モンスターハウスに住んでいた頃の話。
わたしたち家族は、子どものころ住んでいた家を”モンスターハウス”と今でも言っている。
いままでで、1番長く住んだ広島の山奥の１軒屋は、モンスターハウスだった。
こどもながらに、家相が悪いと気づきながらも、どうやら父はそう言う家に呼ばれる性質があったようだ。こどもながらに父に残念だっと心の中で思っていた出来事の１つだった。
私たちがその家に引っ越したのは、わたしがたぶん小学１年生くらいだったかも。広島に行ってから3回目の引っ越しだった。
その家は、中古で父が購入した家でした。
鍵っ子だったわたしは、その薄気味悪い家の中に入るのが怖かったので、ほとんど外で遊んでいた。
①まず、何が怖かったかっていうと、家に入ると常に人の視線を感じる（誰かにじーっと見られて監視されているような視線）。
②誰もいないのに２階から常に人の足音＆人のいる気配がする。（今思い出しても鳥肌が立つくらい（笑））
1番怖い部屋は１階の和室だった。
そこはジメジメとした空気感と、常に誰かがそこに存在しているような気配があって、どの時間帯でもその扉を開けるのは怖かった。その部屋は神棚とかもあったので、（うちは神道だったので仏壇ではなかった）お茶をあげたりが、その部屋だったのだ。
祖母が生きているときはその部屋が祖母の部屋だったのだけど。（その時もあんまり入りたくなかった部屋）
本当に今もはっきりと思い出せるくらい、あの部屋はすごいなんていうんだろう陰気なエネルギーというか。。
どよ〜んとしたものが、一つ真ん中に大きく座ってるようなそんな感じだった。
そして、山奥の一軒家なのに、わたしが家に帰った頃を見計らったかのように、家の黒電話が鳴り響き、ビクッとして受話器をあげると、ほぼ毎日のようにいたずら電話。
まだ、いたずらは、いたずらってわかるから若干笑い話で話せたけど、1番怖かったのは、16時とかになると、決まって無言電話を何度か繰り返された。しかも連チャンで何日も。
学年があがるにつれ、声のあるいたずら電話には少々慣れて免疫ができてきたのだけれど、それでもやっぱり無言電話が1番怖かった。
いたずら電話されやすい番号だった（下４桁が１２３２だった（笑））のも重なって余計にだった。
それから時々、２階の北の窓から黒づくめのおじさんが、やってきてそれを感じると必ずひどい金縛りにあうのもつらかった。
そんな目に初めて会った時に、枕を持って両親の部屋に行ったら、父が起きて「どうした？もしかして黒づくめのおじさんがでたか？」と言って「なんで知っとるん？」って言ったら「あの部屋はお父さんたちが使いよるときも北の窓から、時々入ってきていた」と。
「北の窓やろ？」というので、「うんうん」というと、「北窓の入り口角に、明日塩を盛っておきんさい（おきなさい）」と言われたのだった。
嫌な気配がする時は、そうするように心がけた。
そして、とにかくあの家はトラブルも多かった。1番大嫌いな爬虫類なかでも、マムシもよく出た（笑）
弟の友達がいまだにいう、”俺、霊感とか全然ないけど、あの家だけは怖かった！なんかおったもん！”って。
うん。ひどかったよね。。って今でも思う。
だけどね。１つだけ、大好きなことがあった。
寝ながら見える、満点の星空。それだけが唯一の癒しでした。
真っ暗いからこそ、見えた。空気が澄んでいるからこそ見えた。
あの景色と、真っ黒な空から深々と降ってくる雪の光景。あれだけは絶対忘れません。
ああ。あと！2階の窓にぶらさがるめっちゃ金色の光にてらされた、宇宙人２人が出てきた夢もね（笑）
