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ホラーゲーム【Hatch】考察

公式ページ引用
↓↓↓Hatch
開発元
Nekoromorph
パブリッシャー
Nekoromorph
リリース日
2021年10月22日
「Hatch」は、シングルプレイヤーの一人称ステルスホラーゲームです。あなたは自分の部屋で見慣れぬハッチを見つけ、その日から奇妙な出来事が起こり始めました。異常殺人者の標的になったあなたはハッチの謎を探求し、狂った世界からの脱出を迫られます。

このゲームについて

概要
「Hatch」は、シングルプレイヤーの一人称ホラーゲームです。プレイヤーは攻撃を禁じられているので、殺されないように身を隠さなければいけません。また、敵は音を聞きつけてあなたをどこまでも追い詰めます。
あらすじ
ある日、あなたは自分の部屋で見慣れぬハッチを見つけます。以来、外の世界から完全に遮断され、奇妙な出来事が起こり始めます。家の中では侵入者が常にあなたの命を狙っています。自宅を徘徊する殺人者から身を隠しながら、この世界とハッチの謎を探りましょう。そして、気の狂いそうな状況から逃れるため、あなたは最期の選択を迫られます。
ゲームプレイ
敵に殺されないためには、彼らの視線をさけ物陰から敵の動きを観察しましょう。追跡者から逃れるためにロッカーやバケツの中に隠れることができますが、入るところを目撃されると彼らの餌食になります。マップのあちこちには鍵などのアイテムや修理などの作業タスクが散りばめられています。異常侵入者を出し抜いて狂った世界から脱出しましょう。

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最近こちらの作品を観て大変関心を持ったため、他の方の解釈も是非見たいと思い検索したのですが、あまり深い考察をされている方がヒットしなかった為、個人の解釈を述べていこうかと思います。

内容は省略していくので、攻略した方のみ参考にして下さい。


結論からいうと、主人公の妄想世界による物語

まず結論と、この物語に出てくるキャラクターについての考察から話していきます。

主人公のビジュアルは度々作中に登場します。

目尻のシワや表情を見る限り20歳は超えているでしょうか。
上下スウェットの姿で毎日家にいることから、学校や仕事など、家から外へ通う場所というものがないように伺えます。

上記のことから、主人公は成人済みであり、引きこもりの男性ということが推測されます。

作中には主人公の兄貴が出てきますが、会話の内容から推測すると主人公とは対照的に自立して家を出ていることが窺えます。

途中、梯子を使って部屋に侵入すると主人公が頭を打ち付けているというシーンがあり、負の兄貴のように負の主人公が生まれたとプレイヤーを錯覚させ、後ろから主人公を殺害します。

実際負の主人公はプレイしている主人公そのものであり、頭を打ち付けているのは正の主人公ということになるわけですが、この時点で主人公が相当な闇を抱えていることが窺えます。

まとめると
・主人公は成人済み男性
・引きこもり生活
・兄弟は兄が一人、自立して家にはいない
・深刻な闇を抱えている

上記を見ていただくとわかる通り、かなり主人公は自宅で精神的に窮屈な思いをしていたと考えられます。

両親の風当たりもキツかったかもしれません。

このHatchという世界は、そんな闇を抱えた主人公が創り出してしまった妄想の世界だったと考えます。

しかしその妄想の中に残酷な現実が存在すると考えられます。

その残酷な現実について、これからキャラクター考察と一緒に説明していこうと思います。

では次に不審者と呼ばれる彼らについて考えていきます。

初めの侵入者として追いかけてくる謎の女
パンツとシャツだけの姿で現れる謎の男

彼女の姿を見るとわかる通り、女性はパジャマのような姿をしています。

一方で、男性はパンツ一枚にシャツだけとラフな格好をしています。
とても奇妙な光景ですが、この男性の方、どこかでみたような姿ではないでしょうか。

この記事を見ている方の家族にもいるかもしれませんが、父親であったり、自分であったりと、男性がお風呂あがりにパンツ一枚にシャツ姿でくつろぐというシーンは珍しくないのではないでしょうか。

実際、私の父や兄弟はこの男性のようにお風呂上がりはパンツ一枚にシャツ姿でくつろいでいることが多いです。(流石にブリーフではないですが…。)

