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カイリー・アーヴィンと反ユダヤ主義

カイリー・アーヴィンが「Hebrews to Negroes: Wake Up Black America」という反ユダヤ主義がもりだくさん入った映画のリンクをツィッターでシェアし、それを謝罪しなかった事から出場停止処分にまで発展する騒動がありました。SIのベテランNBAレポーターのハワード・ベックがこの一連の騒動について「NBAをカバーをしてきて26年目になるが、このようなものは見た事がない」と話しています。

騒動が数週間以上も続き、出てきた情報が多いので、一旦ここで「カイリー・アーヴィンと反ユダヤ主義」騒動についてまとめたいと思います。

反ユダヤ主義映画とアメリカにおける反ユダヤ主義

その前にまずは、カイリーが投稿して問題の発端となった反ユダヤ主義映画について理解していないといけません。そこでこの「Hebrews to Negroes: Wake Up Black America」についてリサーチしてみました。

この映画は2018年にロナルド・ダルトンが自分が書いた本を原作にして予算$8000ドルでつくった自主映画です。ドキュメンタリーの体裁を取っていますが、取材などせずにデマを元にユダヤ人を貶めるような内容になっているそうです。

私も本や映画は見ていませんが、そこに描かれている内容は、アフリカ系アメリカ人のユダヤ教(黒いヘブライ人とも言う)の中の過激派と知られるセクトから影響を受けているようです。彼らの主な主張は、真のユダヤ教徒である黒人は今のユダヤ人から宗教と遺産と地位を騙し取られた被害者であり、そのユダヤ人はメディアと金融を支配し、サタンを崇拝している等の事実を歪めたものだそうです。もはやカルトと言ってもいいと思います。

Wikiによると、「Hebrews to Negroes: Wake Up Black America」では、黒人は正当なイスラエル人の子孫だと主張し、今いるユダヤ人は本物のユダヤ人ではなく、黒人から宗教的遺産を乗っ取り、それを隠蔽した、とあります。他にも、ユダヤ人は黒人を抑圧し騙している、ユダヤ人の権力と強欲、ユダヤ人がメディアを支配、ユダヤ人の悪魔崇拝、ホロコーストの否定、シオニズムへの攻撃、ロスチャイルド家の陰謀論、捏造されたヒトラーの言葉、捏造されたローゼンタールのメディア支配についてのインタビュー等の反ユダヤ主義的な主張に溢れているそうです。

また、ローリングストーン誌によると、原作の本では、「ヨーロッパ人とアラブ人の奴隷商人がアフリカへ足を踏み入れた時から、黒人は自分たちの遺産についてウソをつかれていた」などと書かれ、ユダヤ人について次のように主張しています。

  • 真のイスラエル人の子孫の黒人は、神に選ばれた民という属性を盗まれた。

  • ヨーロッパ系ユダヤ人はサタン礼拝し、金融やメディア業界を支配している。

  • 奴隷と黒人男性を女性化している責任はユダヤ人にある。

  • ユダヤ人の奴隷船が我々の西アフリカの黒人とバンツー族の先祖をユダヤ人が所有する港へ連れて行った。

  • 何世紀ものユダヤ人の教化と洗脳とプロパガンダのツールは、サタンが世界を騙す事を助けてきた。この主張は捏造されたローゼンタールのインタビューを元にしている。

  • ヨーロッパ系ユダヤ人は、ユダヤ教のタルムード本で、黒人はハム/カナンの呪いにより肌の色が呪われていると教えている。それによりKKKより先に黒人差別が確立された。

  • ヨーロッパ系スコットランド/ヨーク人のフリーメイソンとフリーメイソンとユダヤ人の多くはルシファーやサタンを信仰し、高位のユダヤ人がそれを認めている。

  • ユダヤ人がニュースメディアを支配している:「我々の金の支配とマスメディアを使い、ヨーロッパ系ユダヤ人は我々の思考を支配している」

セクトと言うよりも陰謀論に近いかもしれません。カイリーは以前から陰謀論好きとして知られているので、彼がこれをどう考えて投稿したのか疑問に持った人が多かったと思います。

反ユダヤ主義と犯罪

反ユダヤ主義の犯罪は年々増加傾向にあり、11/4にもカイリーの出身のニュージャージー州でもFBIがユダヤ教の礼拝堂襲撃に対して広範囲な警告を出していた程です。この容疑者は特定されましたが、その人物がカイリーやカニエに影響を受けてたのかは不明です。

反ユダヤ主義の犯罪の推移(2008~2021)

反ユダヤ主義の犯罪は記録を取りはじめた1979年から最多になっているそうです。

また、FBIによると、1991年から宗教関連のヘイト犯罪ではユダヤ教がもっとも頻繁に犠牲になっているそうです。

2015年から2020年までのヘイト犯罪(FBI資料):

