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宮本カツカレーと緑の妖精さんを応援した冬 (R-1グランプリ 2023)

自分のライブ通い歴に何となくずっと縁があるR-1グランプリ。THE MANZAIやM-1グランプリの予選に伴う緊張感よりワクワク感の方が強いので(純粋なピン芸人を応援されている方に申し訳ないと考えつつも)予選も含めて漫才の大会よりは気楽に楽しめるという点があった。一時期、芸歴無制限だったR-1グランプリは自分が唯一推しを応援できる賞レースでもありました。

今年は3年ぶりに、今までとは違う特別な思い入れで R-1グランプリの予選に足を運びました。

3年前の無念 (2020)

2020年の2月末からコロナ禍の影響がライブシーンにまで直撃するようになった。沢山のライブが中止になった。

コロナ禍の影響周りで1番悔しかったのはR-1ぐらんぷり2020の敗者復活戦の観覧の中止でした。秒殺だったチケ取りを勝ち抜き、現地で当時の最推しを応援する気満々でした。

幻になった敗者復活戦のチケット。あまりにも悔し過ぎて払い戻す前にチケットの写真を撮りました。

しかし残念ながら敗者復活戦の観覧は無観客に変更。現地で応援することが出来なくなってしまった。ご時世上仕方ないと思いながらも悔しさしかなかった。

しかしよりによって最推しがやったネタが音楽を使ったネタだったため著作権の都合で敗者復活戦の生配信では流れなかった。結局最後何のネタをやったか分からないまま終わってしまった。

翌年からご存知の通り、R-1グランプリに芸歴制限(芸歴10年以下)がついた。あの時の最推しも出れなくなってしまった。もう予選に足を運ぶ機会がないな、中途半端に終わってしまったなとちょっとしたモヤモヤだけがずっと残ってしまいました。

宮本さん、マエノさんのR-1ラストイヤー (2023)

2022年の年末、出場資格ラストイヤーを迎えた宮本さんとマエノさんが解散明けそれぞれR-1にエントリーしたことを表明しました。状況や推しは3年前と違えど、色々あった中また自分がR-1の予選に足を運ぶ機会が復活した。だからこそ何としてもお2人の予選日には絶対現地で見たい思いが強かったです。

今年も何かしらの賞レースでお2人を応援できる。もしかしたら今回のR-1が「純粋にお2人だけを応援すれば良い」最後のチャンスかもしれない。そんな思いもありました。

ありがたいことに(強行突破感もありつつ)、宮本さんとマエノさんのR-1の予選は全部現地で見届けることが出来ました。3年前から抱えていたモヤモヤが晴れるくらい、悔いなく最後までお2人を客席から応援できたことを嬉しく思っています。本当に感謝しかないです。

1回戦 (1/8、1/12)

【1回戦 (宮本さん: 1/8)】

1/5の「マリオネットブラザーズ新ネタライブ」でマリオネットブラザーズとトリオ漫才を披露した宮本さん。そのライブのEDで宮本さんのある一言が引っかかった。

「R-1用のネタ、また一文字しか書けてない。」(ノートに「よ」って書いた後静かにノートを閉じたそうです…)

今回のR-1参戦で初めてピンネタを書くことになってしまった宮本さん。あと3日でネタ間に合うのか(笑)。

そんな心配をしながらも1/8は宮本さんの応援でR-1グランプリ1回戦に足を運んだ。

(どうか…無事ネタ間に合ってますように。)

宮本さんが披露したピンネタ、「宮本カツカレー」はモンローズの「居酒屋」の店長を思わせる言い回しもあったり、凄く「等身大の宮本さん」なネタでした。意外とと言ってしまったら失礼な気もしますが、ちゃんとした1人コントでした。G〜Iグループのトップバッターだったにも関わらず、ほぼ満席だった客席のウケもよく「もしかしたら(2回戦)有り得るんじゃないか」と思いました。

結果は2回戦進出!本当にどうなるかと思いましたが数日前の進捗を考えると、モンローズのネタの時と同様、当日までに完璧に仕上げてきた宮本さんの凄さを改めて実感しました。調整0のぶっつけ本番に近かったからこそ。

前日作戦会議(?)した仲間達にも感謝を忘れない宮本さん。ナルゲキメンバー最高!

