ハーデンのインタビュー紹介
滅多にインタビューに応じる事がないジェームズ・ハーデンが、この2020年のGQのインタビュー以来はじめてインタビューを受けました。
今回のFox Sportsのヤロン・ウェイツマンのインタビューでは、ハーデンはなぜネッツから出て行こうとしたのか、スター選手たちとうまくいかない事などの鋭い質問についても答えています。ネッツでの事はハーデンサイドからの情報がなかったので非常に興味深い内容になっているので、インタビューの内容を紹介していきたいと思います。
ハーデン:「その事については考えたくもない」
これは、ウェイツマンからこの数年の大騒ぎでもっとも酷い時はいつだったのか聞かれたハーデンの答えです。
ハーデンは続けて、「みんなから同情してもらう必要はないし、私にとっては過去の話なので持ち出したくない。そして、私はみんなが言っていることを聞かないように本当にうまくやっている。結局のところ、それは彼らの意見だ」と答えました。
ウェイツマンは、ハーデンは公の意見に注意を払っていないと言いながらも、なぜその意見が間違っているかよく話している事に気づいたそうです。ウェイツマンはハーデンに、それは一生懸命に努力しているのにそれに見合った成果がないため、人が彼のキャリアを失敗だと言うのを聞いていられないからではないかと伝えたそうです。
ウェイツマン:「人からどのように覚えられるのか気にしてないのか?」
ハーデン:「もちろん。私はバスケットボールで覚えられる」そう言ってハーデンは身を乗り出した。「もちろん気にする。みんなはそれが何であれ話すのは止めない。24時間や48時間で消えるストーリーなどの意味のない事は気にしない…私はバスケットボールのゲームを変えたひとりだ。正直、私に足りないのは優勝だけだ」
ブルックリン・ネッツ
ハーデンがロケッツからトレード要求をした時、ハーデンは優勝の可能性がもっとも高いと信じていたネッツへの移籍に狙いを定めていたそうです。そしてネッツへの移籍後は「MVPレベル」のバスケプレーをし、ネッツはハーデンを得てから27勝9敗と順調に勝利を重ねていきました。ネッツがハーデンを獲得してから最初の2ヶ月はオフェンシブ・レイティングが120.0でリーグ1位になっています(ディフェンシブ・レイティングは115.3で25位、ネット・レイティング4.7で7位)。
しかし、ハーデンは最後の24試合中21試合をハムストリングの肉離れで欠場してしまいました。結局このケガがネッツで起きたゴタゴタの要因のひとつでもあり、シクサーズでの最初のシーズンの不調の原因だったようです。
ハーデンはそのハムストリングの肉離れからプレーオフに復帰しましたが、バックスとのセカンド・ラウンドのゲーム1でハムストリングのケガを悪化させてしまいます。その試合後は、いつもは会話がある帰りの車内は静まりかえり、誰も何も言わなかったそうです。唯一そこで発せられた言葉はハーデンの「Fuck!」という叫びだけだったそうです。
ハーデンはバックスとのシリーズ中に復帰しましたが、基本片足でプレーしていたような状態だったそうです。結局ネッツはバックスにゲーム7で破れてしまい、優勝は叶いませんでした。その時はハーデンは怪我でチームメイトを失望させたような気がしていたそうです。彼の長年の友人でマネージャーのトロイ・ペイン曰く、過去にハーデンは他の選手が試合を休むことに苛立っていた事もあり、これはハーデンにとってまだ経験した事がないものだったそうです。
そのケガのため、ハーデンは2021年のオフシーズンでトレーニングよりもリハビリに時間を費やさなければなりませんでした。その上、パンデミックのスケジュールの都合上、オフシーズンはいつもより短く、新シーズンを迎えるハーデンのコンディショニングは遅れていました。
ウェイツマンは記事の中で、カイリー・アーヴィンの「ワクチンのゴタゴダ」もあったが「複数のネッツのソースによると、ハーデンとケヴィン・デュラントは(ハーデンのコンディションについて)シーズン中に衝突した」と書かれています。