この統計からは、ヘイト犯罪では黒人の次にユダヤ人の犠牲が多くなっているのがわかります。

このように、アメリカでは黒人差別などの人種差別だけではなく、ユダヤ人への宗教的ヘイトも社会問題のひとつになっているようです。ユダヤ教へのヘイト犯罪増加の背景には、ユダヤ人を敵対視する白人至上主義が台頭してきた事も関係があるでしょう。

カイリーの出場停止処分まで

10月28日

カイリーが460万人のフォロワーがいるツィッターにアマゾンで販売されている反ユダヤ主義の映画のリンクを貼ってしまい、ユダヤ人のヘイトを煽っているとして問題にされました。タイミングも悪く、カニエ・ウェストが反ユダヤ主義のコメントをした数日後で、すでに世間は反ユダヤ主義問題で温まっている状況でした。それで余計に火がついてしまったのかもしれません…

カイリーは後にその映画と本は自分の名前の由来をググっている時に見つけたものだったと説明しています。

このカイリーの行為に対して、ネッツのオーナーのジョー・サイがその日の夜にツィッターで遺憾を表明しました。

10月29日

カイリーがサイのツィートに反応したのか、次のようなツィートをしました。「私はオムニスト(特定の宗教を信じず、すべての宗教をリスペクトし、その全てに真実を見出す人の事)で、誰の宗教の信仰もディスリスペクトするつもりはない。私がレッテルを貼られた「反ユダヤ主義者」は正当化できないし、私が日々生きる中での現実や真実を反映してはいない。私はすべての命の営みと宗教を受け入れて学んでいきたい」

ただ、問題になったツィートはまだ残ったままです。(*現在は削除されています)

そしてNBAが声明を発表。「あらゆるヘイトスピーチは容認できない。それはNBAが掲げる平等、インクルージョン、リスペクトの価値に反する。私たちは、反ユダヤ主義含め、そのような言葉や考えに異議を唱え、論破する役割があると信じている。私たちはNBAコミュニティーのすべてのメンバーと協力して、全員が言葉と行動の影響を理解できるようにしていく」

NBAはこの声明でカイリーの名前を出さなかった事で批判を受けました。

● カイリーの記者会見

そしてカイリーが投稿からはじめて記者会見を受けました。そこでカイリー本人からその投稿をした真意を聞けるはずです。それにオーナーやリーグの声明を受けて、当然謝罪もあると思われていました。しかし、見事に期待を裏切られます。

蓋を開けてみれば、謝罪どころか反省の色は全く見られない会見になってしまいました。会見の主なやりとりを紹介します。

いちばんSNSで出回ったのが、ESPNのニック・フリーデルとの言い争いになった場面です。それはフリーデルが、オフシーズン中にカイリーが陰謀論者のアレックス・ジョーンズの「New World Order(新世界秩序)」アレックス・ジョーンズをSNSでシェアした理由を聞いた事からはじまります。この「New World Order」の内容は、The Athleticのエリック・コローン曰く「深く反ユダヤ主義に入り込んだ」ものだそうです。

カイリーは「New World Order」をツィッターでシェアしましたが、ジョーンズの信じていることや、彼が流していたサンディーフックの悲劇のデマには賛同しないとハッキリと否定しました。

カイリー:「私はジョーンズを支持しない」

ただジョーンズが訴えていた90年代の陰謀論については次のように答えています。

カイリー:「秘密結社やカルトは本当だ」

そして、フリーデルから、なぜ反ユダヤ主義の映画をプロモートしたのか聞かれました。

カイリー:「頼むからそれをプロモートと呼ぶのはやめてくれないか?私が何をプロモートしたと言うのか?」

フリーデル:「あなたがプラットフォームにあげた」

カイリー:「でもそれで私がプロモートした事になるのか?あなたは私がプロモートしたのを見たのか?」

フリーデル:「もし投稿したら、みんなはそれをプロモートしたと…」

カイリー:「私はあなたが投稿するように投稿しただけだろ?」

フリーデル:「そうだ」

カイリー:「OK、あなたは生活のために投稿しているんだろ?」

フリーデル:「そうだ。でも私の場合は…」

カイリー:「すばらしい。次に移ろう」

フリーデル:「でもそれは反ユダヤ主義でいっぱいだ…」

カイリー:「次に移ろう。ここで私の人間性を奪い取るような事はしないでくれ」

フリーデル:「私はそんな事はしていない。私は…」

カイリー:「私は投稿したいものは何でも投稿できる。だからこの話はやめて次の質問に移ろう」

フリーデル:「カイリー、あなたは理解しなければいけない」

カイリー:「私はあなたから何も理解する必要がない。何もない。何もない」

フリーデル:「これは私の事ではない」

この議論の生の雰囲気を見たければ次のYoutube映像で確認してみてください。NBAでこのようなインタビューはほとんど見れないと思います。

● カイリーの他の主張

このフリーデルとのやりとりの前に、カイリーがどのようにして問題になったツィートを投稿したのか明かしました。

「学校では得ることはできなかったので、私は本当に意識を高めることについてはいろんなところをくまなく探す。私がやったのは、私や私の祖先についての歴史ではない事を、1日7時間も教化され、洗脳されただけだった。

