『九十九神示』全文掲載 【禊の巻】①

2024年5月出版『九十九神示つくもしんじ』の全文を各章ごとに掲載しています。


今回は、「禊みそぎの巻」①を掲載します。

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◎禊の巻

身魂みたま磨きて神懸かみがかる「禊みそぎの巻」であるぞ。


ここまで二百年くどう申して来たが、ここからやって来る最後の大峠おおとうげは、身魂みたまを磨いた者でなければ越せんのぞ。
肉体ばかり生き抜いても、身魂みたま磨けておらねばミロクの世に入ることは出来んのじゃ。
身魂みたま磨けておらぬ者には、この先の世は地獄となって現れる。
身魂みたま磨けた者には、起こることすべてが陰いん極まりて陽ようとなる天国の入口として映るのぞ。
分け隔へだてせぬ神が分け隔へだて致すのかと申す者、何度もこの文ふみ読んでくだされよ。
大神おおがみとて時の神には逆らえんと申して来たこと、この地ちは神心かみごころに帰った人民のみ住めぬ波動境域きょういきとなること、何もかも一人一人の身魂みたまの因果いんがの上に起こっておること、よくよくご理解くだされよ。


正邪せいじゃ清濁せいだく、多種多様まぜこぜに致し、宇宙の雛型ひながた映して参ったこの地ちの学びいよいよ終わりて、身魂みたまの棲すみ分け激しくなるぞ。
死んで生きる者と、生きながら死んだ者と出来ると申して来たであろう。
肉体を持ったままミロクの世へと生まれ変わる者と、古き世界を生き続け、死んだように生きる者とに分かれるということぞ。
それぞれが持つ意識の違いで、見える世界が分かれて行くのじゃ。
もうとうに始まっておる。ここが最後の分かれ目となるぞ。


ここに至るまでに人民の掃除洗濯が済んでおれば、諸々もろもろの大難だいなんを小難しょうなんにすることが出来た。
されど、今今いまいまの土壇場どたんばとなりても殆ほとんどの人民が神の声を聞かず、学ばず、わからぬ者ばかりであるから、最後の掃除洗濯、いよいよ激しくならざるを得ぬことおわかりくだされよ。
神の罰ばつではないぞ。怒りではないぞ。
皆々、因果いんがであるのじゃぞ。


身魂みたま磨きとは、己おのれにこびり付いた垢あかを禊みそぎ、元なる神の身魂みたまに戻すことであるぞ。
垢あかとは、過去に積んだ負ふの因果いんが、悪しき癖くせのことじゃ。借金ぞ。
身みと魂たまの穢けがれを祓はらい、借金を払い切って、人の器うつわから神の器うつわに磨き上げることが身魂みたま磨きぞ。
氣枯けがれて神氣しんきを失った肉体に、神なる魂たましいを入れ直すことぞ。
バラバラになった神と人の氣きを和合させ、一致させることぞ。


身魂みたま磨きの手順をわかりやすう申すぞ。
まず、心の真ん中に意識を向けなされ。
胸の奥深くと思えば良いぞ。
心の真ん中は宇宙の中心、万物万象ばんしょう生あれ出いづる元なる神の御座みくらであるぞ。
一人一人の中に御座おわす天之御中主あめのみなかぬし様じゃ。
心の真ん中は自我エゴを見つめる台風の目であり、何をも判断せず、何をも裁くことのない静かなる神の視点じゃ。
人の身体からだは小宇宙と申しておろう。
人の器うつわは神の生宮いくみや。人間は心と身体からだによりて宇宙と繋がり、その真ん中を通じて、宇宙の中心、宇宙の根源である大神おおがみの御心みこころと繋がっておるのじゃ。
身体からだの真ん中は腹であるぞ。
腹とは高天腹たかまがはらであり、お腹なかは御中おなかぞ。
どれも左右二元にげんに分かたれた五体が、一つの腹に統すべられておろうがな。
そうして何もかも型かたとして示してあるのぞ。


身魂みたま磨きの肝腎要かんじんかなめは、心の真ん中に座ざすること。
家族や隣人と思いが行き違えば、苛立いらだちや怒りが湧き起こるであろう。
目にしたもの、耳にしたものに心がざわめき、動揺することがあるであろう。
今までのそなたらは、その苛立いらだちや怒り、不安や恐怖をそのまま吐き出し、相手にぶつけるばかりの生き方をして来た。
吐き出すだけならまだ良いが、後生ごしょう大事に持ち続け、恨うらみ辛つらみとして溜め込んでおる者も大勢おおぜいじゃ。


人間は波動の変換装置であり、増幅装置じゃと申した。
自分の内から怒り、悲しみ、寂しさ、妬ねたみ、不安恐怖、不足不満といった負ふの波動が出て来たら、まずはそれを自分の内に残っておる垢あかじゃと思い、反応せずに心の真ん中から眺めてみなされ。
一切いっさいの価値判断を持たぬ神の視点から、何もかもを分かち、裁き、判断しようとする自我エゴの思考、あやま知・・・・の知恵の思考を眺めるのじゃ。


