ネットで一人で喋るコツ

 タイトルが何やらきなくさいですが、これはもちろんインターネットで誰にも聞かれない話を延々と独りで続けるコツではなく、Youtubeやツイキャス、ニコニコ生放送といったウェブサービスを通じて、複数の聴衆に対して一人語りをする際の、コツについて述べるエントリです。

 本エントリの著者について申し上げますと、私は二〇〇九年に草創期のニコニコ生放送で一人喋りライブの試みをはじめて以来、ミャンマー渡航期間の一時中断を経て、現在までツイキャス等でのラジオ的なライブ放送を続けています。また、職業柄しばしば講演などを依頼されることもありますので、多数の聴衆を(リアルであれウェブ上であれ)前にして、まとまった話を一人ですることに関しては、一定の経験があるほうだと思います。

 私としては、自分が話したい時に、話したい内容をまとめて不特定多数の聴衆にアウトプットできるというのは単純に楽しく、また場合によっては有益なことだと思いますし、加えてウェブ放送であれば、視聴者は自発的に視聴することを選択しているのだから、誰にも押しつけることなしに、(もしそうしたいのであれば)いわゆる「承認欲求」を満たすこともできるので、ご興味のある方々は、どんどん自ら一人語りのライブ放送をされてみたらよいと考えています。

 ただ、ウェブサービスを通じたライブ放送は、誰でも手軽にできるぶん、大量に供給されていることもあって、新規にはじめられた方は、来場者がほとんどなく、コメントも全く来ない状態で一人で話し続けることに心が折れて、すぐにやめてしまうことも多いようです。本エントリはそのような、ネット上での一人語りのライブ放送をやってみたいけれども、それなりの数の来場者に聴かせ続けて、コメントもしてもらえるような話の仕方がわからないので、はじめることをためらっている(もしくは、はじめたけれどもやめてしまった)方々に、私が経験から得た、「ネットで一人で喋るコツ」を、八項目にまとめてお伝えする有料記事です。

 なお、この記事はあくまで「喋りの内容」や「喋り方」で聴衆を惹きつける方法についてのみ述べるもので、映像で見せる容姿や行為のインパクトで視聴者を増やす方法について述べるものではありません。そもそもそうした手段をとれる方であれば、本エントリを需要されることはないかと思いますが、いちおうその点に関しては、購読される前にご了承くださいませ。

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