デュラントはハーデンはフィジカルシェイプがピークじゃないと思っていて、そうハーデンに言っていた;ハーデンはといえば、すべてが彼を中心に進まないエコシステムへの順応に苦労していた。友人によると、ハーデンはネッツのトレーニングスタッフとメンテナンスと休みとリカバリーに苛立っていたそうだ;ロケッツでは時として試合後でもスタジアムの階段やリフトをしていて、ケガをした事がなかった。
「ある点に到達すると、ジェームズはすべてをやめてしまった」とあるネッツのスタッフが言った。
ウェイツマンはハーデンにネッツでの時間はどうだったか説明するように尋ねました。
ハーデン:「誰のことや他の何かについて悪く言うつもりはない。それはただ、組織の体制がなかっただけで、スーパースターですら組織体制は必要だ。それがベストプレーヤーとリーダーにしてくれる」
「(球団)内部は私がトレードで行こうと思っていたようなものではなかったと思う。それはみんなが知っていると思う。私はみんなが”お前は投げ出した”とか言うのを知っているが、次の夏にそこにいる他のスーパースターがチームを去りたがっていた。だから”私をまだ投げ出し屋と言うのか?”って感じだ」
ハーデンのトレード要求に関しては、カイリーのパートタイム状態に対して不満があったり、KDがケガで欠場しオフェンスの負担が大きくなった点や、ナッシュのローテーション/スペースのなさ/自由な動きのアプローチを望むKDとカイリーとは逆にハーデンはボールを持ちたがりたがった等レポートされていましたが、これはYahoo Sportsのジェイク・フィッシャーも同じような事を今年のクリスマスにレポートしています。今回のインタビューでは、それ以外にもハーデンとチームとの間にコンディショニングの意見の相違や組織の運営方法が合わなかった事もトレード要求の大きな要因としてあった事がわかりました。
KDとの関係については修復しているようで「私と彼はクールだ。私たちは一緒にいくつかのサマートリップに行った」と話しています。
フィラデルフィア・シクサーズ(2021-22シーズン)
シクサーズへトレードされた後もハムストリングの問題が続いていました。そのためハーデンは「毎試合、私が普通なら特定の動きでかわせていた選手をかわせなくなった」状態だったそうです。
彼のリムでのエフィシェンシーは急落し、ショットもかつてないくらいにブロックされた。彼は同じようにファウルをもらえなくなった。ヒューストンの時のように相手を叩きつけるダウンヒル・フォースはもうアンストッバブルではなくなった。
プレーオフではよりそれが強調され、特にセカンド・ラウンドのヒート戦では「一世代に一度のオフ・ザ・ドリブルバーストは一時的にしか現れなくなり、それ以上に、どうやって自分を確立していいのかわからない様だった。ゲーム6の敗戦で消極的だった理由を説明するように聞かれた時、彼はレポーターたちに「私たちはオフェンスをランしたが、ボールは私に戻って来なかった」と話した。
そのパフォーマンスと発言は、ビッグゲームでハーデンは頼りにならないというナレティブをより大きなものにした。
「私はジョエル・エンビードのような選手がいる状況にトレードされた。私の意見では彼はMVPで、すべてはジョエルのために作られていて、すべてはジョエル、ジョエル、ジョエルだった。それは理解できる。彼らは1年ずっとそうやってプレーしてきた。だから私はそれに合わせようとしていた。それは決して”ほら、お前はジェームズ・ハーデンで、私たちはお前にこうやって仕切って欲しい”って感じではなかった。そのようなロールで私はプレーしていた」
私はゲーム6で消えていたハーデンの説明を聞くためにハーデンとつながっている人を訪ねた。ある人は「私たちといた時はたいていガス欠だった。それは彼がチョークしたとかではない」ではハーデンの説明は?