そして男性の方、少し見にくいのですが主人公の顔と全体的に非常によく似ています。

逆に、後々出てくる兄貴は追いかけてくる女性と目や口がよく似ています。

以上の点から、このパジャマ姿の女性とパンツ姿の男性はこの家の住民であり、主人公の両親だと想定しました。

夫婦の寝室らしきものがあるが両親について一切話題がない

しかし何故パジャマ姿なのか、何故パンツ姿なのか。
家族だとしたら何故それが脅威となって主人公を追いかけ回すのか。
その点もこれから説明していこうと思います。

では次に兄貴についての話をしていこうと思います。

帰宅した兄貴、後に負の兄貴に殺される

不審者と呼ばれる女性から逃げていると、兄貴が帰ってきます。

彼は部屋に入ると、軽快な音楽と共に椅子に腰を掛けて「久しぶり」と声をかけてきます。

久しぶり、と言うことから、毎日顔をあわせているわけではない。つまり、兄貴はすでにこの家から自立していると考えられます。

そんな兄貴ですが、途中負の兄貴が現れて殺そうと試みたところ返り討ちにあって殺されてしまいます。

負の兄貴とは何なのか。
何故兄貴は死んだのか。
犯人は誰なのか。

まずはそれをお話ししていこうと思います。

兄貴が死んだのは最初の会話の時

壁に頭を打ち付ける負の兄貴
いきなり正気を失う兄貴

負の兄貴という存在が現れ、一気に物語の不気味さに拍車がかかります。

金属バットを片手に兄貴は、負の兄貴に近づいて行ったところ逆に殴り殺されてしまい、そして主人公に襲いかかります。

しかし上記で説明した通り、この家で起きていることは主人公が生み出した妄想の世界と考えます。


ですが、兄貴という存在は幻ではありません。

そして当然ですが、人間が二人に分かれてもう一人の自分を殺すというこも現実ではあり得ません。

では兄貴は誰に、いつ殺されたのか?

ではまず、兄貴は誰に殺されたのかを
指摘します。

それは主人公です。

そして、兄貴は帰宅後まもなく、バットによる殴打で主人公に殺されたと考えます。

そう考える根拠として、最後の回想で再び兄貴が帰ってきたシーンが流れます。

このシーンは、実際に兄貴が帰宅した際と異なる点が多々あります。

主人公の目を見て話す兄貴


上記の画像の通り、部屋は電気がしっかりとついています。

外からは鳥の鳴き声も聞こえてきて、朝方または天気のいい昼下がりを連想させます。

何故突然兄貴が帰ってきたのか、それは両親との連絡が途絶えた、または身の回りの人達から情報を寄せられ家に確認をしたほうがいいと言われたのかも知れません。

突然やってきた兄貴は家族の安否、家族の状況を確認しに帰ってきたのだと考えられます。

一番初めに出てきた兄貴のような不気味さはなく、顔色が悪いな、と指摘する際に怪訝な表情もみせます。

これまで、ゲーム性としてあえて表情をつけていないのかと思いましたが、回想の兄貴の表情はとても豊かです。

この後、後ろにいる負の兄貴によってゴングの音と共にバットで殴り殺される異常なシーンが流れます。

これは、主人公の中にある記憶の一部だと予想します。

主人公は、箱に詰められたバラバラの自分を目にした瞬間、記憶の一部が映像として流れます。

そこには、これまでみせられた完全な妄想の世界と違い、一部の真実が映し出されます。

主人公は電気がつかない、何故かずっと夜のままと日記で訴えていました。

しかしそこには鳥の鳴き声、日の差す明るい部屋、弟を心配する兄の姿があります。

これまで主人公に見させられたおどろおどろしい雰囲気を醸し出す妄想の世界と違い、とても穏やかな風景が流れます。

しかしその記憶の一部すらも主人公は改ざんしています。

それが、兄貴を殺害する瞬間です。

心配する兄貴の後ろには負の兄貴がバットを持って座っており、兄貴が顔を顰めたその瞬間負の兄貴がバットで殴り殺し、回想はそこで終了します。

殺害のシーンは突然雰囲気が変わり、笑いすら出てもおかしくないくらい無茶苦茶な流れになっていますが、それは主人公が無理やり記憶を書き換えたことによる違和感だと考えます。