特にその日は私は家に帰ってググっていた。もちろん、みんなその検索エンジンが好きだ;私は反ユダヤ主義的なものや、人種に関してのものを探していた訳ではなかった。私は自分の名前とそれが何を意味するのかを調べていた。それはピリピ人への手紙: 211(聖書)に与えられたタイトルだ。私の名前はヘブライ語に翻訳すると「ヤハウェ(エホバ、万物の創造者)」だ。だから、Amazonプライムを見て、「ヤハウェ」に関するドキュメンタリーがあるか見てみた。私は検索窓で「ヤハウェ」を入力した。それが出てきた。そこから出てそれを私のプラットフォームで共有した。それが私のその日の夜にあった事だ。反発やみんながそれを呼ぶものに関しては、私たちは2022年に生きている。歴史は誰からも隠されるべきではない。宗教に関しては、私は分断をするような人物ではない」

NYポストのブライアン・ルイスとそのドキュメンタリーを観た観ないかのやりとりもありました

ルイス:「私が言おうとしていたのは、あなたがシェアしたものは、いちども観た事がなかったものなのか?」

カイリー:「観た」

ルイス:「オーケー、それを観たのか」

カイリー:「観た。昨年たくさんの時間があった。たくさんだ。私は良いものから悪いものまでたくさん真実についての本を読んだ」

ルイス:「それでは、その映画の中に反ユダヤ主義の内容が示唆されていたかもしれないのはわかっていたのか、わかっていなかったのか?私たちがこれを聞いているのは、そのツイートはまだ残されているからだ…」

カイリー:「私たちは2022年に生きている。それは公になっているプラットフォームのAmazonにある。それを観に行くかどうかはあなた次第だ。毎日投稿されているものがある。私は隣にいる人間と変わらないので、私を他と違うように扱わないでくれ。あなたたちはここに来て、私が持っているこの強力な影響力をつくりあげる… ”あなたはそれを投稿することはできない” なぜだめなんだ?なぜだめなんだ?” みんがが他の事を投稿している。ツィッターでは”ニガー”という言葉があがるのを見るだろう?私にはそれについての騒ぎは聞こえてこない。私は、これやあれで何が起こっている事を分裂するためにここにいる訳ではない。ユダヤ人と黒人を比較している訳ではない。私はそんな事はしていない。その会話は否定的で、常に神の選民とは誰であるかというレトリックを中心に巡る。そして、私は、彼らが信じている事について、そしてここで人、文化、宗教について議論するためにここにいる訳ではない。いや、それはここにある。それは公のプラットフォームにある。私は何か違法なことをしたか?」

ルイス:「ノーだ」

カイリー:「そうだ、それが私が言っている事だ。私は何か違法なことをしたか? 私は誰かを傷つけたか?私は特定のグループの人々が嫌いだと言い放っているか? … 私はジョー(オーナー)が言ったことをリスペクトをするが、これはエゴや私がアフリカの血を引いている事をどれだけ誇りに思っているかではなく、私がここアメリカで自由な黒人として生き、ここにたどり着くまでの歴史の複雑さをわかっている事がすごく影響している。だから、自分が信じていることを取り下げるつもりはない。私はひとりではないので、強くなるだけだ。私には周りに大勢の人たちがいる」

話をまとめると、カイリーは去年コロナで時間があった時にその映画を観て、原作も読んでいましたが、たまたま自分の名前の意味を調べている時にその映画が検索でヒットしたので、その映画の内容を知っていたにも関わらず、そのリンクをツィッターに投稿したようです。それがアマゾンで誰にも見れるようになっているもので、違法性もないので、それを投稿することは問題にならないと思っていたようです。スタンスとしては、「なぜ誰もが観れる映画のリンクを貼っただけで私が責められなければいけないんだ?」という感じでしょうか。

10月30日

カイリーが問題になった投稿を削除。

カイリーと契約をしているナイキがThe Athleticを通して声明を発表しました。「ナイキでは、私たちはヘイトスピーチの居場所はないし、私たちはどのような反ユダヤ主義も非難する」

11月1日

NBPAがカイリーの会見を受けて声明を発表。

「私たちの社会に反ユダヤ主義の居場所はない。NBPAは全員が受け入れらえる環境をつくる事にフォーカスしている。私たちは、選手たちが特定の言葉はヘイトなイデオロジーを広めてしまうと完全に理解するのを助けて行く事にコミットしている。私たちはヘイトスピーチがどこであがろうと、その全てを見つけて戦う努力を続けていく」

