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「農業の未来を考える」2021年4月未来予想イベント

こんにちは、ITコンサルのケビン松永です。

DMM オンラインサロン「近未来予想図」では

少し先の未来はこうなるのでは?

ということを想像し、毎月一回テーマを決めて自由にブレストを楽しむ未来予想イベントを行っております!

4月のテーマ「農業の未来と達成された将来を予想する」

今月はこんなテーマで、サロン内での議論を行ってみました。

古くて新しい産業、農業。

本邦はこれから人口が減っていきますが、世界は増え続けています。
効率的な食糧生産はこれからも必要不可欠な分野です。ましてや地球温暖化で、未曽有の蝗害や桁外れの寒波、超台風が現れるような異常気象が続く中、ドミノ倒しのように食料生産が躓いてしまうと、一気に社会が不安定化すると思うのです。肥料生産だって原材料はほぼ輸入に頼っています。

さて、今回サロンの皆様に考えてほしいのは、「農業の未来」と「達成された時の社会」です。

・こんな技術を使えば素晴らしいバラ色の未来が開けそう
・今の価値観を変革しなければならない。そのためにマスコミを総動員して、昆虫食isオシャレを推進
・効率的な食糧は調理を不要にする。キッチンはもはや、切る、レンジで温める、洗う以外は不要!

みたいな感じでどうでしょうか。

とりあえずブレストをしてみる

近未来予想図では、未来予想イベントの準備としてブレストのためのスレッドを立てています。

正直、独りで悶々と考えていても発想には限界があるので、サロンメンバーと和気藹々とたわいもない雑談をしながら、天から閃きが降りてくるのを待つのです。

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(ケビン松永)
植物工場は電気代がものすごくかかるという事なので、透過型の太陽光発電パネルと組み合わせたら、相性がいい気がしてきました。って検索したら、アイデアとしては既にあった。

着色した半透明のソーラーパネルで「太陽光発電をしながら作物を栽培する」農業の効率が向上する可能性
https://gigazine.net/news/20200825-maximize-production-crops-electricity/

そこにすかさず本職の人から入るレスポンス

(Tさん)
この営農型ソーラーは、fitで一時期流行って下火になってたんですが、菅さんのカーボンニュートラル発言で再注目されてる感じですね。

近未来予想図、どんな話題を降っても、何かしら本職の人が居るんだけど、どれだけ選手層が厚いんだ...。

そんなこんなで、今月も素晴らしい未来予想が集まりましたので、こちらのnoteでは今月のイベントで投稿されたアイデアをピックアップしてご紹介します!

ラーメン二郎が完全食になる世界

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キティさん:30代後半男性、都内城北で妻子と三人暮らし。マーケティング企画したり、コンタクトセンター構築したり、営業したり、新規事業したり、コーポレート以外の何でも屋をやってます。

キティさんは、こんな面白投稿をしてくれました。

【料理が変化。見た目や味はこれまでと同じなのに、すべて完全食になる】
品種改良と野菜工場により、すべての農産物&畜産物が安定品質の「完全食」化。どんな調理をしても栄養バランスが完璧。ラーメン二郎もジュエルロブションも、何を食べても健康を害することはない。食というエンタメを楽しみながら健康でいられ続けるようになる。

◆農業の未来
ブレストスレッドで野菜工場の課題を教わりまして、知らないことばかりでハードルの高さは感じつつも、でも野菜工場に夢を感じました。特に @元野ラ犬@GK_Owner さんの買ってみた体験は、工場ゆえの品質安定が含まれると思い、ときめきました。

◆達成された時の社会
ここはラーメン二郎。「あれはラーメンではなく二郎という食べ物だ」という評価で言わずと知れたお店。その豪快な盛りと暴力的な脂、癖になる生ニンニクで、多くの人が足しげく通っている。

その圧倒的パワーゆえに昔は若者だけが楽しめるお店だったが、今は全年齢に愛されるようになった。当時の若者が成長した、というだけではない。このラーメン二郎は、いくら食べても健康を害さないのだ。

品種改良した完全食小麦をつかった麺と、品種改良した大豆を使用した完全食醤油、品種改良した完全食豚を使ったスープと煮豚、品種改良した完全食ニンニクで作られている。しかも、味も量も栄養バランスも変えずにカロリーだけを減らした「一食分の栄養が詰まったラーメン(マシマシ)」というメニューもあり、中高年も楽しめるお店になっている。

品種改良による完全食化と、野菜工場による品質の高安定化で、いまやラーメン二郎は老若男女あらゆる人が楽しめるエンターテイメントになったのだ。

ブレストスレッドでも議論になったテーマとして「農業(畜産含む)とは、食事とは、目的は何なのか」というものがありました。

方向性としては、栄養補給としての食事と、エンターテイメントとしての食事の2方面がありまして、キティさんの投稿はその2方向を一挙両得で得ようというアイデアでしたね。

味の乱れは心の乱れ、心の乱れは家庭の乱れ、家庭の乱れは社会の乱れ、社会の乱れは国の乱れ、国の乱れは宇宙の乱れ、プロテイン入れますか?

