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ネットでみんなで喋るコツ

 ちょうど一年ほど前のことになりますが、「ネットで一人で喋るコツ」というエントリを、こちらの noteに投稿したことがありました。

 こちらは本文にあるとおり、「Youtubeやツイキャス、ニコニコ生放送といったウェブサービスを通じて、複数の聴衆に対して一人語りをする際の、コツについて述べるエントリ」で、幸いにも多くの読者の方々よりご好評をいただくことができました。

 本エントリは、上掲記事の内容を発展的に補うものとして、今回は一人語りについてではなく、二人もしくはそれ以上の複数人で公開のトークをウェブ上でリアルタイム配信する場合に、できるだけ多くの視聴者を獲得して、参加者全ての満足度を上げるために気にかけておいたほうがよいこと、即ち「ネットでみんなで喋るコツ」について、七項目にまとめてお伝えする有料記事です。

 「ネットで一人で喋るコツ」でも述べたことですが、私としては、いわゆるコラボキャスなど、複数人でのライブ配信を上手にできるようになるための最も確実な道は、「まずは一人で喋れるようになる」ことだと思っていますし、そのことについては改めて本エントリでも詳述することになるでしょう。

 ただ、いきなり一人で喋るということにはどうしても高いハードルを感じてしまう方々は多いですし、また最初はたいていの場合において上手くいかないものですから、続けていけばいずれ上達するにしても、それに至るプロセスで「心が折れて」しまい、やめてしまう方々も多いというのは否み得ない実情であろうとも思います。

 そうした場合に、「とりあえず誰かと一緒に配信することで慣れてゆく」ということは、しばしば有効な訓練法になるでしょう。いまちょっと思いついたのですが、これはナンパのようなものかもしれません。究極的にはソロでできるようになるのが最も上達の早道ではあるのですが、そのハードルが高すぎるので、とりあえず誰かと一緒にやりたいと考える人は多いですし、結果としてそのほうが継続できて、上達もするという人たちはそれなりにいるわけです。

 とはいえ、複数人での配信(コラボ配信)は、知人との普段の会話と変わらない内容を単に「たれ流す」だけであれば、あまりにも楽すぎるので、配信スキルの向上には繋がりません。実際、そうした放送はよほど知名度のある方同士で対談をしているのでもないかぎり、基本的にコメントの数も視聴者の数も、たいへん少ないことが多いですね(言うまでもないことですが、「別に配信スキルの向上なんて考えてない。ただ自分たちが楽しむためだけに私は配信をしているのだ」という方々は、もちろんそれが悪いということでは全くありませんが、本稿の対象読者ではありません)。

 詳しくは以下の本文において述べることになりますが、いわゆるコラボ配信を視聴者にとって質の高いコンテンツとして「成立させる」ために必要なことは、何よりもそこでの相手との会話がプライベートの(非公開を前提とした)それとは全く性質の異なるものであるということを明確に意識しておくことであると、私としては思っています。ならば、その相違とはいかなるものであり、それをどのように意識すればスキルの向上に繋がるのか、ということについて具体的に述べるのが、本稿の趣旨です。

 そんなわけで、以下で述べられる「コツ」というのは、あくまでコラボ配信を「視聴者にとって質の高いコンテンツ」にすることを第一の直接的な目的とした、諸々のTIPSです。その場合に、あなた自身やお相手の方が楽しい時間を過ごしたと感じ、互いの好感度も上がるといったことは、配信のクオリティの高さや視聴者の反応のよさなどによって(実際そうなることは多いものの)間接的にもたらされるに過ぎません。この点に関しては、ご購読の前にあらかじめご了承をいただければと思います。


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