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『ひふみの生き方』全文掲載【はじめに】

2023年10月出版『日月神示に学ぶ ひふみの生き方』の全文を各章・各チャプターごとに掲載しています。


初回となる今回は、序文「はじめに」を掲載します。




岩戸開けたりみ光の
富士に苦の花どっと咲く
み代近づきぬみ民らよ
最後の苦労勇ましく
打ち越しくれよ共々に
手引き合いて進めかし
光の道を進めかし


◎はじめに〜生きるとは「弥栄いやさか」すること


日月神示ひつくしんじ』は、終戦前夜の昭和19年から昭和36 年(補巻含む)にかけて、国常立尊くにとこたちのみこと素盞鳴尊すさのおのみこと、あるいは瀬織津姫せおりつひめと言った名前で知られる地の主宰神の霊団より画家の岡本天明に降ろされた霊言集です。


昭和19年、東京・原宿にて行われた古代日本史の研究会において、当時千駄ヶ谷の鳩森八幡神社にて代理神主を務めていた天明が中心となって「扶乩フーチ」と呼ばれる交霊実験を行ったところ、「天ひつく」「天之日月神」といった文字が示されました。


その後、それが千葉・麻賀多まかた神社末社の神であることが判明し、天明が参拝したところ、突如自動書記が始まったと言われています。


この神霊は、江戸の黒住教、天理教、金光教、そして明治期に一世を風靡した大本教(大本)と言った諸宗教の開祖に憑ったものと同じ霊団であり、昭和に入り天明を依代よりしろとした『日月神示』に至っては、その書記形態も相まったより端的かつキャッチーな霊言書として、後の人々を魅了し続けて来ました。(この霊団は現在も新たな依代を通してメッセージを降ろし続けています)


この霊言を原書では「神示ふで」と呼び、四十巻近く(未発表を含めれば五十巻以上)にもおよぶ膨大な神示の数々には、人類が辿って来た歴史の真相や、戦後から未来に至るまでの様々な予言、あるいは宇宙の原理原則に基づいた私たち人間の「本来の生き方」が示されています。


神示によれば、この宇宙に生きるすべての存在の目的は「弥栄いやさか」であると言います。


「弥栄」とは、宇宙の源である創造主から分かたれたあらゆる生命たちが、それぞれの働き合いによって再び一体となり、調和に至ることであり、その〈分離と統合〉のプロセスによって生まれる喜びのことです。


男性と女性が互いに愛し合う(統合する)時、そこには至上の喜びが生まれ、喜びの結晶として子が生まれ、社会が繁栄して行きます。
また、大自然は火、水、風、土など様々なエレメントの働き合いによってこの星のすべての生命を生み、育んでいます。


しかし私たち人間は、いつからかそうした自然の摂理や宇宙の原理原則を忘れ、この世界を自分たちの力だけで生きていると思い込み、人間中心の社会を築いては、大自然や動物たちさえも人類が支配し、コントロール出来ると思い込んで来ました。


神示では、そんな私たち人間の考え方、生き方に警鐘を鳴らします。
私たち人類は、「すべての存在はそれぞれの命の働き合い、支え合いで成り立っている」という宇宙の根本原理を忘れてしまったために、自然への感謝の心を失い、動植物との共存の心、人と人との調和の心を失い、それらすべてを生かし、育んでいる創造主や天地の神々への畏敬の心を失ってしまったのだと言います。


宇宙は〈極性〉と呼ばれる相反するエレメント同士の働き合いによって成り立っています。


なぜなら宇宙が生まれる時、創造主は自分が存在するということには気づいていましたが、自分が何者であるかを知るには、「自分ではないもの」(本質的にはすべてが創造主の意識なのですが)が必要だったからです。


そうして「無」であった源(みなもと)から「有」という極性(つまりこの宇宙)が生まれ、「光」であった源から「闇」という極性が生まれ、「火と水」「天と地」「男と女」「霊と体」など様々な極性が生まれました。


中でも「光と闇」(陰陽)は宇宙の根源的な極性として、この宇宙の大局的な営みやサイクルにも影響を与えています。


神示では、私たち人類が生きて来た地球は長らく〈闇の時代〉にあり、これから(昭和19年時点から)数十年にわたる世界の大掃除、大洗濯を経て、「ミロクの世」と呼ばれる〈光の時代〉へと移行して行くのだと言っています。


私たちの一日に昼と夜が交互に訪れるように、銀河の動きにも数万年周期で昼と夜が交互に訪れ、そこに住む人々の意識や文化にも影響を及ぼしているのです。


神示では、地球と人類が〈光の時代〉へと移行するために、戦後から現在、そして数十年先の未来に至るまで世界にどのようなことが起こり、また私たち人間の意識にどのような変革が必要なのかを繰り返し語っています。


本書では、『日月神示』をもとに私たち人類が宇宙の原理原則を思い出し、人間同士はもとより、神々、霊人、自然、動物、虫などすべての存在との働き合い、支え合いを尊び、共に調和し、弥栄して行くためのヒントを9章に分けて解説しています。


神示には、「神のはたらきが一二三ひふみであるぞ、神人かみひとともに一二三唱えて岩戸開けるのざぞ、一二三にけよ、一二三と息せよ、一二三着よ、一二三せよ、始め一二三あり、一二三は神ぞ、一二三は道ぞ、一二三は祓い清めぞ、祓い清めとは弥栄ぞ」(気の巻・第十一帖)とあり、〈光の時代〉を招く岩戸開きのプロセスは「一二三」によって成就するのだと言います。


「一二三」とは本来の人の道、神の道を示すいろは・・・のことであり、また「霊生身ひふみ」として、目に見えない霊の世界が先にあり、その働きによって肉体や物質世界が顕れているという宇宙の原理「霊主体従れいしゅたいじゅう」を表し、私たちが立ち返るべき宇宙の秩序(正しい順序)を指しています。


私たち人類は、長い間この「霊主体従」という宇宙の原理を忘れ、物質世界ばかりを重んじる「体主霊従たいしゅれいじゅう」(本来とは真逆の価値観)の社会を生きて来たのです。


また、「一二三」とは「火と水」「天と地」「霊と体」「神と人」「男と女」のように、分離してバラバラになってしまった〈極性〉のエネルギーを再び和合させ、調和させることでもあります。


さらには『ひふみ祝詞のりと』として、日本古来より伝わる宇宙の成り立ちとエネルギーの働きを表した言霊ことだま(音の波動)を指してもおり、神示においても度々『ひふみ祝詞』の詠唱が推奨されています。(巻末には『ひふみ祝詞』の詳細を掲載しています)


本書を通して、宇宙の本来の理である「一二三」の道を思い出し、人生のすべては喜びであり、この世界、この宇宙は限りない「弥栄」に満ちた大歓喜そのものであるということを少しでも感じていただけたら幸いです。


なお、本書で引用している神示のかな表記(ひらがな・カタカナ)、漢字表記、送り仮名、句読点などは、読みやすさを考慮して一部編集していますことをご了承ください。



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