ここでもNBPAはNBAのようにカイリーの名前を出していません。カイリーがNBPAのVP(Vice Presidnt)でだからでしょうか。なぜ反ユダヤ主義を広めた事を謝罪できない人物が組織のVPになれるのかNBPAは説明する必要があると言う人もいます。

また、カイリーは2020年の2月にNBPAのVPに就任していますが、来年のオールスター休暇中に再任の投票があるそうです。The Athleticのジャレッド・ウェイスとウィリアム・ギロリーによると、この投票はNBPAにとってもどう対応するべきが未知の領域に入るそうです。ただ、NBPAコミティーの選手たちやプレジデントのCJ・マコラムの発言を見る限り、この後にあるカイリーの謝罪を好意的に受け取っているので、カイリー再選があっても驚きはありません。

また、NBAとNBPAが声明の中にカイリーの名前を入れなかった事について、SIのクリス・マネックスをはじめ多くのレポーターたちが非難しています。特にESPNのティム・ボンテンプスは「数日たって誰もカイリーがやった事は悪いと言わない…多くの人がNBAがこれのハンドリングの仕方に怒っている。これまで彼がやったことは悪いと言わないので、リーグとリーグにいるみんなを悪く見せてしまっている。恥ずべき事だ」とNBAの対応を批判しています。

そんな中、ネッツがヘッドコーチのナッシュを解雇しました。GMのショーン・マークスはそれについての会見の中で、レポーターたちにその日はカイリーに会見させないと伝えました。

マークス:「彼は昨夜メディア(会見)をしなかった。彼は今夜もメディアをしない。どこかのタイミングでここに来てまたメディアをやる。だが、現段階で私たちは今騒ぎを広げたくないし、人と交流させたくないと考えている。彼をいったん落ち着かせよう」

これについて、ESPNのブライアン・ウィンドーストは「マークスはこれ以上”騒ぎ”を起こしたくないのでリーグルールを破ってカイリーに会見をさせ続けない。これは単にアーヴィンが謝罪する準備ができていない事を意味しているのだろう」と解説しています。

11月2日

カイリーとネッツがADL(名誉毀損防止同盟:米国最大のユダヤ人団体反ユダヤ主義と合法的に対決することを目的としている)がそれぞれ$500,000づつ寄付する事を発表。

ネッツがADLと組んで、球団とカイリーのためにどうにか騒動を鎮火させようと努力しているのがわかります。

11月3日

NBAのコミッショナーのアダム・シルヴァーが声明を出します。声明ではじめてカイリーの名前を出しました。

「カイリー・アーヴィンは、ひどく侮辱的な反ユダヤ主義な内容を含んだ映画のリンクを投稿するという無謀な判断をした。私たちは、彼がブルックリン・ネッツとADLと協力して反ユダヤ主義と他の差別と戦うことに合意した事実に感謝しているが、私は彼が全面的な謝罪をせずに、特に深いで有害なコンテンツを含んだ映画を非難しなかったことに失望している。私は来週このことについてカイリーと直接会って話す」

これについては、カイリーのやった事が悪いだと非難をしなかった事を指摘されています。

● カイリー2度目の会見

カイリーがシルヴァーの声明の20分後に2度目の会見に臨み、また謝罪と映画への非難を拒否しました。そして、謝罪しないどころか、反ユダヤ主義者なのか聞かれて「ノー」とハッキリと否定しませんでした。

カイリー:「もし私がどこから来たのかわかっているなら反ユダヤ主義にはなれるはずもない」

これは逆に言えば「自分のルーツや出生が隠されていたのなら(映画の主張のように)、反ユダヤ主義になれる」と同義で、とても反ユダヤ主義を否定したことにはなりません。そのためESPNのザック・ロウやSIのハワード・ベックたちのレポーターから「強気に出た」と言われていました。

また、他にもカイリーは投稿の責任を認めながらも、「その中のいくつかの疑わしい事は真実ではない…私はみんなが投稿するすべてを信じてはいない。それはドキュメンタリーだ」と話しています。逆を言えば、カイリーはその映画で言われている何かを信じていると言う事です。そもそも何か共感するものがない映画の事を自分のツィッターで投稿する事はないでしょう。このようにつっこみどころが多く思われてしまった事で、カイリーへの誤解が大きくなり、かなり損をしてしまっているように見えます。

カイリーへのメディアの反応をいくつか紹介します。

ESPNのザック・ロウ:「破壊的だ。ホロコーストはウソだと言っているようなものだ… ある時点でカイリーはそれがどうなのかハッキリさせないと行けない」

ESPNのウィンドースト:「彼は強気に出て取り消さない…ここまでカイリーは来てしまったのは、ネッツがこの3年彼をどう扱ってきたかを表している。ワクチンの件では、彼は勝ったと信じていると思う。最終的にネッツが彼に片膝をついたんだ」

