平均してれんげきウーラオスに1~2回は当たることになると予想されたので、あまり良いデッキ選択ではないと考えました。
しかし、その後行われたシティリーグでは週によってはれんげきウーラオスが数を減らします。
これはれんげきウーラオスが苦手とするミュウミュウ系統のデッキが増えたためだと思われます。
シティリーグでは予選3~5回戦程度のうち一度は負けても予選を上がることが出来ることが多い(オポーメント次第では会場によっては落ちることもあります)ので、その中でれんげきウーラオスに当たる確率はその時のデッキ分布にもよりますが0~1回程度だと思われます。
なので、シティリーグでのデッキ選択としては十分良いデッキだったと思います。
そして、新弾「漆黒のガイスト」「白銀のランス」が出たことによって新しくこくばバドレックスという超タイプのデッキが登場します。
これによってれんげきウーラオスは苦手なデッキが増え数を減らすと予想出来るので、ムゲンダイナの立ち位置はまた良くなりました。

■構築するに当たって意識したこと

れんげきウーラオスの対策としてウィークガードエネルギーやうねりの扇を積んでる人もいますが、不利の中で多少勝率を上げることにしかならないと考えたので今回は不採用にしました。
そもそもれんげきウーラオスが多いと思われる大会ではこのデッキはあまり使いたくありません。
新弾の発売によって「頂への雪道」が登場しました。
このカードの対策のためにムゲンダイナのスタジアムを混沌のうねりにする人が多くなりました。
しかし、無人発電所を採用しないムゲンダイナは単純にデッキパワーが低く3神ザシアンやガラルサンダーを採用したミュウミュウ系統、あるいはデデンネやオドリドリを展開ポケモンとして採用している非GX・Vデッキ等に負けてしまうと思いました。
なので新弾が出てもスタジアムは無人発電所を採用し続けています。
新弾発売直後ということで今は様々なデッキタイプと当たることが考えられるので特定のデッキに対するメタカードは基本的に採用せず、何に対してもデッキパワーが高くなるように組んでいます。

■デッキレシピ

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■採用カード解説

・ムゲンダイナV 4枚
・ムゲンダイナVmax 4枚

確実に進化させていくために最大枚数採用。
また、このデッキではムゲンダイナVmaxを複数立ててダメージを受けたら新しいムゲンダイナで戦うということを良くするためそのためにも多く採用しています。

・ガラルファイヤーV 2枚
エネルギーつけかえと併せてムゲンダイナにエネルギーを供給したり、また自分自身が戦うことによってサイド3→2→3や2→3→3を要求しリセットスタンプで相手の手札を1枚にすることが出来ます。
特にガラルサンダー相手にはオーラバーン+ガラルジグザグマのかんしゃくヘッドが出来ればムゲンダイナを使わなくとも倒すことが出来ます。
ムゲンダイナの対策としてクラッシュハンマー等のエネルギー破壊を採用する人もいますが、このカードのおかげでほとんど刺さることはありません。
サイド落ちケア、また倒されてもまた使いたいため2枚採用。

・クロバットV 4枚
説明不要の最大枚数。

・ガラルジグザグマ 1枚
ムゲンダイナを回していて、とりあえずベンチを埋めるためにガラルジグザグマを出すけれどかんしゃくヘッドの乗せ先は別にないなぁってことよくありませんか?
このデッキにおいてガラルジグザグマは実はそんなに使うことはありません。
なので1枚だけ採用。

・レパルダスV 1枚
主に大きなおまもりをトラッシュして相手を倒せるようにしたり、ふうせんを壊して相手の要求を増やしたりします。
ツールジャマーと違ってボールで欲しい時にサーチ出来るようになったためここの枚数を減らすことが出来るようになりました。

・博士の研究 4枚
・マリィ 4枚
・クイックボール 4枚
・スーパーボール 4枚
・ポケモン通信 4枚

ムゲンダイナの負けた時のパターンを振り返ると、弱点である闘タイプに負けた時以外は大体「途中で止まって負けた」ことが多いです。
「あそこでボール引けてればなぁ…」「サポートが止まってなければなぁ…」
頻繁に起こる事故というのは運ではなく構築による必然です。
なのでサポート8枚、ボール12枚入れないのは甘えだと考えるようになりました。
この枚数入れていると途中で止まるということはほとんどなくなります。
採用しているポケモンの枚数が少ないのでスーパーボールで何も引っかからない時や、ポケモン通信で戻すカードがない時もあります。
しかし、大事なのはデッキを回すことであり、常にベンチをたくさん並べることではありません。

