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深川不動尊お護摩レポート/中編

皆様、こんにちは。
前編では、ソムリエが遅刻したため、私とお坊さんが先に合流して、深川不動尊に入っていったところまでお話ししました。

本当はこのまま後編としてお話を進めるつもりでしたが、前日譚を入れることにして、今回は中編として語らせて頂きます。

登場人物

  • ソムリエ
    深川不動尊のお護摩にすごくたくさん通ってきて、色んな人にお護摩の良さを伝えてきた方


  • ソムリエさんがきっかけで初めてお護摩に参加し、昨年末からたくさん通っている

  • お坊さん
    西の高名な霊山にて、お護摩をしている本職の方


お護摩ソムリエキーホルダーの感想

時は、お護摩の前日にさかのぼります。
お坊さんが西の霊山を降りて、私たちの集まる東京都に来てくれていました。

私はお坊さんと挨拶しました。

私「お坊さんにお手紙書いてきました!」

お坊さん「?」

私、かばんから絵葉書を取り出しました。文面を上に向けて、手渡ししました。

私「一昨日この絵葉書を見て、お坊さんにあげようとひらめきがあって、買ったんです」

お坊さんは絵葉書をひっくり返しました。

私がその絵葉書を買ったのも、渡したのも5月です。
しかしそこには「HAPPY NEW YEAR 2024」と印字され、キューピーちゃんが干支の龍の着ぐるみを着て立っている、悶絶もののかわいい写真が印刷されておりました。

背景は鮮やかなピンクで、和を感じさせるマゼンタ色の扇子が浮かんでおりました。

お坊さん「・・・!(絶句)」

初対面でしたのと、お坊さんはわりと朴訥なお方なので表情が読み取れず、苦笑なのだろうかと焦りました。

私「・・・!!!(引かれている・・・?!)」

お坊さん「・・・家宝にします

私「ありがとうございます(かわいいもの好きかな・・・?)」

お坊さん「・・・緑、好きです

お坊さんは、あろうことか、あのデザインの中で、キューピーちゃんのかわいさにも、龍の目出度さにも触れず、キューピーが着ているコスプレ衣装の色のみを指摘しました。

全体の面積のごく一部です。
これは、気に入らなかったということでしょうか。
文面含め、総合的にはたいへん喜んで下さったようですし、好みは人それぞれです。

私はここで、やっぱり遅刻しているソムリエにメッセージを送りました。

私「お坊さんに、お護摩ソムリエキーホルダーを見せたら何て言うかなあ」

ソムリエ「いやいやいやいや本職の方に、偉そうに、ソムリエですなんて言えない!!!

私「(無視)ほしいって言うかな」

ソムリエ「やってみよう!

30分くらいしてソムリエも合流しました。
ずっともじもじしていて、キーホルダーを全然見せようとしません。

プレゼントした私をおもんばかって、大事な手荷物に付けてくれているのですが、その手荷物をカバンから出すこともないのでした。

結局、お坊さんに見せることが叶ったのは数時間、お昼ご飯を食べるときに私がソムリエをせっついたからでした。

私「お坊さん、実はすごく見せたいものがあります」

ソムリエ「はい、これはれいなさんが特注でプレゼントしてくれました」

そして取り出される、鮮やかな紫色のキーホルダーに印字された、「お護摩ソムリエ」という文字。

お坊さん「・・・ソムリエなんですか・・・?

同席したあるお方「あちこちのお護摩に行っているってこと?」

ソムリエ「いえ、深川不動尊だけです」

私「お坊さんがほしいっていうかな!って思ってました」

同席したあるお方「お坊さん、欲しいですか?」

お坊さん「僕が持ってたら物議をかもします(ニヤッ)

