RTAinJapan ex#1に参加して
RTAinJapanの2週間前にzeromodokiさんから一通のメールが届く。
それは私がTwitchパートナーになったらその記念にゲストとして招待し、解説についての講義をするというかねてからの約束だった。
パートナーになるためには配信日数と放送時間が足りなかったが、一月は年末のRiJの振り返りやRPG放送で多く配信したこともあり、長時間放送も慣れ、放送日数が10日になったことを受け、これはいける!と本気で狙い始めた。
その甲斐あって放送日数12日を達成し、念のため15日まで伸ばしてから申請することに。その結果パートナーとなりゲストとして呼ばれることに。
2月は20日が休みなので日程をその日に決めたら「RiJがあるのでその後にしましょう」と言われ、その時に「そうだ、その日RiJだったんだ」と他人事のように思っていた。この時までは。
その後、一通のメッセージが届く。ディスコードに見知らぬ人からメッセージが届く。送り主はなたでこさん。
誰だろうと思いながら内容を見てみるとRTAinJapan ex1で「バイオニックコマンドーGB版」で出場が決まったので解説の依頼だった。
なぜ私に? と最初は間違いメールかと思ったが、文面を読んでみると「このゲームにワイズマンと言うキャラクターが出るのですが、RiJの解説で名前が知られているワイズさんにと思って」と書かれており、まさかそんな理由で解説の依頼が来るとは・・・と驚きつつも笑ってしまう。
今まで解説の依頼は普段から絡みがある、いわゆる身内からの依頼しかなかったため、見ず知らずの人まで自分の名前が知られている事が嬉しかった。
何より依頼理由が面白い!
依頼が来た私がこんなに面白いと思っているのだからこれは本番で絶対にウケる!と確信し、引き受けることを前提に話しを進めていった。
ここで大きな問題が3点
1つはスケジュール。
依頼が来た時は本番まで2週間あるか無いかの時期で、既に2月のシフトが出ていたため仕事と重ならないかと言う点。
2つ目はゲームが未プレイ。
時間が無いのもあって未プレイのゲームの解説を今から作って間に合うかという点。
3つ目は資料集め。
一番時間がかかる資料集めの時間が確保できないため、解説の内容のクオリティが保てるかと言う点。
この3つが大きな課題となった。
まずはスケジュールについて。正直これが一番の問題。
しかし前述の通り20日は休みなので20日ならいける!という算段だった。
※なお前日の19日は夜勤
しかしzeromodokiさんのゲストも同日でどうしようと思った。
日程をずらしてもらうか…いや、最初にこっちの約束をしていたので出来ればそれは変えたくない。それに20日を逃すと次の休みまでまた間が空いてしまう。20日にいっぺんに決行だ!年末のRiJの時に比べれば問題ない!
仮スケジュールも20日の午前10頃という事もあり、間が開いて丁度いい時間だった。この点は本当に運が良かったとしか言いようがなかった。
ゲームについてはNES版を持っていたのと、カプコンアーケードスタジアムにシリーズ作品が収録されていること、関連作品である「マーブルVSカプコン3」は2つのバージョンを所持していたことが幸いし、GB版だけを購入すれば済む話となった。しかも3DSのVCでDL可能と言うこともあり、即日購入!
資料集めについてはゲームについて軽く調べてみるとFC版を基盤としたリメイク作品であり、GB版だけの資料を集めても中途半端な上、その時間が無い。どうしたものかと思い、
なたでこさんから送られてきた資料を見ると詳細なシリーズを通しての設定が書かれており、FC版はとにかくストーリーの完成度の高さが評価されていることがわかった。そこで
「アクションを見ながら1本の映画のようにストーリーを楽しめるRTAにしていったらどうか」
と頭の中でイメージが出来上がってきた。
さらに幸運だったのは「戦場の狼」と世界観を共有していることがわかり、戦場の狼といったら魔界村を作った藤原徳郎プロデューサーの作品じゃないか!と当時のインタビュー記事でもそれについて触れているので、これなら小ネタも既に持っている資料でなんとかなる!と思わずガッツポーズ。この事をなたでこさんが知っていたのかは不明。
そんなこんなで大きな問題もクリアして実際にプレイ。
・・・・
え?このゲーム難しくない・・・
ジャンプができない仕様のため、操作は想像以上に困難な上、ステージを進むにも謎解き要素のような発想が必要とされる。
まずはセーブ・ロードを繰り返して流れを覚え、なんとか3時間近くかけ、通しプレイでクリア可能に。他のシリーズも苦戦しながらもクリア。頭の中が良い感じにバイオニックコマンドー漬けになったところでおおまかな台本をイメージして原稿執筆。
なたでこさんもルート変更など更新要素があり、最新バージョンの動きを動画にアップしてくれる。その動画を基盤にアフレコしてプロトタイプの動画が完成。幸い特に変更は必要ないとのことで、これでほぼ完成の段階に入る。
余裕が出来たところで原稿の付け足しの為に(プロトタイプの動画は自己ベスト基準なので所々内容の肉付けが必要になる)他シリーズにも挑戦。
NES版やAC版、マーブルvsカプコン3もプレイ。これを解説の随所に使っていく。(戦場の狼と同じスーパージョーだった、マブカプではジャンプが出来た、ジョーの代わりにビューティフルジョーが参戦していたなど)
「くたばれワイズマン」のシーンは自分の放送でも盛り上がったため本番が楽しみに。 「くたばれワイズマン」のワイズバージョン
そして本番当日。
朝になったら本番か。と夜勤中に考え、オフラインとオンラインが同時という初めての形式でどうなるのか不安もあった。ラグとかは大丈夫だろうか?事前の打ち合わせは出来ないかな?観客にはウケるのだろうか?