実際に兄貴が死んだのは、リビングではなくこの瞬間だったと想定します。

何故記憶が改ざんされているのか、これは自己防衛本能によるものだと想定します。
自分が殺した訳では無い、兄貴は負の兄貴によって殺された、という理由をつくることで自分を本能的に守ったのではないでしょうか。

この後、主人公が入浴するシーンがあります。

特に気にするシーンでも無いかもしれませんが、兄貴をバットで殴打したあと、血と汗で汚れた体を流すためにお風呂に入ったと考えることもできます。

帰宅した兄貴は電気が切れていることを指摘しますが、実際には顔色を指摘した直後に兄貴は殺害されたと予測されるため、これ以降登場する兄貴の台詞は全て主人公の妄想という風に考えられます。

実際には電気がついている為、このセリフも主人公の妄想と推測


そして、兄貴が出てくるまでいっさい家族に関する会話が出てこないのですが、兄貴が殺されたように一緒に住む両親と祖母は主人公の手によって殺害されたと想定します。

そして主人公に殺害された家族が、主人公の妄想の中で脅威となって襲いかかってくるというストーリーだと考えます。

それでは、次に祖母と思われる人について説明していきます。

突然古びたぬいぐるみを渡してくる女
ゴミの場所を教えてくれる女

不審者として途中から新たに登場する女は、他のキャラクターと違って主人公を追いかけてきません。

突然古びたぬいぐるみを渡してきたり、掃除する主人公にゴミ袋の位置を教えてくれたり、入浴中シャンプーをとってあげたりと明らかに他のキャラクターとは違う存在であることが伺えます。

彼女は他のキャラクターよりも背が低く小柄で、床まである長い髪は少し縮れて白髪も見られます。

そして猫背になった背中から予想すると、かなり後年配の女性と思われます。

顔はよく見えませんが、以上の点から恐らく彼女は主人公の祖母だったと考えられます。

主人公の生み出した妄想が脅威となって襲いかかってくると先程説明しましたが、主人公の中の祖母はいつでも親身になってくれる優しい存在だったのではないでしょうか。

この古びたぬいぐるみも、昔祖母が主人公にプレゼントしたものと考えられます。

どこの家庭にも、両親との不和とは存在すると思います。

少なくとも、主人公にとっては両親や兄貴は自分が殺害したことにより、彼らが人間ではない脅威となって襲いかかる存在という認識があったということです。

しかしこの世のものじゃなくなっても、祖母が脅威となって自分に襲いかかることはないという主人公の祖母との絆が、妄想の世界にも反映された結果だと想定します。

だから彼女は、襲いかかってくることなく何度も主人公の手助けをしてくれる主人公にとっての唯一の存在たったのではないでしょうか。

めちゃくちゃ謝る宅配便のお兄さん

正直このゲームの中で1番ビビったのがこの宅配便のお兄さんでした。箱を受け取った途端、「すみませんでした!すみませんでした!」と首を激しく振ります。

しかも荷物は空っぽです。

こちらもかなり猟奇的なキャラクターですが、主人公目線でヤバく見えるだけであって、恐らく普通の宅配便のお兄さんです。

インターホン越しに会話した時は、ちわっす!と気さくな若い感じの話し方が印象的なお兄さんでした。

逆に宅配便のお兄さん目線で考えましょう。

何故謝るのか。
それは謝るようなことがあったと考えられます。

主人公は懐中電灯を持っていました。

電気がつかない、ずっと夜だという状況は主人公の妄想世界だけでの話ということを先程説明しました。

もしこれが平日の昼間であれば、配達のお兄さんは明るい玄関で思いっきり懐中電灯に照らされたことになります。

更にここで主人公が金属バットも持っていた可能性が考えられます。
顔色も悪く、服装も血に濡れていた可能性があります。

家の中の臭いなども踏まえると、これだけでも宅配のお兄さんは命の危機を感じたのではないでしょうか。

箱の方についても考えてみます。

こちらはあまりピンとこないのですが、開ける前に主人公は箱を持って「少し重い」と言ってます。箱の大きさもまあまああります。

宅配のお兄さんは、この箱の中身を知ってしまった、或いは箱を運んだことによる危機を察知した可能性が考えられます。

箱を開けると、ピンクの服の女性が現れたことからこの女性に関する何かが運ばれた可能性が高いですが、どこから送られてきたのか、どういう目的でか等を考えていくとまとまらないのでここは個人の想像におまかせするという部分ではないでしょうか。

