24平均律のコードってどう書く??表記法のおはなし【020】
こんにちは、こんばんわ、ユートピア!
変拍子兄さんの時間です。
僕が色々話している中で、微分音和音のコードがなんの断りもなく出現してきましたので、今日はその表記法をまとめてみようと思います。
目次はこうなります
①ステップ表記
②Quality拡張
③Quality統一ルール
④テンションの巻き込み
⑤順序
こんなにルールがあるの?って感じですが
現存のコード表記に組み込む形でやりますので、そんなに複雑なことはありません
①ステップ表記
0-8-14
突然ですが、この3つの数字が何のコードを示しているかわかりますか?
これは「ドミソ」つまり、メジャーコードを示しています
24平均律は24ステップあることから、何番目の音という風に書く
「ステップ表記」
この表記法、確実ではあるのですが、あまりにも情報量が多すぎます
0-4-7
という風に12平均律基準で書くと
半音ステップに慣れてる方なら読みやすいようになりますかね
僕は12平均律基準のステップ表記を好みます
中立音程が出てきた場合は
0-3.5-7
という風に.5を使って中間の音を示すということができます
とはいえ、数字の羅列感が強いので、普段使いはオススメできません
あくまでも「奥の手」的な表記法です
基本形から崩れて解釈不能な場合につかったりするのがいいでしょう
②Quality拡張
さて、Major/minor ,Perfectといった話が
音程の書き方にはありますが、
「Major」「minor」「Perfect」というのは概して「Quality」
と呼びます
度数+Quality=詳細音程 になります
例えば3度+Major=Major3 といった感じですね
24平均律になると音程の種別が増えますのでQualityも多様になっていきます
まず長/短音程から
2,3,6,7度は「長(Major)」「短(minor)」の2種類が基本でした
Dim←minor⇔Major→Aug
減←短⇔長→増
という風に半音ごとの書き方が決まっています
これが24平均律では細かくなるので半々音刻みでの変化の仕方は
という風に「infra」「neutal」「ultra」という3種類のQualityが追加されます
音程の場合infra3 neutral3 ultra3という風に使います
dimやaugを除いて、これらはそのまま和音を指すこともできます
という風になります
和音の場合一番偉い和音のQualityが省略されますので
わざわざMajorとは書きません、これは24平均律でも同様です
(※偉いとはその音律の基本となる和音を指します、大体メジャー)
ちょっと細かい話でが
音程のQualityと和音のQualityの場合はイントネーションが異なり
インフラを例にとると「インフラ3」という場合は平たんに読みますが
和音のインフラの場合はインフラというふうに最初の方が高くなります
次に完全音程系です
1,4,5,8度は完全音程と呼ばれ
QualityはPerfectを付けて呼ばれます、和音となるとわざわざPerfectであることは強調しません
12平均律では半音ごとに
dim←Perfect→aug
減←完全→増
このように書いてましてが、24平均律では半々音ごとに
という風になります、ここで長短が再登場するんですね
これはあえて被るように設定しています
(narrow/wide 狭/広と呼んでた時期もありますが、nカブリや発音の語感の問題でやめることにしました)
メジャーやパーフェクトを省略するルールはここでは意識することはあまりありませんが、別の平均律になると誰を一番偉くするか?といった判断も必要になってきますが、今回は割愛です
3rdと5thのQualityが多様になりましたので
和音の種類も多様になります
このように3rdと5thの組み合わせで25種類の3和音が出現します
メジャー→明るい
マイナー→暗い
みたいに総勢25名のこの子らにもなにかしらの感想を募集中ですが
結構、違いが分かりづらかったり、変な奴ばっかだったりします
今回の25パターンの和音を聞き比べの音源はありますが
今ここで決めたやつとは違う名前で呼んでいましたのでわかりづらいですね
(アレンジ凝りすぎて、和音にあまり集中できない音源なので まあ参考程度に…)
これは資料として不適切すぎるので、早めに改善しますが
その際は改めて紹介します
susに関しても軽く述べておきます
sus4,susキ4,sus#4という風に数字に調号を付けて表します
sus2に関しても同じですね
Csusd2とかいった書き方になります
③Quality統一ルール
CM7 Cm7 Cdim7
というふうに7thを付加すると7thのQualityも揃えられるというルールがあります
このように基本的にQualityは統一される「Quality統一ルール」というものが存在します
CM13、Cm13といったようにテンションが多いときほど
シンプルに書いてくれるとありがたいですね
逆に、統一されては困る!という時は ( )書きで分離しましょう
Cm7(n9,M11,i13)
という風に、分離して書くとよいでしょう
5thのQuality統一も起こります
例えばCm5と言ったように
m3+m5になっている場合は統一して書くことができます
これが5thにもminor majorを導入した意図ですね
④テンションの巻き込み
例えばCM9 というコードが書かれた場合
構成音がどのようになってるか想像できますか?