今までに経験したことが無い未知の不安が頭をよぎる。
そして進行も今までとは違い、かなり押し進行で、当初の予定よりだいぶ遅れる形となった。今までは緊張が続くという焦っていたが、今回は少し休めると安心した。(当初の9時50分ごろの予定が11時半過ぎになった)
影響があったのは最初のあいさつが「おはようございます」から「こんにちは」に変わったくらい。
そしてディスコードで呼ばれていよいよ出番。
「ワイズさんよろしくお願いします」
「ん?ええ、よろしくお願いします」
この時に違和感を覚えた。技術スタッフの声がなたでこさんとそっくりなのだ。兼用しているのか?と思いながら話をしていると…
「ええっと音関係やラグについてなんですけど・・・」
「どうなんでしょうねえ?聞いている限りは大丈夫そうですけど」
(あれ?今話しているのって技術スタッフじゃなくてなたでこさん!?)
今回は技術スタッフの音声はなく、いきなり走者との通話だった。音声はなしの裏で技術担当が調整している感じ。
状況を把握するのに時間がかかったが、幸いこの時の通話は音声OFFで流れていたため本番まで2人でやり取るする時間があった。
打合せの機会も少なく、私はオンラインでなたでこさんはオフラインなので直前の打ち合わせが出来なかったのでこれはラッキーだった。
本番直前に軽く打ち合わせを振り返りいよいよ本番!
概ねは打合せ通りの進行。ミスもあったが、コメントが盛り上げてくれたり、会場もたぶんそれなりに盛り上がっていた?と思う。
難所のエリアもいくつかあったが、許容範囲。ここは毎回走者に感謝。さすがとしか言いようがない。
被弾やリトライによる急遽のルート変更も実際にプレイ済みのため「こうします」とオリチャーが発動しても普通に理解して話を進められた。これのために実際にプレイすることは大事!それなりにRTAテクニックも練習してみたのでそのすごさも伝えられたと思う。
解説が詰まることも無く無事進み、いよいよラストシーン!
「くたばれワイズマン!これでお前の野望も終わりだ!」
このクライマックスはやはり盛り上がった。マイク越しからも会場の笑い声が聞こえ心の中でガッツポーズ!
実はこのコメントは削除される可能性が高かったため、なたでこさんがモデレーターに削除しないようあらかじめ頼んでいたのだ。
ストーリーが面白かったというコメントもあり、アクションゲームの解説でそこが伝えられたのは個人的に大満足。
こうして今回の解説は無事に終わった・・・
準備期間が少ない中でも年末のRiJで鍛えたこともあり、仕事のスピードは格段に上がったと思う。一定のクオリティが保てた事は自信にもつながった。
そしてそのまま夜は約束通りZeromodokiさんのページで解説講義。
解説の極意(応用編) 講義は1時間13分くらいから
前回の「解説の極意」基礎編に続き今回は応用編を講義。もうワイズの解説の手の内は全てさらけ出されました・・・
ワイズマンくたばりました。
バイオニックコマンドーGB版アーカイブ
YouTube版
Twitch版
ちなみに
「遅かったな」とRTA走者をあおってくるボス
お近づきになりましょう(物理)
アルバトロスの前ではなく上から攻撃を仕掛けましょう
ここら辺はなたでこさんが考えたネタです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?