アニメ親爺宣言!

まずは始めに私のガンオタとしての立場を表明するとすれば、それは「ファースト原理主義者」であり、「宇宙世紀物以外は認めない」などと中途半端なことをぬかすタワケ者には鉄槌を食らわしてやりたいと日々悶々としていたりするわけなのだが、実は私はガンオタであるまえに富野信者でもあるので「Vガンダム」も大好きだし「ターンエー最高!」だったりもしてたりする。
 んじゃ、Gが嫌いかといえばそういうわけでもなくて、ガンオタで富野信者であるとともに今川ファンでついでに島本和彦フリークなのでGガンで熱く燃えているし、元モデラーのメカフェチであるからして0080等の外伝OVAもチェックを怠ってはいない、さらに言えばロボットヒーローアニメ自体がだいすきなので、ガンダムがヒーローロボットとして一番かっこいいWもOVAまでしっかり観賞済みだ(あいにくXは未見なのでノーコメント)
 さて、ここでガンダムSeedの話しになるのだが、このガンダム、ガンオタで富野信者で今川ファンでメカフェチでロボットヒーロー大好きな私でも語るべき部分は無い、が、にもかかわらず私は何故このアニメを見続けているのか、そのためにはまず私が、ガンオタで富野信者で今川ファンでメカフェチでロボットヒーロー大好きな私が何よりもまず「アニメ親爺」であることを説明しなければならない。
 私は「アニメ親爺」なのでアニメ観賞を日課としている、これがどういう事を意味するかというと、その観賞方法は「野球親爺が野球観戦」するのと同レベルだということである。
 野球親爺は当然のごとく野球観戦をする、例えそれが優勝チームが決まったあとの個人タイトルすら関係ない消化試合で、しかも贔屓チームがボロ負けしてても見る、それどころかスポーツニュースをはしごして見てその負けを確認しつづけた上で「なにやっとんねん」と怒ったりするのである、ここで「そないに怒るんやったら、みーひんかったらええのに」というおかぁちゃんの突っ込みは野暮である、野球親爺は野球親爺であるがゆえに野球をみつづけるのだ「見る>愚痴る」というのは一連のコンボになっているので切り離せない不可逆の原理なのである、これに対しては「今年は阪神優勝や!」と息巻いている阪神ファンに対するのと同じく「生暖かい目」で見守るしかないのである。
 もうお解りだとはおもうが、私はアニメ親爺なのでアニメを見るわけです、それが例え人気タイトルを新しい年代に顔つなぎする為だけの消化番組で、キャラクターグッズが売れるのであれば作品内容はとわれないような番組でも見つづけるわけです、で「なんやねん、この腐ったシナリオ」と怒ったりするわけですが、それに対して「そないに怒るんやったら、みーひんかったらええのに」というのは野暮で、「庵野監督は天才や!」というエヴァオタにするのと同じく「生暖かい目」で見守るのが正解なのです。
 というわけで、私はガンダムSeedを見続けている、そして野球親爺がスポーツニュースをはしごするように2chのスレッドやいろんなHPを読んだりしながら、化学調味料のせいで味覚が鈍った現代人を憂う山岡史郎さんのように、「こんなん見て育ったオタクが初代ガンダムを後から見てつまらんとか言い出したらたまらんなぁ」とか愚痴グチいうのである、いやもう愚痴るために見ているといっても過言ではないのがアニメ親爺の親爺たるゆえんなのだ。
 よくアニメやゲームが正しく文化的になるためにきちんとした評論が必要であるってな事が言われたりするのだが、アニメ親爺には無用である、内容に関係なくアニメであれば視聴するそれがアニメ親爺だからだ、いくら子供が「Jリーグの試合を見せて」とせがんでもチャンネル権は譲らずスパイラルやアソボットを無理矢理見るのがアニメ親爺の威厳である、会社で釣りやゴルフの話ばかりで煙たがられるように、ちょびっつやシスプリの話をして煙たがられるのがアニメ親爺のセクハラなのである。
 残念ながら、まだアニメ親爺の年齢層は中途半端なので肩身は狭い、しかしじきにアニメ親爺の時代はやってくるに違いない、年上を敬うという正しき日本文化の尻馬に乗り若者に趣味のアニメを押しつける上司や舅が猛威をふるうそんな時代が近いのだ、もうオタクな理論武装の必要のない、みっともないアニメ親爺の時代が始まろうとしていることをここインターネットの片隅でにこっそりと宣言したいと思う。

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