ESPNのティム・マクマホン:「ブルックリン・ネッツはリーグにとって完全な面汚しだ。カイリーがその主な理由だ。彼は間違いを認めようとしない」

ESPNのティム・ボンテンプス:「彼は自分が反ユダヤ主義者かどうか答えるのを拒否した。本当にすごいと思う…彼はその声明でその映画に含まれているすべてに合意した訳ではないと言った。じゃあ合意したものは何だと聞きたい」

SIのハワード・ベック(ユダヤ人):「今まではカイリーはユニークなヤツで終わっていた。だが、これは違う。これはそうではない… ファッキング恐ろしい。その映画の箇条書きのひとつはホロコーストが起こったことを否定した事だ…カイリーがそれを信じているのかはわからないが、彼はそのリンクをプロモートした。そして彼はそのリンクをプロモートした立場を守った。常軌を逸している」

The Athleticのエリック・コリーン(ユダヤ人):「映画やアレックス・ショーンズの陰謀論をプロモートすることは侮辱を超えている。それはアーヴィン自身の言葉で言うなら、人間性の否定だ」

Dunc’d On のネイト・ダンカン:「ユダヤ人としてカイリーがやっている事には頭にきている… もしまた私がカイリーの試合の解説をして、カイリーがビッグスリーを決めたらエキサイトしなければならないのか?ノーだ。それはとても嫌な気分になる」

カイリーが謝罪しない姿勢を見たその数時間後、ADLがカイリーからの$500Kの寄付を受け取らないと発表。「私たち(ADL)は楽観視していたが、記者会見での大失敗を観て、カイリーは自分の行動に責任を感じていない事がはっきりした。ADLは道義上彼の寄付を受け取ることはできない」

このような団体が高額の寄付を拒むのは相当な事だそうです。

出場停止処分

やっとネッツがカイリーに最低でも5試合の出場停止処分を決定しました。

ネッツの声明:「今日のメディアセッションで機会を与えられた時、カイリーが明確に反ユダヤ主義の信念を持っていないと言う事や、映画の具体的なヘイトな内容を認める事を拒否し、私たちはあっけにとられた。彼がそれをはっきりさせる機会を得たのはこれが初めてでなかったが、失敗した。反ユダヤ主義を否認する明確な機会が与えられているにも関わらず、反ユダヤ主義を否認する事を失敗したのは、非常に憂慮すべきことである。それは私たちの球団の価値観に反し、チームにとって有害な行為に該当する。したがって、彼が現在ブルックリン・ネッツと関係を持つことは適していないと考えている」

これでカイリーは少なくても$1.2Mを失う事になります。

そしてカイリーがなかなか自分が反ユダヤ主義だと否定しないので、彼がチームに復帰するには次の6つの条件をクリアしなくてはいけなくなりました

  1. 映画のリンクを投稿した事に対して謝罪を発表し、有害でフェイクなコンテンツを非難し、自分が反ユダヤ主義の信念を持っていない事をハッキリさせる事

  2. カイリーとネッツとADLが11/2に出した合同声明の中で合意した反ヘイト社会的大義をコンプリートする事。それには、コミュニティーの中のヘイトと不寛容を根絶する活動と組織に$500,000寄付する事が含まれる

  3. ネッツがつくった感受性(思いやり)トレーニングをコンプリートする事

  4. ネッツが設計した反ユダヤ主義/反ヘイト・トレーニングをコンプリートする事

  5. ADLの代表とブルックリンのユダヤ人コミュニティーのリーダーたちと会う事

  6. 5つをコンプリートした後、オーナーのジョー・サイと幹部と会って、その中で学んだ教訓とその状況でもたらされた損害の重大さを理解しているか実際に証明し、このような振る舞いを繰り返さないことを確約する事

その処分を受けてから数時間後に、カイリーがインスタで謝罪を発表しました。

その投稿は現在削除されていますが、内容は以下にまります。

カイリー:「YHWHについてリサーチしている時に、私はウソの反ユダヤ主義の発言、物語、およびユダヤ人の人種/宗教に対して真実ではなく攻撃的な言葉を含むドキュメンタリーを投稿した。そして、私は私の行動について完全な説明責任と責任を負う。知識を共有するための大きなプラットフォームがあることに感謝し、より多くを学び、これから成長するためのオープンな対話で前に進みたいと思う。

私の投稿によって傷つき、影響を受けているすべてのユダヤ人の家族とコミュニティーに、あなた方に苦痛を与えたことを深くお詫びし、謝罪する。私ははじめ、ドキュメンタリー内で言われていたヘイトに満ちた発言で傷ついたユダヤ人のブラザーやシスターたちの癒しのプロセスに焦点を当てるのではなく、不当に反ユダヤ主義のレッテルを貼られたことに感情的に反応した。