ハーデン:「答えはない。私は言い訳はしない。私はどうやっていけばいいのか探る状況に入った。そこまでヘルシーではなく、(結果)そうなってしまった。言い訳はない。私が何を言っても、誰かがネガティブな何かを言う」
ウェイツマンはそれに関して、ハーデンにチームメイトを犠牲にしてショットを撃ちすぎるのを心配していたのではないか?と聞きました。
ハーデン:「でもそれは過去だ。私は得点でリーグトップだった。でも。それは違う状況だった…チームをランするかわりに合わせようとする。正直10年前のサンダー時代から私は自分が合わせるような状況にはいなかった。だから私にはそれら全ては多過ぎた。私はそれでみんなから同情してもらおうとは少しも思わない。私はそれを話したくないし、自分の内にとどめておいて努力し続けていくだけだ。聞かれたから答えただけだ」
ウェイツマンがそのヒートとのシリーズのゲーム6の苦戦について聞くと、
ハーデン:「私はクローズアウトの試合で少し悪い試合をした事がある。すべてが悪いという訳ではない。正直、たいていの場合私たちのチームは優勝争いをするには十分でなかった。もし正直に言うなら、自分にできる事は限られている」
フィラデルフィア・シクサーズ(2022-23シーズン)
2021-22シーズンが終わった。ハーデンのチームがプレーオフでセカンドラウンドからアドバンスするのに失敗したのは4年連続だ。1週間たってもハーデンとは誰も連絡をとれなかった。ハーデンはヒューストンの自宅に引きこもった。
ハーデンの友人のひとりは「彼は壊れていた。あれは悪かった。彼は本当に傷ついていた」
ペインは心配し、共通の友人たちに連絡してハーデンから連絡がきているか聞いてまわったが、誰にも連絡はいってなかった。彼はハーデンのパーソナル・シェフを試した。「そうだ、彼はここにいる。彼はもっと自分だけの時間が必要だと言っている」
10日後、ハーデンから連絡が来た。彼はエモーショナルにもフィジカル的にも傷ついていた。この数年の複数のトレード、複数のケガ、複数のプレーオフの失敗で彼は消耗していたが、彼は前に進みたがっていた。
ハーデン「その2年はどん底だった。私はそのようなものをほとんど経験したことがなかった。私の体、精神、肉体、いろいろあった。私にとってバスケットボールが全てだ」
ハーデンは声に出さなかったが、友人たちはハーデンが自分のレガシーを確固たるものにする時間はあまりのこされていないと気づいているのがわかった。彼は8月に33歳になる。彼はもうチームがすべてを彼中心にしてまわるスターではなくなった。彼はみんなにそれは問題ないと言っていた。同時に彼は自分自身に「ジェームズ・ハーデンに戻る時だ」と言っていた。
このオフシーズンは、ハーデンはまずハムストリングを完治させてから、コンディショニングや集中的な筋肉トレーニングをし、ピックアップ・ランで体を仕上げて行こうとしたそうです。
ハーデン:「ワーク(練習努力)が問題になった事はない。ハードワークなくしてMVP投票で何年もトップ2になれはしない。まずは体をワークできるような状態にしなければならない」
そして、ハーデンは庭にジムをつくり、アイスタブ、タイヤ、ウェイトなどを用意したそうです。ペインによると、以前までのハーデンなら、Facetimeした時にはクラブにいたり、友人のレコーディング・スタジオにいたり、飲んでいた時もあったそうですが、今年の夏はずっとジムにいて、近くには酒ではなくリカバリー飲料があるようになったそうです。
それでもパーティーを完全に絶った訳ではなく、ハーデンはチームメイトとマイケル・ルービン(元シクサーズのマイノリティー・オーナー)の毎年恒例の独立記念日パーティーにいったり、親友たちとヨットで33歳の誕生日を祝ったりしたそうです。
ハーデン:「なぜケーキが私に手渡されたのかわからない。私の精神状態は正しいものではなかった」
しかし、そのようなパーティーの夜は稀になった。この夏、ハーデンがロケッツの元アシスタントだったケルヴィン・サンプソンが現在ヘッドコーチを務めるヒューストン大のジムに行った時、サンプソンはハーデンに「これまで見た中でベストのシェイプだ」と言った。ハーデンは「この2年、私はそれができる状態ではなかった」と言った。
そして夏が過ぎるにつれ、ハーデンは自分をチームのリーダーになる事と(チームの)ケミストリー構築に費やした…ロスで1週間のミニキャンプをひらいた。シクサーズの強化コーチが日曜の朝にグループワークアウトを開いた時、やって来たのはハーデンだけだった。