必死に謝るお兄さんは不気味でしたが、お兄さん側から見ると主人公のほうが相当不気味に見えてたと思います。

更新される日記

主人公の部屋には、主人公の日記が出てきます。
内容はとてもシンプルで、ゲーム開始時点で1日目から4日目までの日記が書かれています。

ハッチは元々部屋にあったわけではなく、主人公の部屋に突如現れたかのように日記には表記されています。

私はこのハッチを生と死の境界線と考えます。

家の一部が停電してネットも繋がらない。
ずっと夜の状態だということ。

最初の話に戻りますが、両親と思われるピンクのパジャマの女性と白シャツの男性を殺害した時から、主人公の妄想の世界は始まったと考えられます。

恐らくパジャマ姿にシャツだけの姿で過ごすのは、夕食を食べてお風呂に入り、夜時間を過ごしている時ではないでしょうか。

事件が起きたのは夜。
ご飯も食べ終わり、お風呂に入り寝る前の談笑であったり各々の時間を過ごす時。

もしかしたらリビングで両親と何か話をしてたのかもしれせん。はたまた、主人公がいないリビングで両親が楽しく話をしていたのかもしれません。

寝る前なので階段やリビング、洗面所等はまだ電気がついていると思います。

所々電気がついていて、ついていないのは、この時から主人公の時間が止まっているからだと推測します。

この時負の主人公により事件は起きて、そこから主人公の妄想の世界では時間が動かなくなってしまったと考えられます。

外に変な人たちがいるとここでは書かれています。
これも推測ですが、これは唐突に連絡が途絶えた母や父の知人や同僚、上司であったりはたまた通報を受けた刑事や警察という可能性が考えられます。

もともと家から出ない主人公を気にかける人はいないかもしれませんが、母親や父親には会社や近所の付き合いが当然ある訳で、突然失踪したことで主人公の自宅周りを調べる人を主人公は変な人と呼んでいたのではないでしょうか。

インターネットが繋がらず、電気も切れそうなことを訴えています。

電気が所々つかず、インターネットも繋がらないのはあくまで主人公の妄想の世界だけでの話ですが、電気も切れそうという一言には違和感があります。


電気も切れそう、ということはガスが既に止められているという可能性があります。

洗濯機を回したり、お風呂掃除をしたり、電気をつかったり水を使う場面は出てきましたが人参を茹でたり炒めたりするのではなくジューサーにかけています。

入浴をしていますが、水シャワーである可能性も十分にあります。ガスを使用しているシーンというの明確な描写が作中に見られません。

この時点で水道と電気は確実に通ってることがわかりますが、この電気がきれそうという部分から公共料金を支払う人間がいなくなったからという風にも捉えられます。

その点から考えると、主人公による両親と祖母の殺害事件が起きて約1ヶ月程度経過していると思われます。

先程もお話しましたが、外をうろついている変な人と主人公を追いかけ回す不審者は別人と捉えます。

そのうち部屋に入ってくるかも、ということなので【部屋の中まで彼らは入ってこられない】ということを示唆しています。

これは彼が妄想世界の中でルール付けした設定であり、私たちプレイヤーへの説明でもあると思います。

何故カメラでハッチを撮ったのかは不明です。
また考察しましたら追記します。

兄貴が帰ってきて、不穏な空気が少し変わります。
兄貴はハッチのことを知らないみたいだ、と話します。
しかし主人公と兄貴がハッチについての会話をするシーンはありません。

妄想の中で、兄貴とハッチに関する話題が出たのかも知れません。

お腹がすいた主人公は冷蔵庫から何か食べ物を探すのではなく、畑の人参をミキサーにかけて飲みます。

先程話した通り、家族を殺害してからおよそ1ヶ月程度月日が経っているとしたら、当然冷蔵庫の食料も底を尽きたのでしょう。

両親についても始終話題に触れません。
家族という記憶そのものを消している可能性が考えられます。

この時兄貴が帰ってきたのは主人公にとってはイレギュラーだったのでしょう。

兄貴という家族の存在を、妄想の世界を創り出した負の主人公自信が手にかけてしまったことによって、妄想世界が崩れてしまったと推測します。


新たにパンツ一丁の奇妙な男に追いかけられたにも関わらず淡々とした日記です。



主人公は兄貴との会話で部屋がちょっと臭いかも、ということから掃除を始めますがこの会話は先程お話した通り主人公に既に殺害された後と予測される為、完全な妄想世界でのやり取りと考えられます。

