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令和と秋葉原と美少女ゲームの広告と
2021年8月22日、晴れ。
うだる暑さと夏の日差しの中私は秋葉原に来ていた。
リメイク版月姫の広告とPS5の抽選応募のためである。ちなみに、PS5は外れた。悲しい。
秋葉原は、萌えとオタクの文化の発信地だった。そんなのは別に説明されなくてもみんな知っている。今はなんの街だろうな……コンカフェと男性向けグッズを漁る街とかかな。
私はといえば長いこと住んでた茨城の実家に向かうバスが出ていたのもあり、秋葉原はこの10年くらいそこそこの頻度で訪れていた。新型コロナウイルスで世界が壊れる前は、インバウンドで溢れかえっていたのを思い出す。東京都内の主要駅はだいたいそうなのだが、秋葉原も例外なく多かった。
特に秋葉原は違法マリカーのコースだったらしく問題が表沙汰になる前はやたら違法マリカーに乗る観光客も見かけた。東京の町並みをオープンカーで回るのは純粋に楽しそうだなと思って一度調べたけど結構な値段がしたので驚いた覚えがある。
平日の秋葉原は、下手したら日本語よりも中国語や韓国語、英語の会話やアナウンスを耳にする機会の方が多かったくらいだ。ウェルカムトゥヨォドォバシカァメェラァ、亲爱的顾客朋友,你们好……。
そんな音声を聞きながら面接をはしごしてヘトヘトになりながらペッパーランチの安くてそこそこの肉を食った数年前が、今は遠い記憶のよう。
秋葉原は、萌えとオタクの文化の発信地だった。
大人気ソーシャルゲームFate/GrandOrderでお馴染みFateシリーズでお馴染み、美少女ゲームブランド「TYPE-MOON」を擁する有限会社ノーツも秋葉原に存在する。厳密に言えば浅草橋の方なんだけども、秋葉原から歩いていけるので通りがかってみるのも悪くない。ちなみに散歩してるときに通りがかったけど普通にただのオフィスビルです。
そんな秋葉原の駅前、電気街口を出てすぐのゲーマーズの今現在掲げられている広告が8月26日発売の「月姫 -A piece of blue glass moon-」である
歴史的広告を眺めてきた pic.twitter.com/JDLu2x0fe0
— よるとり【個人VTuber】 (@0521nb) August 22, 2021
年始に急にPVが発表されてからおよそ半年、マスターアップ報告、公式通販のカード引き落とし、そしてこのゲーマーズの広告で「いよいよ出るんだな……」という浮足立った気持ちが徐々に輪郭を帯びてきた。
萌えとオタクの文化の発信地だった秋葉原は、今やだいぶ日付の古いコトブキヤのテイルズ看板のほか、中国企業のソーシャルゲームの看板だらけだ。受信地とまでは言わないが、お世辞にももう発信地などと呼べるものではない。
ファミ通のインタビューだかで、そんな今だからこそ萌えの街秋葉原を描きたかったとFGOのイベント「アキハバラエクスプロージョン」についてライターが触れていた。思えば秋葉原が萌えの街だったのはほんの2~30年くらいの話だと思うと、これからオーパーツになるんだろうなあこの概念。
東京の街は本当に変化が早い。
もう山手線に、池袋に、新宿に美少女の広告が出ることは珍しくない世の中になったけど、やっぱり秋葉原の美少女ゲーム広告というのは特別感がある。
生きているうちに秋葉原がオタクの街じゃなくなる日がそのうち来るかもしれないけど、今はたくさん有難がっておこうと思う私であった。
おしまい。
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