ある鬱持ちエンジニアの鬱対応

鬱が来た!山場に来た!さっと来た!どうにも来た!

鬱は突然来ますけど、20年も鬱をやってると、鬱信号がわかります。あ、これクるなー。とか。

まぁ、双極性ですので厳密には鬱じゃないですけど、身体症状でてますし。PDだし、なんかアレ。そう、ソレ。抑うつってやつです。
野球だったら重宝されたかもです。よく打つって。

まぁ、心療内科で、ちょっと死にたくて胸が痛いだけだから、大丈夫ですよねーって聞いたら、ナチュラルに入院しますか?と聞き返されて、今の無し!というやり取りをしたりする程度です。
TGSいきましたけど、20分中見て外通路でQK、そして再突入を繰り返してました。頓服ブースト使いつつ。

さて、お仕事時も、鬱の日があります。もちろん。
その時は、とりあえず休みます。トイレに出社するくらいです。
仕事場には、行く気がしないから休む、とか、そんな言い方をします。
ほんとは、行こうとしたら身体症状、心臓痛くなったり足が震えたりするから行けないだけなんですけどね。

考えることはやめられない

さて、そうやって休みました。ゆっくり休むべきです。でも、お仕事楽しいれふ。というか、仕事はお金がもらえる遊びなので、やりたいのです。遊びは楽しい。

でも、仕事を家でやるのは、セキュリティリスクもあるし、人格にもダメージがある。ダメ!ゼッタイ!メリハリというか、動機付けの部分です。自宅作業の人も、リビングではなく、なんらかの閉鎖空間の方が捗るのも、リビングというリラックス空間は、仕事の動機付けにはならないからです。

まぁ、いい機会だし、歩くセキュリティリスクたるぼくが、勝手にやりたいことを整理するのを止められるヤツは眠剤しかねぇ!むしろ不眠だからな!と割り切っちゃって、寝っ転がりつつ仕事の脳内整理と整理結果メモを残します。忘れるから。
というか、毎晩寝る前に思い出せたことをメモ付けているので、ベッドのなかは考える場所になってます。ぼくにとって。

鬱持ちのパフォーマンス

鬱はパフォーマンス落ちると思ってる人が案外多い。パフォーマンス落ちるんじゃない!0だ!むしろマイナス!
頭ふわふわしてるからデグったりするし、というか焦点合わないからモニターの文字読めないし、すげーマイナス!
まぁ、慣れるもんなんですけどね。慣れてなくても、慣れたことにするかんじ。

でもま、マイナスとマイナス掛けたらプラスになるよね。

ということで、前置きながかったですけど、鬱業界では新人から中堅に差し掛かったキャリアを持つぼくが心がけてる、鬱をマイナスにしない方法を書きます。

しんどいときは、仕事をしているフリをする

鬱がきてるときは、頭がまとまりません。そういうときは、ボーッとしましょう。
モニターには、何か適当なファイルを開いておきますが、設計書だけはダメです。ほぼ100%上司から何かわからないことあるの?と聞かれてしまいます。余計自分を追い詰めるトリガーになります。

ということで、powershell ISEでも開いておくか、適当なログファイルがおススメです。

迫り来る期限はスルー

守れるわけないじゃん。今日これやれって言われてもできないんだから。ということを思うこともできないのが鬱なので、そういうときのために、理解者を作っておきます。
鬱仲間であればさらによいです。
同時にツブれなければ、仕事へのダメージが減るので、少し楽になります。
おくすりのじょうほうこうかんもできますし

でもやっぱり、やらなきゃ、と思ったときに、やらなくてもいいと思いつつも追い詰める自己強迫スパイラルなので、難しい問題です。
たまに休んでるなら、上司は察しているはずなので、あのー、、、と、一言言うだけでリスケとか、アサイン外してもらえると思います。

してもいいし、しなくてもいい

これが、鬱の時、本当にわからなくなること。
選択の自由がわからず、自己喪失している感じ。
ぼくが別チームの鬱仲間をフォローしたとき、明らかにキてるのがわかったので、この作業、できますか?と聞いたら、やることは理解していますし、できます。というので、ぼくがやるから、帰るように伝えた。
責任感が先行している状態は危ないです。悪化の兆候です。

ぼくもそうだけど、ぼくが仕事しなくても、もっと言えば、ぼくが存在しなくても、社会は動き続けます。なので、ぼくはなにをしてもいいし、しなくてもいい。そのしてもいいことの規範をどこに持つかということでモラルが形成されるだけの話しです。

自分がつらいときに、まわりに迷惑かけないように、とか、わかりやすくいうとちょっと違うけどだいたい合ってる方になるけど、なんしか、他人の顔を伺うほうに行って欲しくないのです。
利己的に行って欲しいのです。
だから、ぼくに迷惑をかけろ!お互い様じゃ、ワレ!と伝えるために、帰るように伝えました。

ま、ぼくは、今日ダメな日だから、なにも受け付けませんよーって言い切ります。チーム持ちですけど、ぼくだけはアウトプットゼロを実践してますし。他Gの線表に影響あるだけで、ぼくのタスクには無影響です。

アウトプットゼロの話は、いずれします。

トラブルのときの脳汁は注意

鬱のとき、トラブルが起きると脳汁でまくって、急に休んでた頭が回り始めます。すごい力で。

想像してください。錆びた歯車がいきなり強い力で回される場面を。

歯車が壊れる未来しかみえません。

ま、サーバーも壊れるし、ぼくも壊れてるだけの話だから大したことはないんですけど。
で、そのときは、何が起きたか聞くこともしません。聴いてるフリはします。そして、エラーログだけを見ます。エラーの1行だけ。お願いされても環境を叩きません。
で、席を立って、コンビニに行きます。

プロジェクトルームは大騒ぎであって、誰をどうアサインするかとか、なんやかんやあったとしても、断固、コンビニにいきます。

実はこれ、鬱業界では重要な、動機付け、という儀式です。
そして、評価されるサボり方でもあります。

すこし歯車を動かして、錆びてるのがわかったから、5-5-6でも吹いとくか、それから回そう、ということに例えられます。

これはなんでもいいです。ただ、習慣となっているかが重要なので、鬱の方は毎朝している何かをすれば良いです。すでに動機付けになってます。それ。
思いつかなければ、歯磨きすればいいよ。靴を履き直すとか。つまり、朝の儀式ね。

まぁ、余計なことをする人ほど鬱に強いといいます。
そんな人との差は、動機付けの引き出しの数だけだと思ってます。

さて、コンビニからプロジェクトルームに戻ったぼくは、最初にこう言います。

補給物資(おかし)ここに置いときますね

作業をせずに障害対応できる、マジックワードです。

はい。これらがぼくの鬱対策です。
いまのとこ、うまくいっています。10年くらい。

このように、マイナスをマイナスと知ることで、結果をプラスにする方法がきっとそれぞれにあるはずです。
考える必要もなく、ただ、責任感を意識的に排除して、やりたいことをして、思いつかなけりゃ、帰ったり、公園でブランコ漕げばいいのです。俺様サイコーと、自己暗示をかけ、解けたら他人に任せて帰る。それでいいんです。
仕事ではあなたの代わりもいるし、ぼくのかわりもいます。でも、個人として見れば、ぼくはぼく以外のぼくではありません。お互い様です。

自分がどう感じようとも、自分の目でしか世界は見えず、自分の耳でしか聞くことはできません。
わかっていても、というのはぼくもわかります。というか当事者ですし。だから、こうやって書いてます。

これも、動機付けだからです。

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