【1回戦】(マエノさん: 1/12)

年末年始休暇前に1回戦の全日程の日割りが出たおかげで無事マエノさんの1回戦にも足を運ぶことが出来ました。

モンローズ結成前はピン芸人時代があったマエノさん。ピンネタもいつか見てみたいと思っていたので今回見れる機会が出来て嬉しかったです。

マエノさんが披露した1回戦のピンネタは1/9の2本で見たピーターパン風の妖精の1人コントでした。メルヘンで可愛らしい設定の中にも口の悪さ(褒め言葉)も含めてすごくマエノさんらしいネタでした。

1本目のライブまんまではなく、ちゃっかり2本目のライブでも内容変えたりなど調整したマエノさん。

先日行った1回戦(1/8)は土日開催だったこともありほぼ満席で笑いが起きやすかったのに対し、この日は平日の朝一でお客さんも少なく重たさもあった。ここまでも違うのかと現地にいながら痛感してしまいました。

それでも何が起こるか分からないのが賞レース。A〜Cグループのトリでマエノさんが出てきた時はワクワク感でいっぱいでした。少なくとも自分にはちゃんと妖精さんが見えたくらい楽しかったです。

ちょうど良くマエノさんでブロックが終わったためその時点で会場を後にしました。出番終わりのツイートで何となく察してしまったものも、結果発表まで待ちました。

奇しくもその日の夜は池袋で宮本さんのライブがあった日。なので実質ラストライブぶりに同日にお2人を応援できた貴重な日でもありました。

残念ながら結果は1回戦敗退でした。漫才の大会でもそうですが、賞レースになるとどうしても「ネタ書く側」に情を入れてしまう。マエノさんのピンネタ、もっと見たかったです。

光の速さでユニット漫才に切り替えたマエノさん。

月の後半は先月の主催ライブで一緒に漫才したグリフォン國松さん、ホビーさん、カナイさんとユニット漫才を披露したマエノさん。楽しそうに漫才するマエノさんを見て少し安心しました。もし、万が一またピンネタする機会があったら見に行きたいです。

ピーター・パン衣装のマエノさん見てまたCCステーション主催ライブの合同演劇で見たいなとも思いました。

2回戦 (1/18)

M-1グランプリ2021 3回戦ぶりのよしもと有楽町シアター。

無事休みも確保できたおかげで1回戦に続き、2回戦も現地で宮本さんを応援することが出来ました。朝早起きしたおかげで無事当日券の整理券もゲットできました(1回戦と違い、外ではなく室内での待機だったの助かりました)。

2回戦からはシード組も参戦。それもあってか平日昼間からのスタートにも関わらず開演時点で客席の半分以上はお客さん入ってました。

シード組の力もあって、この日の客席も温かかった。

宮本さんのネタは1回戦と同じく「宮本カツカレー」。出順も同じく休憩明けのトップバッター。実質ピンでの調整ライブ0本だったにも関わらず変更していた箇所もウケていました。フリに入った時点で笑いが起きた時には「もしかしたらワンチャン準々決勝ありえるかもしれない」と思ったくらい結果が楽しみでした。

結果は準々決勝進出!1年通してピン芸人で活躍している芸人さんもいた中、合格者20人の中に宮本さんがいたのがとにかく凄いと一覧を見て鳥肌が立ちました。宮本さんをルミネで見られる!

色違いのキバゴもゲットできたのか気になるところです。

準々決勝 (2/2)

宮本さんの応援で3年ぶりにルミネでR-1準々決勝を見ることになるとは。

準々決勝に向けては調整でライブも入れた宮本さん。イカ舎キング(1/30)で初めてライブでピンネタを披露することになった。

この日は宮本さん以外も数組準々決勝の調整をしていてみんな軒並みにウケていた。調整組の中では出順が最後だった宮本さん。ネタ尺も2回戦までの2分から3分に増やさないといけない。2回戦までの部分は概ね予選通りのウケだった。

しかし準々決勝以降用に追加した下りの反応が思ったよりイマイチだったのかネタ終わり舞台上に座り込み1人で反省トークをし始めた宮本さん。新しく追加した下りはもっとウケることを想定していた、他の調整組がウケていて緊張していたこと、準決勝に勝ち上がるためには今まで以上のウケが必要だって実感したことなど。宮本さんらしいなとも思いつつ、あと数日で軌道修正できるかなと少し心配にもなりました。

本編のバトルライブの集計時間中木場さんに呼び込まれた宮本さん。今回のR-1のネタ作り、4年前のR-1初挑戦の裏話なども聞けてよかったです。

準々決勝の宮本さんはAグループで出ることは事前に発表されていた。イカ舎の時の様子を考えるとあえて出順が早い方が他と多く比較することなくのびのび出来るかもしれないとプラスに見えてきました。

そんなこんなで迎えたR-1準々決勝・東京1日目(2/2)。大丈夫かなと心配もありつつ、沢山のことを乗り越えてここまで辿り着いた宮本さんと(一緒にネタを作った)チーム頭脳の皆さんを信じようって決めました。