所属のお寺について聞いてみよう

ソムリエ「明日お連れする深川不動尊は、毎日5回ずつお護摩をしています。お坊さんのお寺では、何回やるんですか?」

お坊さん「僕のところは、月1回ですね・・・」

ソムリエと私「へぇ~!」

ソムリエ「深川不動尊は、お坊さんが8人くらい、複数の法螺貝を吹きながら出てきて、中央の炎が4人、大太鼓2人、中太鼓2人くらい。

マイクを使って複数名でお経を読み上げ、かなり大きな音で太鼓を奏でるんですけど、やっぱり太鼓も叩くんですか」

お坊さん「太鼓はないです。うちは、観光客の前ではやらないんです。だから、1人でもくもくと行います」

私「ふ~ん、全然違うんだ。お坊さんは、他のお寺のお護摩にも行くんですか?」

お坊さん「1回だけ行ったことがありますね」

私「それなら、本当に今回誘って良かったですね」

お坊さん「楽しみです」

だんだん打ち解けてきたので、色々聞いてみることにしました。

私「それとね、お寺で動物を飼ってますか???
(ニワトリとか、馬かな?)←神社と混ざった発想
(それか、猫かな・・・?)」

お坊さん「いますよ」

私「いるんだ、やった!何の動物がいるんですか」

お坊さん「トイプードルです

私「(唖然)おおおお!!!いいじゃないですか!!」

お坊さん「3匹います

私「3匹??!名前は何ですか?(茶助とか、和風な名前だろうな・・・)」

お坊さん「チョコチャチャビビです(※記憶で書いています)」

私「全然予想と違った!写真見せて下さい!」

お坊さん「(もそもそとスマホを取り出して、縁側にいるトイプードル2匹の写真を出す)」

私「当然かわいい!!!頭も体もすごい丸い!!!

お坊さん「チャチャとビビです」

私「黒とクリーム色ですね。
チョコちゃんは写ってないけど、やっぱりチョコレート色なんですか?」

ソムリエ「いや・・・どっちかといえば黒です

私「・・・黒ですか!!」

これは後ほど分かりますが、お坊さんのお寺は3名の僧侶で運営しておりました。そして、共同生活としてお寺に住んでいらっしゃるのでした。

ですから、1人につき1匹ずつトイプードルをあてがっているのか?
けんかしないようにか?

いずれにしろ、何てかわいらしい状況だろうかと私は思いました。

ちなみにお坊さんのお寺では宿坊(参拝者が宿泊する施設)があるそうですが、「お客さんのスペースに犬は行けないようにしている」そうです。

職員で独占ってか???
チョコちゃん達と遊びたかったら、裏手に回るしかないってか???
(※迷惑をかけないように参拝しましょう)

最近はあちこちの僧侶の皆さんがYouTubeをやっているなどして、お坊さんはプライベートな時間はふつうに過ごしていると聞きます。

それでも、ものすごく質素で簡素な生活を想像してしまいがちでしたが、「チョコシャヌ~キャワユイヨォ!」と愛でている日々なのだろうか・・・?

お護摩が始まる

お護摩当日の朝に話は戻ります。
私とお坊さんは、後から来る予定のソムリエが一押ししている、畳の上の、かぶりつき席に座っておりました。

早朝のお護摩の良いところは、人が少ないので空気が澄んでいる感じがするところです。

また、ソムリエによれば早朝9時に行われる、その日でいちばん最初のお護摩がいちばん効くとのことでした。

お護摩の空間は常に開け放たれています。
炎を扱うから当然ではありますが、それも「氣」を滞らせずに流す仕組みではないかと思います。

撮影できない決まりなので、皆様に写真でお見せできません。
お護摩が行われる空間は、たくさんの仏具が並んでいますが、当然私はそういった知識がありません。

私は足が悪いのもあって、なるべく背筋は伸ばしますが、それでもあぐらをかいておりました。

お坊さんは、始まる前から正座をしているので、私は、やっぱり自分とは違う人間だなぁと思いました。

お坊さん「やっぱり足はしびれますよ

お坊さんはこのあと、あぐらをかいてみたり、正座をしたりを繰り返すこととなりました。

私は、1回目のあぐらで「私の影響?!」と思ったり、正座に戻ったら何だか透かしを食らったような気持ちになったりするのでした。

私に、仏教やお護摩の知識は当然ありません。

背伸びしてもしょうがないので、その辺のものが目につくたび、自分なりに、あれこれお坊さんに話しかけました。

私「今から僧侶の皆さんが座るあの椅子、背もたれが桃というか、お尻のかたちみたいですね」

お坊さん「そうですね」

私「お坊さんのお寺の椅子も、お尻みたいなんですか」

お坊さん「うちのお寺は違う椅子を使っていますね」

私は、お護摩で唱えられる経典の冊子を手に取りました。

私「ほら、これは参拝者が自由に読んでいいことになっているんですよ。
どうですか、お坊さんのお寺と同じですか」

お坊さん「・・・同じなんですが、漢字の読みがながところどころ違いますね」

私「へぇ~。関東、関西の違いかもしれませんね。

私はね、この冊子のおかげでお坊さんたちが何を唱えているのか何となく察しがつくから、こんなありがたいこと言ってるんだなぁってすごく思えるようになったんですよ」

ソムリエ「おはようございます!」

遅刻していたソムリエが、何とか開始直前に間に合ってくれました。
3人並んで畳に座れて嬉しかったです。
ここで、高らかと法螺貝を吹きながら僧侶の方々が入場するのでした。

次回、後編に続きます。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

後日追記

お坊さんにキューピーの絵葉書をお渡ししたことについて、お坊さん側からの記事が上がっています。。。キューピーのキの字も出てきません!が、色々と感じて下さったようです。


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