中身はRoot,M3rd,5th,M7th,M9th
となっています
おや?っと思うのが、7thが含まれているんですよね
このようにテンションを表記すると前の数字のテンションはすでに含まれてるという現象を「巻き込み」と呼んでいます
これは微分音の場合でも同様で
Cn9とかけば n7は含まれていますし
Ci13とかけば i7,m11,i13が含まれています
おっと重要なことを飛ばしてしまいました
11thの特例 があります
Cm11と書くと♮11 になったりします
巻き込みの11thは7thの5度上になるようにセットされます
Cu11の場合、Ā11(super augment)とAugより半々音高いテンションにします
巻き込みをする際はこれをデフォルトにした方がいいと思っているのですが
とはいえ、
このルールは倍音を意識したり・リディアンクロマチックコンセプトの発想が混ざってたりする考え方なので注意が必要です
Cadd9といったように「add」で巻き込みがない状態でテンションを足すのはいいですが
情報量が減らせるのはいいですが、
巻き込みは9th,11thともにファジーな部分が多いので注意深く使っていこうと思ってます
⑤順序
ルート>3rd>7th・6th>5th>その他テンション>
オンコード>オミット の順番で書きます
5thは通常 パーフェクトですから
異常なものはできるだけ後に置きたいという言語的心理が働いてるので
基本その心意気があればOKです
テンションもないのが通常で、数字が少ないのが通常なので
珍しいものほど後ろ側にしていきます
ベース音だけ変えるオンコードはテンションよりも稀なので、テンションのあと
オミット(省略)なんかはさらに稀なのでその次といった順番で書きます
ここまでごちゃごちゃしたコードはやめてほしいですけどね
◆考え中の記法
現在考え中・不明の記法が少々ありまして
堆積和音、4度堆積・5度堆積などは決まった書き方がありません
Aqrt というふうに4度堆積はクオータルというそうなのでqrtって書くのいいなって最近思ったことがありましたが
長4度堆積は?とか思うと
A(M4bld) という風に 〇〇bldと書いた方がいいのでは?とか思っています
もうひとつ考え中の記法は
Cnm5 これはドミソのミソをドロップさせた「ダークメジャー」と呼んでいるますが
こういったバイアス和音にも それ用の書き方を与えるべきではないか
と考えたりしています
CM7(dk) CM7(ht) とかですかね…?
使うかもしれませんし、使わないかもしれませんし
このあたりは使用頻度しだいですね
◆〆
今回、24平均律のコード表記法ということでまとめていきましたが
別の平均律のコードもこの表記法をベースに書いていきます
19平均律はn(neutral)がありませんし
22平均律はmajor→ultraではなく(just)major→ supermajorとなっていたり
7平均律ではCnを省略してCと書くといった
平均律ローカルルールを導入したりしています
まあ基本は24平均律というスタイルですので
24平均律を押さえて、他の平均律のネーミングも考えていきましょうと思う所です
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