私は、前後関係なしに、また私が同意したり同意しなかったりしたドキュメンタリーの中の特定の信念を概要する事実の説明なしにドキュメンタリーを投稿したことを謝罪することによって、反ユダヤ主義と戦う立場について混乱させてしまった事を明確にしたいと思います。私は、ホロコーストやヘイトを永続させるようないかなるユダヤ人の文化歴史について軽視するつもりはなかった。私はこの不幸な出来事から学んでおり、私たち全員の間で理解を深めることができることを願っている。私は他の人間と変わらない。私は真実と知識の探求者であり、私は自分が誰なのかわかっている」

ここでも「この不幸な出来事」とまるでそれが偶然起きてしまったかのような反省が感じられない表現したり、ドキュメンタリーの何かには納得しているかのような言い方をしたり、どこかまだひっかかるところが出てきます。このあたりについては、また会見で説明する必要が出てくるでしょう。

ESPNのザック・ロウ:「最終的にインスタで謝罪したが、なぜ口で謝罪できないのかわからない」

ワクチン接種をしない事を決めた時はインスタライブなどをしていたので、テキストだけの謝罪は物足りなさがあるのでしょうか。カイリーはNBPAのサポートを受けているようなので、NBPAとPR会社と一緒に復帰までの段取りを考えているのかもしれません。カイリーのようなあまりコネがないエージェント(義母)だと、こう言う何かあった時にNBPAが頼りになるのだと思います。

この謝罪について、オーナーのサイは、「彼は人々に自分が反省している事を見せなければいけない。重要な事は ― みんなは気付いていないが ― 彼は出場停止になってから謝罪したという事だ」と言っています。

また、ESPNのボビー・マークスはこの謝罪について:「謝罪は遅すぎた。これはセカンドチャンスではなく、3度目、4度目だ。すべてはネッツのフロントオフィスにかかっている。彼らが”もうたくさんだ”と言えるのはいつになるのか…金曜に彼は基本的に彼がやった事は何も悪くないと強く出た。彼はアレックス・ジョーンズの陰謀論にも強く出た。そのポイントガードが責任を持たない時、球団は何をする?」

ESPNのマイク・グリーンバーグ:「ずっと何年もこれをやっているが、あらゆるスポーツでこのような機能不全に陥っているチームを見たことは思い出せそうにない」

ここで、ESPNのESPNのラモナ・シュルバーンとWojが、なぜNBAとネッツがカイリーへの罰則を与えるのか遅れたのかレポートしました。

言い争いになった1度目の会見で、カイリーが非を認めなかったため、ネッツとコミッショナーのオフィスではカイリーへの出場停止処分の声が強まって行ったそうです。ネッツがカイリーにすぐに罰則を与えなかったのは、ジョー・サイがカイリーに反ユダヤ主義の恐ろしさをカイリーに教える時間を取りたかったために反対していたからだそうです。サイは、なるべくカイリー自身と球団とコミュニティーのために時間を伸ばしてきましたが、カイリーが謝罪を拒否し続けたので、罰則は避けられないと考えるに至ったとの事。どうやらサイがカイリーをかばっていたようです。

そしてサイはカイリーと双方向のコミュニケーションをとるために、カイリーがシェアした3時間半の「Hebrews to Negroes: Wake Up Black America」を観て、ADL(名誉毀損防止同盟:米国最大のユダヤ人団体反ユダヤ主義と合法的に対決することを目的としている)からの助言をまとめ、カイリーが良く言及するアフリカ系アメリカ人のユダヤ教についてリサーチしていたそうです。ビリオネラーのオーナーが、選手を理解するために自分の時間をきちんと取ってここまでするのは驚きです。なかなかできる事ではないないのではないでしょうか。ニックスのジェームズ・ドーランなどは絶対にやらなそうです。

しかし、カイリーは1週間たってもサイのテキストメッセージをひとつも返信せずに、謝罪をする意志も見せませんでした。反ユダヤ主義の信念を持っているか聞かれて「ノー」と言えなかったカイリーを見て、サイは自分の誠意が裏切られたように感じたそうです。

また、サイはカイリーとADLと直接会話を持とうとしましたが、すべての話はエージェントの義母を通して彼は直接関わらなかったそうです。シルヴァーは、カイリーからの映画の非難や完全な謝罪なしでADLとの声明を出す事には注意するようにサイに伝えたそうです。

2回目の会見の後、カイリーが反ユダヤ主義とホロコースト否定を拒否した事で、サイはカイリーには誠意がないと確信したそうです。ADLと出した数時間前の声明も意味のない事になってしまいました。

その記事の中で、Wojとラモナは「サイの彼(カイリー)に学びをもたらす取り組みは無様に失敗し、サイはカイリーへの信念を再び見誤り、それは球団に対して破壊的状況をもたらした」と書いています。

Wojも今回の記事では、かつてレブロンの事を否定的に書いていたように、カイリーに対して結構否定的な書き方をしています。もちろんWojはネッツ内のカイリーに対しての温度感を知っているでしょうし、それが文章に反映したのかもしれません。またWoj自身もポーランド系アメリカ人で、ユダヤ人と多少関係があるのかもしれず、それで多少感情的になっているのかもしれません。