そして、自分が神ならばどうするかと考えよ。
怒りに任せて相手を罵ののしるか？
悲しみや寂しさに暮れて自暴自棄じぼうじきになるか？
妬ねたみや不足不満に駆かられて文句を言い続けるか？
不安や恐怖に呑のまれて、怯おびえ、泣き続けるか？
自ずと答えが出るであろう。


支配欲、名誉めいよ欲、所有欲、勝負欲、金や色いろへの過剰な欲が出て来たら、神ならばどうするかと考えよ。
人や社会を我が物に致し、意のままに操あやつりたいと思うか？
金や色いろを貪むさぼり、肉の快楽けらくに溺おぼれたいと思うか？
衆生しゅじょうの上に立ち、どこまでも広く名を轟とどろかせたいと思うか？
それは神でも、悪神あくがみの道であろう。
そなたが心穏やかに、うれしたのし暮らしたいと申すなれば、どれもこれもいらんものじゃなあ。
そなたを怒いからせ、悲しませる相手は、そなたの中の垢あかを刺激し、そなたが低き波動を変換するための御役おやくをしてくださっておるのぞ。
そのために巡り合わされた縁えんであるのぞ。


そなたらは、欲と申せば悪しきものと思っておるが、金欲きんよくも色欲しきよくも、それ自体が悪ではないのぞ。
そなたの心が真ん中に座ざし、御中みなかの神鎮しずまっておれば、金も色いろも揺らぐことなき聖なる快楽けらくとなる。
されど、そなたの心が中心から外れておれば、中毒となり、依存いぞんとなり、自我エゴが果てなき貪むさぼりを始めるのじゃ。
この道理おわかりか？中道ちゅうどうと外道げどうと申すはこのことぞ。
中道ちゅうどうとは内道ないどうぞ。内なる神に従う道ぞ。正道せいどうぞ。王道おうどうぞ。
外道げどうとは外そとばかりを見て、内なる神から離れた道。
邪神じゃしん邪霊じゃれいを祀まつる道。ゆえに邪道じゃどうと申すのぞ。


神の金欲きんよく持てよ。神の性欲せいよく持てよ。
神の金欲きんよくとは、自他じた共に潤うるおす心ぞ。
神の性欲せいよくとは、身体からだと心を使って真まことの愛を深める心ぞ。
頭で考え、理屈捏こねるでないぞ。
身魂みたま磨けば自ずとわかるぞ。
真ん中に神鎮しずまれば、欲という欲は穏やかになり、何もせずとも、何も持たずとも満たされて行くのじゃ。
そなたが過剰な欲で苦しくなるのは、そなたの心の真ん中におる神が、台風の目に戻るよう知らせておるのぞ。


自我エゴから生まれる欲は神なき欲ぞ。
自分さえ良けりゃいい我良われよしの身欲みよくのことぞ。
それゆえ苦しみを生むのであるぞ。
低き波動を、相手への感謝に変換しなされ。
低き波動を、自分の自我エゴの癖くせ、負ふの因果いんが手放す学びに変換しなされ。
自分でも気付かぬ癖くせあるぞ。
思いの癖くせ、言葉の癖くせ、手の癖くせ、よくよく眺めなされよ。
善悪、優劣、正誤せいご、損得そんとく、苦楽くらくの判断、毎日気付かずしておるぞ。
批判、愚痴ぐち、不足不満、自己否定の言葉、毎日気付かず吐いておるぞ。
よく考えずにやっておる習慣、悪いと思いながらやめられん習慣、不安や恐怖からしておる行動、皆々よく見つめ直し、いらんものは手放しなされよ。


我慢するのではないぞ。戒いましめるのでもないぞ。
我慢、戒いましめとなれば苦しくなるばかりじゃ。
神に戒律かいりつはないと申して来たであろう。
戒律かいりつは下げの下げの世界じゃと申して来たであろう。
常に心を真ん中に置き、内なる神と息を合わせておれば、苦しみ生み出す低き波動、いらんものは自ずと消えて行くのじゃ。


じゃと申して、一朝一夕いっちょういっせきで掃除が出来る、楽になると思うなよ。
垢あか持たぬ人民おらんのであるから、あらぬ時、あらぬ所から垢あか出て気付かぬことも多くあるから、一日一日、心しながら垢擦あかすり致してくだされよ。
急がず、慌あわてず、我慢せずじゃ。
時には我慢も必要なれど、我慢出来んものは罪悪感持たずやってしまえよ。
禁欲きんよくは善悪分かつ悪の道理。
身欲みよく抱いだき参らせ、内から自ずと変わって行くのが神の道。
少しずつ、一歩ずつで良いのじゃ。

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