人の話に興味が持てない、という人に効く本

という人向けに書かれた文章を読んだ。
五百田達成さんの『雑談力』、という本だ。
雑談をすると人に興味が持てるようになる、と五百田さんは言う。

私の友人のヤギという男も、まさに「人の話に興味を持てない」と嘆いていた。
彼は自身が好意を寄せる異性の話さえ「興味がなければ冷めてしまう」のだそうだ。
そのくせ彼は「将来は嬉しいことや悲しいことを分かち合える異性と出会いたい」などと言うので、「好きな人の話に興味を持てない人間が、その人の持つ価値観における嬉しいや悲しいに寄り添えるわけないだろ」とぶった斬ったのがつい先日だ。
ヤギにこの本を勧めよう。この本を読み終えた私はそう思った。彼が本を読んでいるところなど見たことがないけれど。

なぜ、雑談力をつけると人の話に興味が持てるようになるのか。
それは本の中でわかりやすく伝えてくれている以下に書いたような雑談のコツが原因だろう。

・雑談は無理に面白くしたり盛り上げたりしなくていい
・得意な視点を持てばどんな話も自分の視点で掘り下げられる
・上手な雑談はとにかく会話を続けさせる「楽なもの」でよく、そのポイントを抑えるだけで結果として雑談相手が自分に良い印象を抱いてくれる

これから仲良くなる(かもしれない)人、つまりまだ仲良くない人と会話する時間を苦痛だと思わない為の技術を持つことで、他人との出会いから接近までの入口部分をストレスなく通行することができる。
結果として、まだよく知らない相手やその人の話に興味を持つ余裕ができる。

全ての出会いの入口には雑談がある。
いわゆる"コミュ力"に頼ることなく、シンプルで理屈に裏打ちされた技術で人との会話を楽にしよう。そうすることで、自身の立ち回りに一杯一杯だった私達も、相手に興味を持てるようになるのだ。

ヤギにこの本を勧めよう。
食べられてしまわないといいけど。

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