芸人としての正解


 コンビニでバイトをしている僕はつい先日バイト中にファンの方に声をかけていただいた。

ファンの方
「間違ってたらすみません、ナチョス。のにしむらさんですか?」

にしむら
「はい、そうです!」

ファンの方
「最近インスタでみつけてみてます!」

にしむら
「ほんとですか!ありがとうございます!」

ファンの方
「ふっ笑、ていうかにしむらさんって意外とまじめなんですね笑」

にしむら
「えっ?^^;」

ファンの方
「芸人さんだからバイト中でも面白いことしてるのかと思いました笑 普段は面白い感じじゃないんすね笑」

にしむら
「あー^^;、すみません、まだまだ未熟なもので^^;」

ファンの方
「芸人さんなら、もっと笑わせないと!☝️笑」


あの時何をするのが正解だったのか。
正解はあるのだろうか。
ないのかもしれない。
だが僕は考えた。


僕はこれからフルチンでレジを打とうと思う。

逆立ちで鍵盤ハーモニカを吹きながら品出しをしようと思う。

店頭で大太鼓を叩きながら「いらっしゃいませぇぇえー!↑」と言おうと思う。

一輪車に乗りながら店内清掃をしようと思う。

ウザい客に出会ったら1人1人アーチェリーで殺していこうと思う。

長時間おしゃべりしてくるおばちゃんには、カブトムシの交尾の話を2時間聞かせようと思う。

店長の肛門を毎日ミューズで洗おうと思う。

牛で通勤しようと思う。

屋根の上で休憩時間を過ごそうと思う。

入った給料全てをつかって自分のお腹にマタニティアートを書いてもらおうと思う。

フライヤー商品を頼まれたら、中トロ握って渡そうと思う。

そのために、いっぱしの中トロを握れるようになるまで修行に出ようと思う。

一人前の寿司職人になってコンビニに帰ってこようと思う。

そしてお客さんをうならせようと思う。

鮮度には気をつけようと思う。

鮮度とは、ネタがどれだけ新鮮かという事だ。

鮮度によってかなり味が変わってくる。

だから気をつけようと思う。


つまり、
鮮度に気をつけていれば良かったのだ。
そんな人間に私はなりたい。


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