やっとカイリーに罰則が与えられ、いったん区切りがついたと思われましたが、まだ話は続きます。

11月4日

ナイキがカイリーとの関係を一時中断すると発表。カイリー8のローンチもしません。元々カイリーはデザインに関して自分にナイキから相談がないという不満があり、このカイリー8がナイキでの最後のラインになると言われていました。

その後、ナイキのフィル・ナイトがCNBCでカイリーとの関係を一時終了した事について話しました。「カイリーは一線を超えた。簡単な事だ。私たちは彼の声明を甘受する事ができないだけだ…だから我々は関係を終わらせた。私には問題ない」

ナイトは確実にカイリーとの関係が終わったとは言えないが、もう戻る事はないと思うと話していました。

レブロン

レブロンがカイリーの言動を非難。ロビン・ロペス以来はじめて選手からカイリーについての言及がありました。

ちなみにレブロンもユダヤ人絡みではいちどやらかしていて、2018年にインスタで「getting that Jewish money」をラップして批判を受けた後すぐに謝罪しています。カイリーもすぐに間違いを認めて謝罪すればこのような大ごとにならなかったと思います。

しかし、その6日後、レブロンはカイリーを擁護します。それはレブロンが暗にカイリーを欲しがっているからだとも言われていました。

 

そして、ESPNのスティーヴン・A・スミスがサイとカイリーとの関係について。おだやかではありません。

Wojとラモナの記事を読めば、カイリーのためにリーグとの調整に動いて来たサイがそう思う気持ちもわかります。

他にもNBPAのVPのジェイレン・ブラウンが、ネッツのカイリーへの罰則について不満の声をあげました。

ブラウン:「まだやらなければならいと言ったことは複数の理由で憂慮すべき事だ。「彼は球団が協力してカイリーをコートに戻そうとしているとは言わなかった。 (カイリーには)もっとやるべきことがあると彼は言った。そして私たちの社会にはやるべきことがたくさんある。ジョー・サイを含めだ」

また、ブラウンはカイリーと関係を中断したナイキには「いつナイキが倫理を気にするようになったんだ」と言って、ナイキの中国問題を暗に批判していました。

ちなみにブラウンは去年までアディダスを履いていましたが、今はシューズのフリーエージェントのようです。ただ今後はナイキとの契約はなさそうです。

また、リーグ内では、ネッツはカイリーがコンプリートしないような条件を課してカイリーがチームに戻ってこないようにしているのではないかという憶測も流れました。ワクチン接種を拒否して億単位の金を失う事もいとわず(結果的に$11.4Mを失いました)、謝罪も拒否していた頑固なカイリーが、ここで態度を変られるのかと言う見方だと思われます。

11月8日

ここでアダム・シルヴァーがカイリーと会って話をしたとレポートがありました。シルヴァーはカイリーは反ユダヤ主義者ではないと話しています。

11月11日

また、ジョー・サイもカイリーと会って話をしたそうです。サイもカイリーは反ユダヤ主義者ではないとツィートしています。

11月12日

カイリーが出場停止処分になってから、どうしているのか情報がありませんでしたが、KDがカイリーは元気にしていると言っていました。落ち込んではいないようです。

ここで元ESPNとThe AthleticのSabstackのイーサン・ストラスがNBA選手の反ユダヤ主義の意識について次のように書いていて、興味深かったので紹介します。

「NBA選手がカイリーの全体的な意見に賛同する人は何人いるかはわからないが、少なくない数だ」「レブロンが2018年にインスタで「getting that Jewish money」をラップして批判を受けた翌日、ウォリアーズのロッカールームでは、ほぼ全員がレブロンがやった事を問題にする人がいるのかと驚いていた」そうです。

黒人選手にとってもともとユダヤ人差別にはあまり関心がなかった事がわかります。ユダヤ人は主に白人で、自分たちが受けてきた差別に比べれば大した事がないと考えていても不思議ではありません。このトピックについて選手たちが実際にはひどい事だったのかと考えているのか聞いてみたいですね。

カイリーの謝罪と復帰

現在カイリーはネッツから課された復帰条件をNBPAとともに責任をもって取り組んでいるそうです。

Wojやシャムズによると、カイリーは早ければ11/20の日曜のグリズリーズ戦で復帰してくるそうです。シャムズによると、カイリーはネッツから与えられた復帰条件をこなしていて、リーグとネッツはカイリーがやっている事にハッピーだそうです。どうやらカイリーが多くのコミュニティーのリーダーたちと会っているそうで、求められた以上の事をことをやろうとしているそうです。

