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私的詩的文

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私的で詩的な文たちです。ふわっとしてます。
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カタチ

それは、言葉では表せないものであったり、なかったりしていた。 形をもたない者だった。 ただ、そんなあなたが私の一部であればいいと思ったり、そうではないことに安心したりもした。 私にはあなたが見えるのに、誰もが、あなたをいない者にしようとした。 でもただ、私にあなたが見えるのなら、それだけでよかった。 二人だけでこの世界を終わらせたいと思ったり、誰かが、それに気がついてしまうんじゃないかと怯えて過ごしたりもした。 それでも、私は、あなたの手を握るだけで良くて、私たち