・ボスの指令 3枚
出来れば4枚入れたいカードなのですが、他のカードの方が優先度が高かったため泣く泣く断念。

・エネルギーつけかえ 4枚
ガラルサンダーにムゲンダイナVmaxが倒された時、ファイヤーからこのカードでエネルギーを供給出来ないとそのまま止まって負けてしまうことが多いです。
大きなおまもりを採用することでそもそもムゲンダイナを倒されないようにするという手もありますが、ガラルサンダーはかなり早いタイミングで使うことが出来るためそれまでにおまもりを付けられるとは限らないですし、ツールジャマーで無効化されてしまうこともあります。
また、最近たまに見かけるクラッシュハンマー入りのデッキに対しても、このカードでエネルギーが供給出来ないと止まってしまいます。
必要な時に必ず引けなければ意味がないため4枚の採用です。
また、ムゲンダイナVmaxを複数立ててダメージを受けたらハイド悪エネルギーで逃げることによって新しいムゲンダイナで戦うことが出来るようになります。
この際にエネルギーつけかえによるエネルギー供給があると新しいムゲンダイナをすぐ立てることが出来ます。
闘タイプを除くとムゲンダイナを一撃で倒すことが出来るデッキはほとんど環境にいないため、この動きは非常に強いです。
もちろんボスで呼ばれてしまうと意味がないですが、大量に入った無人発電所とリセットスタンプと併せて使うことで相手の要求をかなり増やすことが出来ます。

・無人発電所 4枚
・リセットスタンプ 4枚
頂きへの雪道の対策としてせめてスタジアムは最大枚数採用しました。
相手の妨害と言う意味でも常に無人発電所を貼ることが出来るためGXの展開ポケモンを採用しているデッキにとっては脅威になります。
リセットスタンプは前述した通りサイドを3→2→3や2→3→3と押し付けやすいデッキなのでとても強力です。
最近ではちゃんと回ればムゲンダイナに勝てるように構築しているデッキが多いと思われるので、ハンデスが決まらないと負けてしまうことが多いです。
なので、確実にハンデスを決めるためにもリセットスタンプも最大枚数採用しています。
常に無人発電所を貼りながら序盤はマリィ、中盤~終盤はリセットスタンプを打ちながら逃げ回って戦い相手の要求を増やします。
3神ザシアンが減った影響か、最近はいちげきハブネークやれんげきカラマルロ、グソクムシャのような非GX・Vのデッキも見かけるようになりました。
これらのデッキは展開ポケモンにデデンネGXやオドリドリGXを採用していることが多く、また展開に要求が多いため回りは安定しないことが多いです。
普通にサイドレースをしたら苦手な相手ですが、無人発電所とリセットスタンプ、そして逃げ回る戦法によって勝ちを拾うことが出来るようになります。

・悪エネルギー 6枚
・ハイド悪エネルギー 3枚

エネ事故しないための最低限の枚数。
ハイド悪エネルギーは前述した通り逃げ回る戦法や、またボスで後ろのポケモンが呼ばれて縛られた時に逃がすため等に使います。

■不採用カード解説

・ポケモンいれかえ
・あなぬけのひも
・ふうせん

大体の場面においてエネルギーつけかえで代替出来るためいれかえソースは不採用にしました。
特殊状態にされると困りますが、環境にねむりやマヒにしてくるカードはほとんどいないかと思います。
採用した方が序盤の動きが安定することは事実ですが、どちらかというと倒された後に巻き返すことに構築の重点を置いています。
初手にムゲンダイナ以外のカードが来た場合、エネルギーは後ろに張らずに基本的には前に張っていくことになります。
エネルギーを捨ててにげる→トラッシュに落ちたエネルギーをガラルファイヤーでじゃえんのつばさで付ける→エネルギーつけかえでそれをムゲンダイナに付け替えて戦うという動きになります。
初手にガラルファイヤーVが来てしまった時はガラルファイヤーから戦い、2→3→3を押し付けることが多いです。