そして、その復帰予定の前日に、カイリーがスカイのイアン・ベグリーとのインタビューのビデオ内で正式に謝罪しました。

「私が引き起こした傷や、私がユダヤ人コミュニティー、ユダヤ人コミュニティーにある種の脅威、または想定される脅威をもたらした影響に焦点を当てたい… 最初に投稿されてからの私のすべての行動について深く謝罪する。たくさんの時間考えていた。しかし、もしやり直すことができるのであれば、私はユダヤ人の親戚、ブラザーたち、シスターたちとの多くの親密な関係を癒して修復していきたい」

なぜ記者会見で謝罪しなかったのか聞かれ、「私は自分のキャラクターを守っているような感じだった。反ユダヤ主義者や反ユダヤ人のレッテルを貼られるかもしれないと言う事に傷つき、純粋に自分を守るために反応してしまった。私が反ユダヤ主義者だったかどうかを私に聞くのはとてもディスリスペクトだと感じた。しかし、外からは、それは単純な”はい”や”いいえ”の質問だと見ていたかもしれない。そして、それはその通りだった。私は”ノー、私は反ユダヤ主義者ではない”と言うべきだった。私は、私たち全員に平等な機会が与えられるべきであり、お互いに愛を降り注ぐべきであり、それが何よりも前面に出るべきだと信じている人間だ。しかし、それは最初の会話にならなかった。その責任を負い、それについて謝罪したいと思う。なぜならそれは完全に間違った印象を与えてしまったからだ」

NBAコミッショナーのシルヴァーやネッツのオーナーのサイ、そしてユダヤ人コミュニティーのメンバーたちとの会話については、「正直、それは学びの旅だった。多く癒される必要のある傷があり、多くの会話が必要だった。そして多くの反省も必要だった」

なぜ反ユダヤ主義であふれた映画をSNSに投稿しかのかについては「私と同じように、自分のヘリテージを探すために同じような旅をしているすべての人々とリンクを共有しかたった。不幸な事に、その3時間のドキュメンタリーはユダヤ人を一般化するという点で反ユダヤ主義的だった。それは不公平だった信じている。それは私が焦点を当てたかった投稿の側面ではなかった」と答えていました。

そして今はユダヤ人と黒人のコミュニティーを光を共有することにフォーカスを当てていきたいそうです。「私はいかなるヘイトスピーチも支持しないし、人種的偏見や人種差別も支持しない。そしてどのグループに対するいかなる宗教的憎悪も支持しないのは確かだ。私はどのコミュニティにも痛みをもたらしたくない。私は、私たちの世界により多くの光と平和をもたらしたいだけだ。それをするためには、挑戦と試練の時を経験し、そこから抜け出す必要が必要がある」

ただ、カイリーの話題はこれで終わりになりません。ネッツはしばらく様子を見て今シーズンで契約が最後のカイリーをどうするか決めなくてはいけません。この件で、カイリーもネッツに戻りたいかわかりませんし、ネッツもカイリーに戻って来て欲しがっているのかわかりません。キャップがないネッツにとって、カイリーをただで歩かせると補強ができなくなります。KDに少しでも戦力を与えて喜んでもらうためにも、カイリーのトレードが選択肢にあがってくるかもしれません。(個人的には、シーズン終わってからのサイン&トレードかネッツとの再契約に落ち着くとは思いますが…)

今回の件を受けて、The Athleticのサム・エイミックがリーグ内でのカイリーの未来についての声を集めていたのでいくつか紹介します。いずれもフロントオフィスのエグゼクティブたちの意見です。

・「彼がNBA選手なのは明らかだが、彼はとてもハイリスクな人物だ。誰も彼にさいしょにチャンスをあげる人にはなりたくない」

・「彼は私のチームには入らないが、誰かが欲しがる。彼の才能を欲しがる人はいる。金と契約の長さが問題になる」

・「特別な球団とコーチが彼に対応できる。選手やコーチやフロントオフィスにリーグで大きな存在がいないなら、彼を取る理由がわからない。彼をマネジメントするのはとても難しく見える」

・「彼のような選手に短期的にチームの魂を売るような焦っているチームはいつも存在する。彼に何があろうともここから先は1年契約になる」

・「キャリアを終わらせるものではないが、キャリアの邪魔をする。キャリアにとっては有害だ。彼のマーケットを小さくする…だが、数チームは彼を取るだろう」

このように、リーグ内のカイリーの評価には、「いい選手だけれど、大金をかけて長期契約したくない」と言うリスクがある選手として見られているものもあります。リーグの多くのチームと話しているB/Rのクリス・ヘインズも、今はカイリーのトレードバリューは高い訳ではないと話していました

しかし、30歳のカイリーにとって次の契約が最後の長期大型契約のチャンスです。それが得られるかは復帰してからの活躍と振る舞いで証明していくしかありません。会見で反抗的な態度はせず、チームではロッカールームに安定をもたらすリーダーの資質を見せられれば、まだFAでマックス4年契約もできる実力はあると思います。うまくいけばネッツと5年再契約もできるかもしれません。いずれにしても、カイリーの未来は今シーズンの活躍にかかっています。


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