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放課後ユウちゅー部!ができるまで

こんにちは、漫画家の根田啓史です。

最近、ゆるふわ4コマの放課後ユウちゅー部!という漫画を描いています。

https://twitter.com/i/events/1390209003225980930?s=20

今回は、この漫画ができた経緯を記事にしたいと思います。

放課後ユウちゅー部!は基本的には僕の個人連載という体なのですが、出発点はCarotというコンテンツスタジオの人たちと話し合う中で生まれました。

そのCarotの人たちが、放課後ユウちゅー部ボイスコミック化のクラファンをやってくれているので、応援の気持ちも込めて書きました。

彼らとの出会いから、放課後ユウちゅー部!ができるまでのお話です。

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Carotとの出会い

Carotというのは、20代の若者・漆原さんと斎藤さんが二人がやっている小さなコンテンツスタジオで、普段はYouTubeの動画制作を請け負ったりして暮らしています。

出会いは去年(2020)の夏頃で、
Carotの齋藤さんからコンタクトがあり、僕がtwitterに投稿していた漫画をyoutubeアニメ化させてくれないかという話をいただきました。

当時、youtubeアニメは結構盛り上がっている感じで、ただ同時にyoutubeの広告収益率が年々厳しくなっていたので、
アニメの制作コストを考えると、広告収益を目的に回していくのはあんまり現実的じゃないと僕は思っていました。

そもそも、YouTubeの広告収益だけで回せるのは、一発撮り無編集で自分自身をコンテンツ化できる人、
あとは副業とかで自分の趣味をコンテンツ化する感じの、そもそも収益ラインが低い人、という認識です。

ただ、YouTubeのプラットフォームの規模感はやはり魅力で、youtubeアニメをコンテンツのプロモーションと割り切ったり、
スパチャやグッズ販売を目的としたような、そもそもの座組を変えれば、もっともっと経済的で面白い事できるんじゃないかとは思っていました。

そんなことを話していたら、Carotの二人もとても共感してくれて、
毎週打ち合わせのたびに自分たちの考えたコンテンツ構造を提案してくれたり、かなり柔軟な姿勢で僕と向き合ってくれて、
話し合う中で、彼らが自分から見て優秀だと感じていたし、だんだん彼らのことが好きになってきたので、
じゃあ、色々話し合ったことをうまく取り込んで、いっそ1から作品作ってみようと提案してみました。

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ゆーちゅー部の誕生

僕がこの企画で一番重要だと思っていたのは、最終的にCarotのメンバー主導でも継続していけることです。

僕は今、「異世界行ったら、すでに妹が魔王として君臨していた話。」という漫画を描いていて、ここ数年くらいは、この漫画を盛り上げることになるべく労力を割こうと思っていたので、
僕はあくまで、企画を漫画に起こしてキャラクターや世界観の解像度を上げる仕事をする立場で、
いずれはCarotの二人が自主的に拡大できる状況にしておきたいと考えていました。

ので、まずCarotの二人が作品を大好きである必要があると思い、そこらへんを引き出すために何度も話し合いをしました。

twitterでは、恋愛モノで、関係性にギャップがあって、オチが意外な展開の漫画が好まれます。

だから、僕のTwitterアカウントを最大限生かすのであれば、恋愛モノの企画を考えた方がいい、とまずは伝えました。
ただそんな表面的なことよりも、今後もしかしたら生活を賭けて作品に関わっていくかもしれないので、そうなってもフルコミットできる作品であることが一番大切だと思う、とも伝えました。

そこで彼らが提案してきた作品群が「ゆるゆり」とか「ゆゆ式」で、第三者視点で女子箱推しのいわゆるきらら系の漫画ばかりでした。

それを受けて僕は、この手の漫画でTwitterで伸ばすの難しいかもという旨と、そもそも自分がこのジャンルの漫画描いたことないからどうなるか分からないという旨を伝えました。
そして百合でもいいので、できれば恋愛を目的には変えられないかと添えました。

翌週上がってきた企画書がこれです。

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いや話聞いてたんかい!!100%きららやないかい!!きんモザ脇に載せてるやないかい!!

ただ、彼らの話を聞いていて、本当にきららの漫画が好きだってことが分かったので、だったら無理に恋愛要素入れてもぜったいいずれ浮いてきてしまうから、一直線に彼らが大好きになれるような漫画を描こうと思い、
逆に僕がきららを好きになろうと、きらら系の漫画を一通り買って、アニメも見漁りました。

ゆーちゅー部以外の企画もいくつかあったのですが、もともとCarotの二人がYouTubeっ子だってことが分かったので、彼らの得意なフィールドにフックを寄せておこうと思って、ゆーちゅー部を選びました。

ゆーちゅー部で気に入っているところ・こだわったところ

・制服の色
YouTubeアニメになった時映えるように、YouTubeのアイコンの色の補色になっています。なってほしい…YouTubeアニメ。

・聖地川越
きららと言えば聖地巡礼だろと思って、川越を舞台にしました。取材も行きました。個人的に好きな街でもあります。
城が好きなのですが、川越城は関東全体に睨みを効かせられる超重要な城です。
街を見ていて、町おこしが好きでわりとコラボとかに積極的なスタンスが見て取れたので、ワンチャンいつかコラボする未来まで考えて選びました。
作中に出てくる「いもっち」もコラボしやすくするために考えましたw
普通に食べたいです。川越の方コラボしてください。

・きらら感
これは漫画仲間たちから大変驚かれたことでもあるのですが、けっこうきらら感を出せたと自負しております…。Carotの二人もゆーちゅー部大好きになってくれたので、第一目標は果たせました。
自分自身、挑戦していく中で発見が沢山あり、きらら漫画の楽しみ方も知りましたし、作家としてちょっと幅が広がったような気がします。

・ボンちゃん
ボンちゃんのキャラを作りこめたことが、この作品の柱になっていると思います。
ツッコミを欲しがってる美少女ってかわいくないですか…??ボンちゃん大好きです。

漫画家の新しい役割

最後に、ちょっと話逸れるんですけど、僕が考えている漫画家の新しい役割について書きたいと思います。

僕は、Twitterの4P漫画という回転しやすさを利用して、企画屋としてのアピールをしてきました。
僕は0から1を作る仕事をして、それをプロデューサーや各企業が100を目指していくみたいな形です。

でも、漫画の良さはコンテンツの解像度上げる時にも発揮されます。

今回はそこの仕事もできるよというアピールでもあります。。。

二次創作とかがよくその役割を担っているなと思うのですが、コンセプトアート一個あるだけでも、そこから無数に作品が生まれて、想像もつかないようなコンテンツ強度が生まれることがあります。

漫画はそういうとき、キャラクターや世界観の掘り下げをするコスパがマジで良いと思います。そこらへんに価値を感じていただけたら、仕事増えたりして楽しいのになと思っています。


という感じで、放課後ユウちゅー部!について、書かせていただきました!

引き続き楽しんでいただけるよう色々やっていくと思いますので、応援よろしくお願いします!!

クラファンもよろしくお願いします!!
550円で、全10話分のフルボイスコミック動画がお返しできます。

↓このツイートにある感じの動画に、全部アフレコしていただくイメージです。


ツイートにもあるように、漫画読んでいただいた方たちはきっと満足いただけるものになると思いますので、ぜひご支援よろしくお願いします!!!


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