・混沌のうねり
前述した通り無人発電所を積まないムゲンダイナは弱いと考えているので不採用。

・頂への雪道
妨害性能を更に上げるために自分が頂への雪道を採用するというのもありだと思います。
今回は枠が難しかったため不採用。

・マーシャドー(リセットホール)
ムゲンゾーンとアンチシナジーですが、まだベンチを埋める前や頂への雪道を貼られてかつポケモンがきぜつした次のターンであれば使うことが出来ます。
きぜつしていなければムゲンダイナがまだ場にいるということなので最悪頂への雪道を貼る必要がないため、実はリセットホールが使える場面は結構多いです。
環境に頂への雪道が凄く多くなったら採用しても良いと思っていますが、今はそれほどでもないと思ったので不採用。

・マニューラGX
無人発電所を採用出来ないムゲンダイナは弱い、ということから不採用。

・ガラルマタドガス
頂きへの雪道が刺さらないインテレオンやチラチーノを止めることが出来ますが、ムゲンダイナを前に出したタイミングでロックが解けてしまうのであまり意味がないと考え不採用。

・クロバットVmax
インテレオンVmaxがチャンピオンズリーグで準優勝した時は流行るかもしれないと思いダメージを受けたクロバットVを進化させることで相手の計算を狂わすために採用していました。
しかし思ったほどインテレオンVmaxが使われなかったため不採用。
インテレオンと当たった時は他にもガラルジグザグマをベンチに出さないことで3→2→1で取られないようにもします。

・クラッシュハンマー
基本的にパワーが低いカードだと思ってるので、環境がバラバラで刺さるかわからない中で採用したいカードではありません。

・うねりの扇
・ウィークガードエネルギー
前述した通りれんげきウーラオスは切っているため不採用。

■対マッチ解説

・3神ザシアン 五分~不利
ガラルサンダーが採用されていると不利、されていないと五分。
レパルダスVとガラルジグザグマを使うことで3神を倒すことが出来ますが、どちらかがサイドに落ちてしまったり場に出てしまうと3神が倒せなくなってしまいます。
ガラルサンダーが採用されていなくても基本的に3神側にオルタージェネシス→ボス→ボスとされてしまうと厳しいですが、無人発電所+リセットスタンプでそれを妨害するというゲームになります。
もし相手がボスを引けずにムゲンダイナVmaxを殴ってきた場合、逃げて次のムゲンダイナを用意出来れば相手の要求は更に上がります。

・こくばバドレックス 有利
基本的には有利ですが後はガラルサンダー次第です。

・はくばバドレックス 五分
頂への雪道さえ刺さらなければ基本的には同じような動きをするデッキなので五分です。
やはり逃げ回ることで相手の要求を増やせれば強いです。
れんげきウーラオスと違い前を倒すデッキなことに加えエネルギーの加速もしないといけないため要求が多く、最後のタイミングでリセットスタンプで止まりやすいデッキではあります。
環境に多いようならリセットホールのマーシャドーを採用したいです。

・ムゲンダイナ 有利
構築次第ですが逃げ回るプレイングが出来ることとリセットスタンプで止めることが出来るためミラーは基本的に有利なことが多いです。
安定ソースも大体こちらの方が多く入っているため途中で止まる確率も低いです。

・れんげきウーラオス 無理
ほぼ無理です。
とは言え体感3割くらいは相手が止まって勝てるときもありましたが、最近は構築・プレイング共に練度が上がってきているためもっと勝率は低くなってると思います。

・非GX・V系統 有利
前述した通り非GX・V系統のデッキはデデンネやオドリドリに展開を依存していることが多く要求も多いので無人発電所+リセットスタンプが刺さりやすいです。
また、大体ムゲンダイナを一撃で倒すことが出来ないので逃げ回るプレイングも有効です。

・ミュウミュウ系統 有利
タッグチームは一撃で倒すことが出来る上、無人発電所が刺さります。
サンダーがもし入っていてもエネルギーつけかえからうまく倒し、無人発電所+リセットスタンプをすれば相手はその後何も出来ず勝てることが多いです。

・ジュナイパー 無理
無理です。

■おわりに

今週はシティリーグや自主大会イベントではムゲンダイナの活躍が目立ちました。
新弾のこくばバドレックスが強力なため、それに対して不利なれんげきウーラオスが数を減らし代わりに有利なムゲンダイナを数を増やしたのではないかと思います。
来週以降のメタゲームがどうなるかはわかりませんが、ムゲンダイナはこれからも強いデッキになっていくと思います。
是非使って頂けたらと思います。
葱でした。

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