とりあえず自分が出来ることは客席から元気玉を飛ばすことだけ。

宮本さんは全体で2番目の出順だった。「宮本カツカレー」の人望の3分版。2分版の下りは今までと同じく客席からのウケもよかった。後は3分目でどう勝負に出るか。

しかし自分の心配を他所に、イカ舎で追加した人望の3分目の下りが準々決勝のお客さんにちゃんとウケた。宮本さん(とチーム頭脳)が勝負に出た。拍手笑いが起きた瞬間、心の中でガッツポーズをしました。

数日前ネタ終わりで反省トークをしてたとは思えないくらいこの日の宮本さんは堂々と自信満々でルミネの舞台に立っていた。特に大きなミスもなく、最後満面の笑みでネタを締めた時は何か込み上がるものがあった。

準々決勝出番終わりインタビュー(R-1グランプリ公式TikTok)

「宮本カツカレー」の人望の3分版をちゃんと当日まで仕上げてきた。ちゃんと面白かった。ネタをやり切った宮本さんが凄くカッコよく見えた。

そして昨日の2日目終わりの結果発表。公式からの速報記事が一瞬非公開になる事態もありつつ、日付が変わったタイミングで結果が出ました。準決勝進出者の中に宮本さんの名前はなかった。

「宮本カツカレー」をより大きな劇場、テレビで見たかった。でもこの1ヶ月、宮本さんのおかげで凄くカツカレーなワクワクした日々を過ごせました。

気づいたら予選や宮本さん出演のライブがある度にカツカレーを食べていました。

R-1公式によると準々決勝以降のネタは後日無料でも公開されるらしい。もし宮本さんのネタも公開されたら沢山の人に見てほしいと切実に願っています。

(良い意味で)予想外だった宮本カツカレーの快進撃

ファンとして言うのもアレかもしれないが、今回の宮本さんのR-1での活躍は予想を遥かに超える結果になりました。「宮本カツカレー」の快進撃をここまで長く見れるとは思っていませんでした。

この大会に向けて1年もしくは数ヶ月前から準備していた芸人さんが多数を占める中、ネタを書いたことがないかつ1ヶ月弱しかピン芸人歴がない宮本さんが準々決勝まで進めたこと自体大健闘だと思います。

先日配信された「まだまだお笑いの赤ちゃん」(1/20配信回)でも宮本さんがおっしゃっていたが、1回戦の前日までネタが出来上がってなかったそうです。

【1回戦前日の作戦会議】

今回集まった芸人さんが全員ナルゲキの中心メンバーだったのも嬉しかったです。

配信内で宇野さんも言っていたが、今回の宮本さんのネタも宮本さんのために何かしたい、好きだからこんなに沢山の芸人さん(木場さん、山下さん、中田さん、田中さん、高木さん、細田さん)が一緒にネタを考えてくれていた。今まで宮本さんの頑張りや人望があったからこその展開になった。

2回戦前は清和さんも宮本さんに協力。モンローズ解散後もまだ清和稽古会がある、まだ師弟関係が続いていることが知れただけでも嬉しかったです。

準々決勝前にも清和稽古会があったとか。

予選を突破する度に、今回のご活躍を振り返る中でも常に協力してくれた芸人さん達への感謝を口にしていた宮本さん。

確かに周りの協力もあってこその快進撃だったかもしれない。でも舞台に立つ本人がちゃんと当日まで仕上げて来ないといくら援護があってもここまで進むことはなかった。宮本さん本人の頑張りもあってこそと本人にも凄く言いたいです。

モンローズ解散後はR-1挑戦に加えてユニット漫才やMCなど様々な形でライブに出ていた宮本さん。今回R-1の準々決勝まで進めたことが今後のご活躍への自信に繋がることを願っています。

自分はどちらかと言うと今までネタ作る側の芸人さんが挑む賞レースに1番ワクワクしていました。ただ今回の宮本さんの様に周りの助けも借りつつ、力を発揮して駆け上がっていく芸人さんを応援するのも楽しいなと思えるようにもなりました。

モンローズ時代含めて元々宮本さんの人柄が好きで応援していましたが、今回のR-1挑戦を通じて芸人としての宮本さんの覚悟や魅力をしっかり感じました。R-1終わり、これからどんな活動をされるか未知数な分気になる所もありますが引き続き応援したいと思います!

宮本カツカレー、またライブで見たいです!

【おまけ】

きっと店主さんは妖精が見える人。

お2人のネタに「カツカレー」という共通ワードがあったためつい描いてしまった1枚。R-1ラストイヤー、お疲れ様でした!

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