そしてこのちょっと臭いかもというのは人間の腐臭、血液臭と考えられます。

ゴミ袋の中には、死体こそ入っていなくとも片付けた時のティッシュやタオル等が入っていた可能性はあります。

壁の所々に怪しいシミがあります


兄貴が負の兄貴に殺されたあとの日記です。
詳細は書かれず、兄貴、とだけ書かれています。


無惨な姿で畑の肥やしにされる兄貴。
しかし、兄貴は主人公にとって唯一残された現実との繋がりだったと想定されます。

兄貴が亡くなり、亡骸を捨てたあと、これまで開かれなかったハッチを開けるため誰かと電話します。


先程お話した通り、このハッチは生と死の境界線と考えます。

唯一残された肉親、兄貴さえも手にかけた主人公はこれまで閉じていたハッチに手をかけます。

勿論ハッチという存在も主人公の妄想によって存在しているので、開けるか開けないかは彼の選択次第というところがあると思います。

このハッチを開けることが出来る理由付けとしてこの電話が存在したのであって、電話の相手であったりハッチが開く条件というのは主人公にとって特に大きな問題ではないと考えられます。

ハッチが開いて全員大集合


ハッチが開くと、部屋の電気が消えてこれまでの侵入者が全員集合します。

これは生と死の境目が曖昧になったことで、これまでの脅威であった単なる主人公の妄想の世界はなく、殺された主人公の家族による意思が込められているように感じます。


全員集合する中、ハッチを指差す祖母らしき人。

彼女は、これまで一切襲いかかってこなかったのにこの時は迷う主人公に襲いかかってきます。

これまで指をさして主人公に道を示してきた彼女でしたが、最後にハッチの向こうへと誘おうとする祖母が、実は本当に主人公思いの祖母だったのか疑われます。



そんな中で、兄貴は外へ繋がるドアを指さします。

そして、ハッチの中に入ることを選んだ主人公の前を必ず塞いで襲い掛かります。主人公が戸惑っている中襲いかかってくる他の侵入者に対し兄貴は何度繰り返してもハッチに入ることを阻止します。

兄貴は本当の意味で主人公を救いたかったのだと思います。



最後箱に入っていた主人公のバラバラ死体は、正の主人公のバラバラ死体ではなく、閉ざしている真実と仮定します。

最後のシーンで、これまでなかった返り血のようなものが男性についています。

あくまでこれは過程のひとつですが、兄貴を殴打したように家族をバットで殴り殺し、そして死体をバラバラにして箱に詰めたのではないでしょうか。

そして正の主人公として家族を殺めた記憶を家族の死体と一緒に封じてしまい、負の主人公として妄想の世界を造り上げた。

封じていた真実を開いたことにより、彼は家族や兄貴を自分の手で殺めてしまったその真実を思い出してしまったと考えられます。

最後、兄貴に対して謝罪の言葉を述べます。

これは主人公自信が、自ら兄貴を殺したこと、そしてハッチの向こう(死の向こう側)へ行くことを兄貴が引き止めてくれたことに気づくことが出来た為に出た謝罪だと思われます。

結果的に、主人公がこれまで完璧に作り上げていた想像の世界が記憶の一部を取り戻すことで崩れてしまい、自責の念に駆られハッチの向こう側へ行くことを選ぶというラストになったのではないでしょうか。


そしてラストですが、ピンクパジャマの女性が飛び降りた瞬間抱きしめます。

引き入れたようにも見えますが、自ら飛び込んだところわざわざ引き寄せる必要もないと思うので、これは主人公を抱き止めたと私は解釈しています。

これまで襲いかかってきたのは主人公の妄想の中の母親ですが、ハッチの向こう側から主人公を抱き止めたのは、紛れもない主人公の本当の母親の魂だったのではないかと思います。

色々なことがあって心を病み、疑心暗鬼にかられ、母と父を恨み、兄を妬み、そしてそんな醜い自分を閉じ込め、自らを守るために生まれた世界、それがHatchだと解釈しました。

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