野菜の保存期間がグッと伸びたら

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しおあじさん:30代 オフィス系不動産会社勤務
【野菜の保存期間がグッと延びたら】

先日コストコでアメリカ産ブロッコリー4株入と、メキシコ産アスパラガスを購入しました。アメリカから船便で届くブロッコリー。コストコで売ってるなら安全でしょ、と思いつつ、はてこれは一体いつ収穫されたものなんだろう、と気になりました。

レモンやアボカドは当たり前に外国産を食べますが、ブロッコリーもいけるんだなと。冷凍技術も進んでいますし、加熱せずに圧をかけることで殺菌するロングライフ食品もありますね。

そんなこんなで生鮮野菜についても保管の技術革新が起こらないかなと考えました。きゅうりやトマト、葉物野菜などの水分が多く足の早い野菜が、そのままの状態で長期間(例えば数ヶ月)保管できるようになると何が起こるでしょうか。

1.巨大な保管庫のコストが抑えられるようになると、豊作不作に左右されず野菜の流通価格が安定する

2.朝採れ野菜は贅沢品。庶民派スーパーでは、前年収穫の野菜が並ぶ。(美味しいから問題無し?)

3.いちご等付加価値の高い果物が世界に輸出出来るようになる。
日本の農家は高付加価値商品を多く手掛けるようになる。

4.広い国土で効率的に栽培された輸入野菜が安価でバンバン売れて、自給率は下がる。国内の一般野菜の栽培が減る。

5.何かの世界情勢不安で外国産の野菜が入って来ずにパニック

6.企業城下町を持つ大企業や自治体がコミュニティ内の自給を目的に農業に参入する。

7.本当の意味での田園都市が生まれる。

、、、5以下は妄想の飛躍が大きくなってしまいましたが、コストコのブロッコリーからこんな未来を想像しました。

不肖ケビン松永、バナナは買ってしばらくするとすぐ真っ黒になるのに、エクアドルとかフィリピンとかでいつ収穫していつ出航してるのか、この年まで知らなかったので教えてもらいました。

バナナは青い状態で収穫して輸入、エチレンガスで追熟させますね
昔ながらの炭を使う方法もあるのですが、高付加価値品です

しおあじさんのさんの言う通り、野菜の保存期間が伸びたら、けっこう社会が変化するのでは無いかと思うんですね。次の私の投稿にも関連するところがありました。

農業の工業化によるジャストインタイム経営

私は、将来的に「農業は次第に工業になっていく」というところを出発点として発想しました。

【直接的に起こる未来】
(1) 野菜工場、果物工場がメジャーな存在になってくる。
政府から農業工場への多額の補助金が出るようになる。脱炭素の流れから、工場で使用する太陽光パネルについてもほとんど無料で設置できる。

(2) 野菜工場、果物工場では、水耕栽培および24時間LED照明をフル活用するようになり、今までよりも格段に早いスピードで、画一的な仕様の野菜を安定的に栽培できるようになる。

【さらにその先へ、ジャストインタイム経営】
(3) 市場の需要動向を見て、生産管理を行うようになる。
製造指図(栽培)の途中でも、水・栄養分の供給を最低限に絞り、LED照明を切って、低温に保つことで植物の成長を意図的に止め、現状維持に置いておくことができる。

(4) 需要が不足したところを見計らって、一気に収穫可能な状態に仕上げて出荷をする。これによって、市場における値崩れや、在庫や流通時点の商品価値既存リスクを避けることが可能になる。

(5) 加工野菜・加工果物向けについては、加工工場に対して半製品で出荷することも可能。エキスや風味のみを使用する調味料に対する出荷も同様で、むしろ最終品となってない方が喜ばれることもある。

