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Midjourney は光を操れるか

ちあきん

私がMidjourneyを始めたのは今年の9月ですからまだ3ヶ月の素人です。
ですが私自身のプロフィールとしてCG制作歴は40年越えます。

初めて作ったCGは映画『スターウォーズ』に出てくる、デス・スターにミサイルを投下する照準を真似たものです。
「フォースだ、フォースを使え」とオビワンの声が聞こえルークが外したあの照準です。

当時のパソコンに今で言うCGを作る能力はありません。
しかし、みな色々と工夫してCGを作っていました。

今のPC、当たり前の様に文字が表示されます。
しかし昔は、それはとても凄い事、大変な技術だったのです。
なおさら、モニターに絵を描く事なんて出来ません。では、どうやって描いたのか。
機械語と呼ばれる、コンピューターが直接理解出来る言語を使って、モニター上の座標を指定して、そこにデータを置きます。
これによりモニターに点が出来ます。
この組み合わせで絵を描きます。「ドット絵」の走りです。
そのような原始的な手法で絵を描いてしました。

私が作った照準は、赤と青の四角いマークが動いて、重なるというものです。アニメーションとしてそう動くようにプログラムしました。
ところが、ところがですよ、そのころは「動画」ファイルは存在しません。
.mov などの動画ファイルの事です。
では、どうやって「動画」にしたのか?

8mmフィルムです。

部屋を暗くして、高感度の8mmフィルムにてモニター上のCGを撮影。
フィルムを巻き戻して、それっぽく撮影した実写と「二重露光」させました。
二重露光とは、光と光の重なりによるフィルムの合成映像。
今にして思えば、この頃から私は「光」を意識していたのですね。
そして、それが、この後に繋がります。

それから時が流れて、私が就職した映像制作プロダクションには、
日本初のCGアプリが導入されていました。

その頃の日本のCG事情は、世界に比べて遅れておりプログラマーだけがCGを作っていました。一般人がCGを作れるアプリは無かったのです。
プログラマーが作ったCGは、3DCGでして、テレビのバラエティなどに使われていました。

会社に導入されていたのは、CGを一般人が作れるアプリです。
ただし、ただしですよ、機能は二次元CG、セルアニメを作るソフトでした。
しかし、CGソフトの制作会社も3DCGの流れは理解しており、二次元CGが擬似的に三次元化出来る機能を入れていました。
擬似的な三次元なので、裏・表の立体感は描けません。
人間がアニメーションを工夫して三次元らしく見せかけていました。

絵の具は、色を混ぜれば混ぜるほど、濁ります。
そして、黒に近づきます。
対して光は、混ぜれば混ぜるほど、白に近づきます。
二次元アニメのCGソフトは最終的にブラウン管に表示できる絵を作る様になっていました。
ブラウン管は光で絵を表示します。
そのためか、色をプラスして重ねる機能がありました。白に近づくのです。
ここにグラデーションなどを加えると「光」に見えました。
それが二次元アニメのCGソフトの強みでもありました。
光に見えるCG映像を沢山作成しました。
この頃、発注として多かったのが映画「スーパーマン」のオープニングで使われる立体的な光が流れて立体ロゴが飛んでくるタイトル映像でした。

ご存知無い方は、こちらの動画をごらんください。

映画の中で「スーパーマン」が一番好きな私にとって、してやったり、な仕事でした。
このタイトル映像と同じ様な映像を、二次元CGソフトで作ることが出来たのです。かなり、光のArtに自信を持ってきました。

3D

世界は3DCGです。
会社もついに3DCGアプリを導入しました、それも日本初です。
"WaveFront"と呼ばれるソフト、今は"Maya"と名が変わっています。
当時の価格で1システム2億円、2システムで4億円(記憶違いがあるかも、それでも億超えは間違い無いです)と、高価な物。
当然ですが、3D作るのがとっても楽。相当リアルな3DCGが作成できます。
この時から日本では、プログラマーが作成する3DCGと、プログラマー以外の者が作成する3DCGの二派が生まれる事となりました。

消えた光

3DCGソフト"WaveFront"を使い始めてすぐに気づいたことがあります。
色を塗る「レンダリング」は写実的に計算されます。
そこに重なって明るくなる色、つまり「重なる光」が存在していなかったのです。意外な発見でした。
コンピューター映像の世界ではRGBの組み合わせで色を表現します。
(印刷の世界は含めて語りません)
なのに「重なる光」が3DCGには存在していなかったのです。
技術的には簡単です、データを足し算するだけです。
しかし、機能として無い。
ゆいいつ、Photoshopには、明るく重なるレイヤーや筆が存在しました。
ペイントでは光を描けるのですが、3DCGでは不可という。
しかし、光を描きたかった私は考えました、そして光を表現することに成功しました。
まず、透明の厚みの無い板を用意します。
透明と言っても透明度 99.9999999 %くらい。完全な透明にはしません。
反射率これを、通常最大100%なのですが、1000%くらい与えます。
ぼかし具合、石などは光の輪郭が出ませんよね、金属だと鋭く見えて来る、これで質感が決まります、このぼかし具合は、石の様にもやっとしたものにします。
これで透明の板ギリギリの位置に照明を置きます。
照明の強さも100%を越えて1000%等にします。
すると、するとですよ、透明の板に光が反射して、それが眩しい光として認識出来るのです。やったね🌟

と言っても、スーパーマンのタイトルのような光は作り出せませんでした。

動画編集ソフト

CGが大ブームになり、色々な加工ソフトが登場してきました。
動画を編集するソフトも色々と出て来ました。
(ちなみに今のスマホの方が凄いですよ)
そのなかで私が気に入ったのが、動画をタイムライン形式で処理するものではなく、ブロック化してつなぎ合わせていくソフトでした。
繋ぐブロックの中で様々な画像処理が出来ました。
光の合成も出来たのです。

3DCGでは光そのものを描きません。
代わりに合成することを前提にした、色のパーツを作ります。
光らせたくない部分は黒のマスキング。
その色を重ねたときの色を想定して、何種類か用意します。
動画素材はそれら。
それを動画編集ソフトで加工していきます。
色のパーツにぼかしを入れる、元の画像に光合成する、これに調整をかける。こうやって光の演出を作ります。

Midjourney

お絵かきA.I. の場合、光はどうでしょうか?
光を更に重ねて光らせるには?
Midjourney以外のソフトに頼らず、Midjourneyだけで、光が生み出せるのか。今、そこにチャレンジしています。

挑戦作

Midjourneyにて光を意識した作品です。
強い光から、淡い光、線のような光、重なり方、ライティングの場所、
などなど。

モアレはnoteアップ時画質が低下するためです。
高画質Versionは後日ホームページにアップします。

スーパーマン

余談ですが、映画「スーパーマン」のタイトルに使われている光のタイトルは、実はCGではありません。
実写です。特撮です。「スリットスキャン」と呼ばれる技術で撮影された映像です。本物の光なのです。すごいですよね。


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