昨日一昨日と…

 日ごとに夜風が涼しくなっていくのを感じる。昼間も日差しの下では暑いのに、もうめっきり風は涼しくなって、とうとう秋が来たんだなということを身に染みて感じている10月の頭。
 一昨日10月4日は10.4宣言(第2回北南首脳会談)があった2007年から14年という節目の年であった。北南関係は冷え込みと融和の繰り返しであった。金正日体制から金正恩政権への激動の変化であるとか、革新系大統領から保守系政党による大統領に代わったことであるとか。
 10.4宣言においては未来志向的な北南関係が綴られている。例えば思想や体制を超越した協力を目指すことであるとか、韓米軍事演習といったような明確な敵対行為を行わないことであるとかだ。もちろん、やってやられての繰り返しの歴史であるので一概に北が悪いとか南が悪いとは言わない。しかし、北南関係が半歩ずつではあるが少しずつ未来志向的な親善協調関係、終戦後体制に向けて指導し始めているようにも見える。
 例えば、北南通信連絡線の復旧であるとか、文在寅大統領の終戦に関する呼びかけについて、金与正党第1副部長が呼応する形で談話を発表した、などである。あくまで談話であるとか、個人の見解、演説であって、実際に対面をしてすり合わせているわけではないから、これらが双方から出されたからすぐに北南関係改善へと働くかというと甚だ疑問ではあるものの(むしろ絶対に鍵とはなっても大きな一手にはなり得ないだろう)、しかし、今までの北南関係を鑑みれば大きな一歩ではないかと思う。
 これから段々と冷え込んでいく季節がやってくるが、2018年の北南階段の時のように、革命と民族の聖山である白頭山にて北南首脳が熱くそして固い握手を交わしたように、北南の民族一人一人があのように暑く抱き合って、そして手を結んで하나의 대가정(一つの大家庭)として、통일민족(統一民族)として朝鮮半島を共に発展させてゆく日がくるのか、これからの動きに期待すべきと思う。

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