ぬるい朝(詩)
凍ってしまえばよかったのです
雲が空を覆い 雪が地面を覆っていました
肺の痛いほど鋭く冷たい空気でした
それは人の訪れぬ 花も咲かぬ
北の方にある異国の地でした
ただ白い眺めでした
故に何も考えなくて良かったのです
そのまま凍ってしまえばよかったのです
寒さに耐えることをせず
気を許してしまえばよかったのです
手足が動かなくなってしまえば
思考が働かなくなってしまえば
その地で永劫凍ってしまえば
どれほど安らかにあれたことでしょう
_ぬるい朝は赦さない
溶かされてしまった 私の夢
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