農業って

・生産が気温・天候に左右されてしまう
・いったん栽培を始めてしまったら収穫するまで止められない

という特徴のせいで、リスクが大きいじゃないですか。そのリスクヘッジのため、農協が一元的にリスクを引き受ける代わりに、農家はリスクヘッジ料として高い手数料を払うことになっているというのが実情です。

なので、工場化によって製造業のような生産管理が行えるようになれば
ジャスタインタイム経営による生産性向上施策が導入できるようになるのではと考えました。

子供心に違和感を感じていた「豊作過ぎて破棄する野菜」というニュースが

大人になってもやっぱり違和感はそのままなので、技術革新に伴って無くなったらいいなと感じております。

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野菜がムシャムシャ食べるサプリメントとして売られるようになる

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鷺ノ宮らび さん:4月から新社会人。学生時代から個人事業主でゲーム開発とかWeb編集とかやってるスキル高い人
【野菜がムシャムシャ食べるサプリメントとして売られるようになる】
◾️農業の未来

見た目・食感は一緒だが栄養素が異なる野菜が作れるようになる。サプリメントのように栄養素が変えられるので、ムシャムシャ食べるサプリメントとして野菜が売られるようになる。

例)
見た目:にんじん
食感:にんじん
栄養素:成人男性、一日分のビタミンが入っている。

◾️達成された時の社会
1)料理が美味しくなる
栄養素を気にして料理をする必要がなくなる。食感や見た目、味付けに力を入れられるため、美味しい料理が生まれるようになる。

2)ドラッグストアでも野菜が売られるようになる
野菜がサプリメントと同じ扱いになるため、ドラッグストアで売られるようになる。

3)同じ見た目、食感の野菜でも値段が変わる
見た目、食感は同じだが栄養素が異なるので売られる値段が変わる。男性向けは〇〇円、女性向けは〇〇円、子ども向けは〇〇、亜鉛のみが入っているのは〇〇円、ビタミンCだけ入っているものは〇〇円のように値段が変わる。

4)健康になる人が増える
手軽に野菜が取れるようになるので健康な人が増え医療費が減少。

5)医療費減少になるので国が補助金を出す
医療費が減少するので、栄養素をコントロールできる野菜をつくる農家を支援するようになる。

「誰かと一緒に食事を楽しむ」「実際に噛んで食べたい」みたいな需要はなくならないと思うので、栄養素がコントロールできる野菜の需要は意外にあると思います。

鷺ノ宮らびさんは一番乗りの投稿で、その後の皆さんのアイデアの牽引しておりましたので。今月のイグ・のらえもん賞の受賞となりました!おめでとうございます!

そして2021年4月のMVPは!!

厳正なる投票の結果、今月の最も素晴らしかった未来予想は…

「建築農場」おっちーさん

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一級建築士の「おっちー」さんは、今回もYouTubeで投稿をしてくれました。

おっちーさんが書かれた解説の抜粋です:

農業の未来予想として、農作物の代わりに、代替物として、農産物が建築材料として生産される「建築農場」を予想します。

動画にも紹介してますが、キノコを建築の材料に使う研究、昔の物資不足で日本でも普及し、今でもアジアの一部でも使われている。竹筋コンクリートの技術が発展し、実用化が現実的になる。
農産物は食用ではなく、建築材料として普及、利用するという近未来です。

動画でもいじってますが、最近は某環境大臣のおかげで「エコ」とか「SDG」が建築の業界でも盛り上がっているため、こう言うことも起きえるのか?を考えました。

特にキノコの材料、現在の技術基準、法律では当然実用はほぼ不可能ですが、自分なりに使うとしたらどう利用できるか?一応建築のプロなりに考えたものも紹介してます。

現実的かどうかは別として、着眼点・発想が斬新で、今回票を集めました。
みんな!「木造スレート"茸"」が現実味を帯びてきたよ!

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近未来予想図 ますます盛り上がっております

早いもので2021年も1/3が終わってしまいました。

さて2021年は残りどんな年になると思いますか?

・東京オリンピックはあるのかな
・リモートワークは続くのかな
・コロナ禍は終息するんだろうか

ぶっちゃけ、未来は誰にも予測できません。素人だろうが専門家だろうが、予想はだいたい外れます。だから面白い。

建設的な議論をしたい人、ちょっと表に出せない情報をクローズドな場所で語って意見もらいたい人、人生迷路に迷ってアドバイス欲しい人etc

少しでも興味がありましたら、無料期間もありますのでサロン内の雰囲気を感じていってください。皆様のご参加をお待ちしております!

ぜひサロン紹介動画をご覧ください



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