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【告知/第3話 前編】POP UP STORE "音標本箱"

POP UP STORE "音標本箱" シリーズ第3話 前編では、クリエイター達がどんな音を標本化しマテリアライズしたかについて語る。

Collaboration Creator "Takumi TAKASO"

Soundwave Lamp

「シンセサイザーの音標本」
音は波であり、波の形は光を透過することでその陰影をより強く感じることがあります。今回はシンセサイザーによって無機的な波形を重ね合わせることにより生じる波の粗密や複雑な形状をランプシェードに適用することで新たな文様、パターンが織りなす陰影について探求しました。

「僕にとっての音標本とは?」
私が普段3Dプリンターでテクスチャを作ろうとするとどうしても幾何学的な規則性にとらわれてしまいます。普段世の中にあふれている音に着目して、音を形に変換するという行為は、予期せぬ美しさに触れたり、制作を通して少しでも世の中の事象を身近に感じたりする意味があると感じます。

ND3M Creator 001 "Ryo SUMI"

OTODAMA

「水・風が生む音の標本」
身の回りにありふれているが、気に掛けることなく意識から流されていることが多い、水や風が生む音。そのような音を「音標本」に落とし込み、ピアスやイヤリングなどのアクセサリーとすることで普段から身につけるものとする。そうすることにより、音の持つ力「音霊(OTODAMA)」を感じることができ、意識から流れてしまっていた日常の中で起こる小さな物事に気づく機会を与える作品となる。

「僕にとっての音標本とは?」
「音標本」は3Dプリンターでつくることでしか、様々な音が「音標本」にならないと考える。逐一変わっていく音を3Dプリンターのパスに置き換えることで、緻密に物体として再現している。このように3Dプリンターを用いて形のない音を凝縮し、日常生活に置いたり、普段から身につけるものにすることで、いままで時の流れとともに消えていた「音」を「標本」として留めておくことができ、日常をより豊かなものとする。

ND3M Creator 002 "Naoki Tagawa"

sample(synth)

「シンセサイザーの音標本」
音という現象を深く探求すれば、それが人の手によるものであれ、機械の産物であれ、その本質は単純な波形に帰結する。まるで虫の標本が、生命の温もりを失うことで初めて露わにする冷たくも美しい姿のように、音もまた無機質な波形へと還元されることで、新たな美の相を見せるのかもしれない。

「僕にとっての音標本とは?」
この無機質な波を重ね合わせ、揺らぎを与えることで、我々は音に対する美的感覚を別の角度から解き明かすことができるのではないだろうか。生命の息吹から切り離された音の断片が物質として立ち現れたとき、新たな命を宿す瞬間に立ち会えるのかもしれない。
音標本は、感性的な美しさと理性的な構造の両方を兼ね備えており、それらを同時に観察することで、人間の認知プロセスに対する洞察を深めることができるだろう。

本企画では5名のND3M クリエイターと、1名のコラボクリエイターの6名の作品が並ぶ。今回はそのうちの3名を紹介した。
第3話 後編では、残りの3名を紹介する。続報を待て。

POP UP STORE
日時:2024年4月27日(土)〜4月28日(日) いずれも10:00〜18:00
場所:gallery yururi
東京都目黒区緑が丘2-7-13(東急東横線/大井町線 「自由が丘駅」から徒歩約7分)事前予約:不要






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