その中でもハーデンが最も時間を費やしたのが、ジョエル・エンビードとのパートナーシップに「磨きをかける」ことだったそうです。
エンビードとのパートナーシップ
シクサーズのプレジデントのダリル・モリー:「彼らは私が持ったどのスーパースターのコンボよりも話しをしている」
ハーデンとエンビードのふたりを知る人たちも、ふたりは仲良くやっていると言った。だがコートの外での関係がコートの上での成功に反映される訳ではない。ハーデンの過去を見てればわかる。彼はウェストブルックやデュラントのような友人たちともうまく行かなかった。
ウェイツマンがハーデンに過去スパースターのチームメイトたちと衝突しているようだと指摘すると、ハーデンは「誰がうまくいかなかったと言ったんだ?私たちには十分は才能がなかっただけだ。私たちよりも良いチームがあった。でも私たちが優勝したなら、すべてはクールだったはずだ」と答えました。
ハーデンとエンビードはプレーオフ含め41試合しか一緒にプレーしていないため、シクサーズはシーズン前にふたりが一緒にプレーする時間を増やすことに決めたそうです。ハーデンはエンビードといつもスペーシングやボールを受けるスポットについて話しをしていると話しています。
ハーデン:「私たちはどうやってお互いを良くできるのか探っている。私のショットだけではなく、ジョエルをもっと楽にしようとしている。そうすれば彼はすべてのポゼッションで2~3人を相手にしなくてすむ。私はそれがどんな感じなのかわかっている」
私はハーデンに、リムのショットアテンプが減って、ミットレンジ・ジャンパーを増やしているのは年だからリムへ行くのが大変になってきているのか聞いた。ハーデンは、私がステップを失ったのをほのめかした事を笑った。「それが私たちのチームの構成だ。私たちのビッグはディフェンシブ・ビッグの後ろでロブの脅威になって叩き込めないので、私の前にはいつもビッグがいる。だからファウルを取りに行くよりもミッドレンジやフローターを撃つのは理にかなっている」
確かにハーデンのミッドレンジが増えています。昨シーズンシクサーズでは15フィート以上のミッドレンジを撃ったのは2本だけだでしたが、12/16の段階では14本に増えています。ただリムでコンテストされた時のフィニッシュが53.4%(カリーは63.2%、ドノヴァン・ミッチェルは61.4%、ジャ・モラントは48.7%)とエリートレベルではなくなってきているので、彼の言う通り、チーム構成が彼の数字に影響する要因のひとつなのは間違いないでしょう。
エンビードはオフシーズンの足底腱膜炎でコンディショングが遅れていましたが、今再びMVPレベルの活躍をするようになりました。そのエンビードはハーデンを「彼がここに来てから、私たちが頼んだ全てのことをやってくれている…彼はとても良いプレーメーカーで、彼にボールを持たせなければいけない」と賞賛していましたが、「彼はまた自分のやりたいことを明確にした」そうです。
エンビードはレポーターに何度もシクサーズはスクリーンでハーデンが長い間やってきたディフェンシブ・スキームのスウィッチをするのは止めたと話した。エンビードはレポーターたちに「シーズンはじめ、私たちがまちがったのは1スルー5(のスウィッチ)を多くやろうとしたことだと思う。私はそれができるが、それは私がうまくできるものではない」と言った。
オフェンスでのアジャストメントについては、「多くが私の肩にかかっている。なぜなら私たちはたくさん”ディレイ”をプレーするからだ。オフェンスが動き続ける事を確実にするのは私にかかっている」
ディレイはエンビードが長い間やってきた主なプレーで、彼はトップ・オブ・ザ・キーでボールを持つ。そこはハーデンがスペースの空いたフロアでオフェンスを指揮する場所でもある。
それらの言動を見ているとふたりのスターが一緒にモリーに成功できるのか懐疑的になる。ふたりのパートナーシップについてモリーに聞いた。
モリー:「それは狭い物の見方だと思う。他のスターが出ていない時にそのスターが試合に入れば、概念的には仕事が楽になる。彼がすばらしいゲームをしない限り勝てないのがわかっているからだ。ところがふたりが出ていると、お互いが少し自分のゲームを犠牲にしなくてはいけなくなる。この場合にその言葉(犠牲)を使うのは好きではない。それはどちらかと言うと修正変更だ。しかし、それはすべてのNBAチャンピオンに言えることだ。私たちはほとんどの優勝チームのように構成され、構築されていると思う」
