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世界観#7 - Punks

忘れてはいけない。目に見えるものが全てではないのだ。
 
オカモト財閥によってスマートシティへと変貌を遂げた東京。
人間の叡智が詰まったこの街の中にも、最先端技術が行き届いていないエリアが存在する。
 
かつて多くの人を郊外まで運んでいた地下鉄の入口。封鎖されて長らく経ったシャッターを上げてしばらく行くと、そこには無機質な地下の世界が広がる。
 
線路沿いに歩みを進めると徐々に明るさが増していき、辿り着くのはおよそ現代の東京とは思えない街並みだった。
古びた家屋、修理の跡がある旧型ロボット、走り回る子どもたち、埃っぽい空気。

この地下世界には、オカモト財閥、そして世界統一政府が作り上げたユートピアとは全く異なる空気が流れていた。

彼らを説明する上で、次の言葉がキーワードになるだろう。
”フラットな人間関係”、そして”正義”だ。
 
大きな特徴として、人間関係において極めてフェアでフラットな点が挙げられる。
誰かを敬うことはあっても、性別、年齢、立場で人を判断したり見下したりはしない。

そして、透明性を好み、不正を許さない正義感を持っている。
自分自身がされたくないことを他人にもしないように、正義感を持って生きているのだ。

自律した個人が、正義感を持って誇り高く生きる。
そんな生き様こそ、彼らの矜持だった。

しかし、どんな集団においても、イレギュラーは発生するものだ。
溢れかえる正義感を制御しきれず、暴走する人々が現れる。

多くの人々は、不誠実な行為に対して厳しい追及をする性質は持ち合わせているものの、表現の手段は言論やアートであることが多かった。

しかし、暴走した人々は徒党を組み、暴力的な手段によって己が正義を貫くゲリラ集団へと姿を変えていった。

彼らはPunks。
オカモト財閥や世界統一政府が作り出したユートピアの思想と相反する存在。

彼らの誇り高き正義さえも揺るがすような衝撃が、この世界に走ることになる。。。

(続く。。。世界観は次回が最終回です!)


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