シクサーズはすでにエンビードのチームになってきているように見えます。ユーセッジ・レイトだけではなく(エンビード36.6%、ハーデンはサンダー時代から最低の26.6%)、実際にオフェンスもハーデンよりもエンビードがボールを持ちたいプレーをしているように見えます。Yahoo Sportsのジェイク・フィッシャーは、彼がエンビードとのインタビューを終えた後で、モリーが帰ろうとしているエンビードを捕まえに来て何かの戦略を相談するためにオフィスに呼んでいたと話しています。
フィッシャー:「彼らはジョエルから命令は受けていないが、事実上すべてを彼に相談しているのはわかっている」
ハーデンは右足腱捻挫足のケガをした時、NBA内で人気のあるトレーナーのポール・ファブリッツを1ヶ月だけ西海岸からフィラデルフィアに引っ越すように説得したそうです。そして、足の回復中にハムストリングを強化。その間、ハーデンはエンビードがゲームを支配し、シェイク・ミルトン、トバイアス・ハリス、デアンソニー・メルトンが繁栄したのを見て、復帰した時に自分をどう組み込んで行くのがベストなにか考えたそうです。
ハーデンが復帰してからバックコートからヒットアヘッド・パスをしたり、ポストからシューターにパスを出したりした。ホーネッツ戦ではハーデンはエンビードのロールにパスをし、ポップにパスをし、カットにパスをして、エンビードはこれ以上ないくらい楽に53得点で試合を終えた。ハーデンは何がうまくハマったのか聞かれ、彼がどうペースをあげてボールをできるだけ早く運ぼうとしているか、どうやってエンビードのために良いチャンスをつくりたがっているか、どうディフェンス・スペシャリストのタッカーやサイブルをエンゲージさせるのが仕事なのか話した。
ハーデン:「彼らが私をディフェンスで助けてくれるように、私の仕事は彼らをオフェンスで助けることだ。彼らがリムのまわりで楽にショットを撃てて、キャッチ&シュートする機会を得るポジションにいさせることが私の仕事だ」
その夜、彼はインスタに自分自身の写真を投稿した。その写真では、彼はシクサーズのホーム・ロッカールームの出入り口に立って、手足はリリラックスし、彼の顔は晴れやかな笑顔だった。
彼は書いた。「それを楽しめなくなった時がそれを止める時だ」
このようにハーデンはケガから復帰してチームにフィットしようとしています。本人も言っているように、サンダー時代から自分がチームにフィットする事がなかったためそのロールに慣れないと思いますが、インスタで言っていたように今はバスケを楽しんでいるようです。しかし、ハーデンにとって今シーズンは楽しむだけでは終われない理由があります。
ハーデンは今シーズンが終わればプレーヤー・オプションを取り下げてFAになれるのです。今シーズンはシクサーズがPJ・タッカーやダニエル・ハウスらを補強するお金を捻出するために、本来得られるはずだった$47Mのプレーヤー・オプションを取り下げ、$13Mも低い$33Mでシクサーズと再契約しています。もちろんモリーらとは今年損した分を取り返せる話をしていると思われますが、それも今シーズンの活躍にかかっています。しかも、この夏に34歳になるハーデンにとって、これが長期契約できる最後のチャンスになるので、何としても結果を残したいところでしょう。
また、クリスマスゲームの前にESPNのWojとフィッシャーが、ハーデンはヒューストン・ロケッツへ戻る事も検討しているとレポートしていますが、それらはシクサーズとの交渉の一部だと思われます。ハーデンが自分でインタビューで言っているように、彼にとっては優勝が最優先になるはずなので、再建中のロケッツ行きはないでしょう。ハーデンサイドが交渉でのレバレッジをつくるためにリークしたものだと思われます。
フィッシャーによると、ハーデンはNBA史上最も素晴らしいガード・ランキングで上に行くために、ドウェイン・ウェイドの優勝3回を気にしているそうです。ライフスタイルのためにロケッツへ戻るのを本気で検討するのは優勝を少なくても1回してからではないでしょうか。
しかし、ハーデンが激戦のイーストを勝ち抜いて優勝するためには、エンビードやタイリース・マキシィとうまくフィットすると同時に、昔のような輝き(ステップバックやブローバイ)を取り戻さなくてはいけません。復帰したロケッツとの試合で敗けた後、Lil Babyとヒューストンのストリップクラブでパーティーをしていたようですが、時間があまり残されていないハーデンにとってそれどころではないでしょう。本人もインタビューで語っていたように、ケガから復帰した今がまさに「ジェームズ・fricking・ハーデンに戻る」その時です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?